■言わなきゃダメよ / Alma Cogan (Odeon / 東芝)
外タレが、あえて日本語で歌った持ちネタのヒット曲、所謂日本語バージョンには常に賛否両論があるわけですが、その中の一番の問題点は、何を発音しているのか?
その「わからなさ」であり、それが魅力か否か!?
じゃ~ないでしょうか?
もちろんファンとしては、憧れの洋楽スタアが日本語で歌ってくれる事そのものは尚更の親近感と優越性に浸れるわけですから、悪い気持ちはしないんですけどねぇ~、それゆえに!?
そこでサイケおやじの立場としては、如何にも馴染んだコニー・フランシスやカテリーナ・ヴァレンテも大好きですが、勢いと雰囲気さえあれば、カタコトでタドタドしい日本語バージョンも大歓迎♪♪~♪
例えば本日掲載したのはイギリスのポップス歌手として「恋の汽車ポッポ / Train Of Love」等々のヒットを放ち、1960年代前半には我が国でも人気が高かったアルマ・コーガンの日本語歌唱をA面に入れたシングル盤ということで、往年のラジオからも頻繁に流れていたのが件の「言わなきゃダメよ / Tell Him」でした。
ちなみにこの曲はアメリカの黒人ボーカルグループとしてマニアックな人気も高いエクサイターズのオリジナルヒットでありながら、サイケおやじとしてはアルマ・コーガンのカバー、それもご紹介の日本語バージョンに一番親しみがありまして、それも刷り込まれた三つ子の魂なんとやらでしょうか、とにかく今でも好きなんですねぇ~♪
そして何が好みかって言えば、ホセしばさきの訳詩が江戸っ子風の言い回しという事もありましょうが、随所に意味不明ながらも、これがロックの気持ち良さという語感の耳触りが抜群なんですよっ!
これは笑って聞き流せるという意図だってあるに違いない!?
と書けば贔屓の引き倒しになるとは思いますが、勢いがある全篇のサウンドとアルマ・コーガンの歌いっぷりの潔さはたまりません♪♪~♪
ですから、これをそのまんまコピーカバーして歌っていた日本人歌手も居た様な記憶さえあるんですが、とすればアルマ・コーガンが日本語バージョンを吹き込んだ時期は昭和37(1962)年の来日時なんでしょうかねぇ~~~。
いやはやなんとも、当時の洋楽事情は伝えられる情報量の少なさゆえに、後年になってもひとつの楽しみになっていしまうミステリ的な魅力がありました。
また、彼女は1960年代中頃に早世してしまったので……。
今となっては些か忘れられた存在かもしれませんが、サイケおやじには懐かしさよりは印象が強過ぎるボーカリストであり、特に日本語バージョンの「言わなきゃダメよ / Tell Him」は必殺の記憶媒体というわけです。
機会があれば、皆様もお楽しみ下さいませ。