OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

和製カントリーロックは冥途の土産に

2015-02-14 15:38:52 | 日本のロック

冥途イン・ジャパン / ジプシー・ブラッド (日本フォノグラム)

サイケおやじにとってのジプシー・ブラッドは、一度でいいから生ライブに接したかったバンドのひとつです。

ご存じのとおり、ジプシー・ブラッドは1970年代の最初の頃の2~3年しか活動せず、それでもレコードを残してくれたことは大変に喜ばしいわけですが、実はサイケおやじが冒頭に述べた気持ちになっているのは、昭和47(1972)年頃にラジオで放送された彼等の公開録音かスタジオライブでの歌と演奏を聴いてしまったからでして、いゃ~~、本気で上手いんですよねぇ~、ジプシー・ブラッドはっ!

やっていたことは日本語の歌詞によるカントリーロック、あるいはアメリカン&ウエストコーストロックという範疇なんでしょうが、ボーカルもコーラスもなかなか澄み切って、しかも絶妙の湿っぽさを隠し味にしていたあたりは、独特の個性だったように思います。

ちなみにメンバーは中村ひろあき(vo,g)、速水きよし(g,vo,etc)、永井充男(g,vo)、藤井真一(b)、司英一(ds) という5人組らしいんですが、とにかくギターがメインのバンドアンサンブルが抜群で、ヘダルスチールが不在でありながら、似た様なフィーリングのサウンドを出せていたのですから、これは実演が大いに気になるところでした。

そして皆様ご推察のとおり、速水きよしは後に井上堯之のウォーター・バンドや様々なセッションで活躍する凄腕の速水清司であり、また藤井真一もミッキー吉野のグループ等々で十分な働きをした名手であれば、さもありなん!

で、本日掲載のシングル盤は、その昭和47(1972)年に発売された彼等のデビュー盤とされる1枚で、なんとっ! 「冥途イン・ジャパン」とは本場アメリカのカントリー界の大スタアであったバック・オーウェンスが同年に大ヒットさせていた「Made In Japan」の日本語カバーというよりも、その真相はメンバーの中村ひろあきが作詞というか、替え歌にしてしまった、これが刹那の和製カントリーロックですよ♪♪~♪

 死にかけた街に 朝は来ない
 光のない朝が 来るだけだ
 光途絶えた積木の間で
 迷いかけた子どもは メイド・イン・ジャパン

あぁ、ギターのゆったり感も素敵ですが、オルガンも心地良く、また成田賢が参加したと言われるコーラスワークもニクイばかりです。

う~ん、このあたりの感覚はプロデューサーのミッキ・カーチスの良い仕事なんでしょうねぇ~♪

それはB面に収録された同曲のインストというよりはカラオケバージョンが、一緒に歌うには鉄板というあたりにも、仕掛けの妙があるわけです。

ということで、確か近年はジプシー・ブラッドの音源は纏められていますので、気になる皆様は聴いてみて下さいませ。

あぁ~、当時の未発表音源が出ないかなぁ~~~

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