■吹けよ風、呼べよ嵐 / Pink Floyd (Harvest / 東芝)
どうにも異常気象が続く昨今、本日掲載したピンク・フロイドのシングル盤A面曲は些か不謹慎かもしれませんが、しかしサイケおやじ的に視点を変えれば、これはなかなか気持の良い演奏なんですよ。
皆様ご存じのとおり、この曲のオリジナルタイトルは「One Of These Days」、しかも基本はインストなんですが、世界各国できっちりシングルカットされたほどのキャッチーさがあり、それはピンク・フロイドが初めて自力でヒットさせた1971年晩秋発売のアルバム「おせっかい」のA面ド頭に収録されている事でも証明済み(?)かもしれませんが、そのキモは初っ端から強い印象を決定づける風のSE、そしておそらくは複数のメンバーが演じているか、あるいはオーバーダビングであろう、単調で強いビートを打ち出すベースワークにあるような気がします。
それによって「吹けよ風、呼べよ嵐」と命名された邦題もベリ~ナイス♪♪~♪
また、インストでありながら、当時のピンク・フロイドとしては覚え易い基本のメロディが如何にもロック保守本流という、属していたプログレからはちょっぴり離れるイメージが滲んでいた事も幸いしていたのでしょうか、それがイヤミになっていなかったのも特筆しておく必要があろうかと思います。
ただし、このシングル盤が出たリアルタイムの1972年においては、明らかにLP優先でロックを聴くのが常態化していたわけで、殊更のヒット曲では無かったわけですが……。
なんとっ!
我国では昭和52(1977)年、全日本プロレスのトップ悪役レスラーとして大活躍していたアブドーラ・ザ・ブッチャーの入場テーマ曲に使われた事から、突発的に大ヒット!?
わざわざジャケットにその旨が記載された再発盤までもが売られるという騒ぎは、プロレスもロックも、その頃が一番に熱かった証左かもしれませんし、実は曲の中間部には「One of these days, I'm going to cut you into pieces(何時か、お前を切り刻むぜ)」なぁ~んていう、如何にも不気味な叫び声(?)が入っているんですから、イントロの暴風のSE共々、これをチョイスした関係者の目論見には脱帽ですよ。
尤もプロレス会場でも、そこからのテレビ中継でも、実際に問題の叫び声までは流れていなかったと記憶しているんですが、それでも不穏なムードを盛り上げる効果は満点でありました。
さて、しかしながらサイケおやじがこの曲を愛でるのは、またまた不謹慎ながら、聴いているうちに気持良く居眠りモードに入れるからでして、さらに告白すれば、前述したアルバム「おせっかい」全篇においても、まちがいなく安眠に入ってしまうという、これは私的なパブロフの犬!?
あぁ、こんな事を書いてしまっては、本日も各方面から顰蹙やお叱りは必至でしょうねぇ……。
そこまでの覚悟も出来ていないが現在のサイケおやじの心境と立場ではありますが、高校生の時に友人から聞かせてもらって以来、そうした行動実態は今も変わっていません。
ですから「おせっかい」は未だにLPは持っていなくて、大昔に中古屋でゲットしたカセットテープを愛聴(?)しているんですが、ど~いうわけか昨夜、借りているトランクルームを整理していたら、掲載のシングル盤が出て来たので、急遽のご紹介とさせていただきました。
ということで、やっぱりサイケおやじはピンク・フロイドが苦手のようです。
恥ずかしながら、大ヒットして傑作名盤と認定される「ザ・ウォール」にしても、何が素晴らしいのか、ちっとも……。
いやはや、情けないかぎりです。
コメント、ありがとうございます。
外タレの来日は当時、洋楽ファンにとっては大イベントで、それが大物ロッカーだったりすると、社会現象スレスレの時もありましたよ。
例えばGFRの豪雨の後楽園球場はマスコミでも大きく取り上げられましたし、ELPの大阪公演は暴動で途中打ち切りでしたらねぇ~~。
ちなみに私が初めて体験した巨大イベントは、そのELPの後楽園球場でした。
↓
http://blog.goo.ne.jp/8823blue/d/20120712
ピンク・フロイドの箱根も行けませんでしたが、伝説になっているほどの素晴らしさであれば、既に刻まれた「歴史」だと思います。
霧の中での幻想的なライブが思い浮かびます・・・
なんて、このコンサートが開催された71年はピンクフロイドのピの字も知らない時代でありました!
サイケおやじ様は、このイベントについてはご存知だったと思われますがいかがでしょうか?
この年はグランドファンクやツエッペリンといった
「外タレ」ラッシュの年でしたが、ご覧になられたライブはありましたか?
PS・ピンクフロイドは我らが(笑)浅野内匠頭が一番、影響を受けたミュージシャンでありますね!
コメント、共感しております。
後期のピンクフロイドは本当に分からなくて、何も私に分かってもうら必要はないのかもしれませんが、それにしても、あれだけ大ウケした謎が解けてないのは、ある意味で悔しいです(笑)。
プロレスのテーマについては、非常に詳しい研究家が纏めた資料が手元にあるので、確認しておきますね。
コメント、感謝です。
英国はプログレと同じ位置づけで、実はホワイトソウルというか、ロッキンソウルの本場(?)かもしれません。
ブルースロックはその最たるものだと思いますが、ご指摘のジェネシスには、その雰囲気をちょっぴり感じています。
そして実はフィル・コリンズが苦手でありましてねぇ~(微笑)。クラプトンを産業ロック化させたりした前科は、どうなんでしょうか……。
ジェネシスは何れ書きますが、その点が難しいということで(笑)。
このブログでは、英国プログレ四天王は頻出しますが、
5大プログレの末席をケガス(?)ジェネシスはあまり見かけないような気がします。気のせいでしょうか。
個人的には、英国プログレ中、ややマイナーな存在ながら、ジェントル・ジャイアントやルネッサンス等々を採り上げていただけると、嬉しいです。