■栄光のシカゴ / Chicago (CBSソニー)
ブラスロックのと言うよりも、2枚組LPの王者だったシカゴが初めて出した1枚物のアルバムが、この日本独自編集による、本日ご紹介のベスト盤でした。しかも昭和46(1971)年の初来日ギリギリに発売された所謂「来日記念盤」だったんですよ♪♪~♪
今となっては嬉しくも懐かしい思い出というところでしょうが、しかし当時は真剣でした。だって1枚物とはいえ、相手は高値のLPですからねぇ。
で、結局、私は買えず、友人から借りてのテープ録音という常套手段になったわけですが、それゆえに聴きまくり、既に3作出ていたシカゴのオリジナルアルバムよりも耳に馴染んだ楽曲の流れが、今日でも心地良いばかりです。
A-1 INTRODUCTION
A-2 DOES ANYBODY REALLY KNOW WHAT TIME IT IS ?
/ いったい現実を把握している者はいるだろうか?
A-3 QUESTIONS 67 AND 68
A-4 I'M A MAN
A-5 PROLOGUE, AUGUST 29, 1968
/ 1968年8月29日シカゴ、民主党大会
A-6 SOMEDAY (AUGUST 29, 1968) / 流血の日
B-1 POEM FOR THE PEOPLE / ぼくらの詩
B-2 MAKE ME SMILE / ぼくらに微笑みを
B-3 25 OR 6 TO 4 / 長い夜
B-4 FLIGHT 602 / フライト・ナンバー 602
B-5 FREE / 自由になりたい
B-6 LOWDOWN
既に述べたように、1~3作目のアルバムからシングルヒットや人気曲を選び抜いて構成されたプログラムは秀逸の極みです。まあ、欲を言えば十人十色の好みの問題から、今日的な視点によれば「Beginnings」が入っていないのは??? しかし、これだけ粒揃いの名曲名演があれば結果オーライでしょうね。
というか、正直に告白すれば、シカゴの楽曲は全てが2枚組LPという壁に阻まれていた所為で、シングルヒット以外はきちんと聴いたことが無かったのがリアルタイムでの真相です。
そしてシカゴ特有のロゴと星条旗を強く印象づけられるジャケットデザインも魅力的だったんです。もちろん既に当時は、憧れの国のアメリカにだって多くのドロドロした問題が山積していた現実は、日本の青少年にだって知るところでしたが、それでもまだまだ狭くて貧乏ったらしい日本よりはマシ!? なんていう幻想も強かったんですよ、お若い皆様には、ご理解不能かもしれませんが……。
ちなみに収録曲は基本的にはアルバムバージョンですが、オリジナルアルバムのプログラム構成の絡みから、編集ポイントが微妙に異なっているのが意外な盲点になっています。
そんなこんなで私の世代には決して忘れられないレコードじゃないでしょうか? 実際、このアルバムは売れまくり、その反動で中古盤屋には安値でゴロゴロしていました。そして、にも拘らず、捨値で売っていたこのアルバムをゲットさせられてしまったサイケおやじは、既にして中年街道に入っていたのです。
それはやっぱり当時リアルタイムの感激といえば、例によっての大袈裟な物言いになりますが、過ぎ去った良い時代を懐かしむ気持の現れとして、ご理解願えれば幸いです。
う~ん、きっと、この選曲で、このジャケットデザイン復刻の紙ジャケットCDが出れば、またまた買ってしまうでしょうねぇ~、なんて自嘲しているのでした。
んで、どうせならボーナストラックでBeginnings収録して欲しいです。
私も当時2枚組はとうてい買えなくて友人の大学生のお兄ちゃんのレコードをダビングしてもらって聴いてました。
持つべき物はロック好きな友人のお兄ちゃんだって思ってます(笑)
シカゴ・・・好きなんですよ。当時、僕も2枚組(シカゴの軌跡)などとても買えないので、その2枚組を買った友人の家で聴きまくりでした(笑)その「軌跡」に入っていた「ビギニングス」・・・あれ、ちょっとサンバ風というか、いいリズムといいメロディで、あれは今、聴いてもいい曲ですね。
コメント、感謝です。
そうそう、ボーナストラックという裏ワザがCDにはありましたですね(微笑)。そうなると他にも入れて欲しい曲が、どっさりあるんですが、やはりオリジナル仕様を大切ということで、「Beginnings」だけにしておきましょうか♪
レコード貸し借りで広がる友情の輪はCD時代の今日もあると思いますが、今はネットで音源交換が主流らしいですから、ちょっとさみしいな……。
コメント感謝、お久しぶりです。
シカゴはロックがバリバリでありながら、実はモダンジャズの洗練とか現代&民族音楽の吸収も鋭かったですよね。
仰るとおり、「Beginnings」のサンバグルーヴは最高でした。
あと「いったい現実を把握している者はいるだろうか?」では現代音楽風のピアノのイントロから一転、バカラック調の演奏に入る展開が好きです。
しっかり、聴き直したくなりましたですね。