OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

自分はやっぱりOLDWAVE

2008-05-03 15:10:18 | Jazz

今日はノンビリという珍しい時間もありましたので、たまには新しいところも――

Prime Time / Eric Alexander Quartet In Concert (High Note)

2ヶ月ほど前に仕入れたブツを今頃やっと聴いているバチあたりな私ではありますが、これは近年人気の白人テナーサックス奏者というエリック・エレキサンダーのライブ盤です。

しかもCDとDVDの2枚セットで値段が1枚分というサービス品♪

セッションデータは2007年4月22日、メンバーはエリック・アレキサンダー、David Hazeltine(p)、John Webber(b)、Joe Farnsworth(ds) というオール白人のカルテットです――

☆CD Track Listing
 01 Blues Like
 02 One For Steve
 03 Little Lucas
 04 Peals
 05 Some Other Time
 06 We All Love Eddie Harris
 07 Nwmesis

☆DVD Track Listing
 01 Peals
 02 One For Steve
 03 Nwmesis
 04 Little Lucas
 05 Blues Like
 06 We All Love Eddie Harris
 07 Yasashiku (Gently)
 08 First Impression
 09 Prime Time

――上記の収録演目からしてCDとDVDは似て非なるものと判断していましたが、実際に鑑賞してみるとDVDよりもCDに収録された演奏が全体的に短めになっています。

これは明らかな別テイクもありますが、編集バージョンもあるような……。このあたりは確実なことが今は判断出来ていません。というか聴き較べる根性が、もはや今の私にはないんですねぇ……。

じゃ、なんでこのブツを入手したかといえば、動く David Hazeltine が見たかったからなのでした。この人は全くの正統派で、しかもビバップ中心主義のフレーズとノリが、私の好みなのです。ちょうどバリー・ハリスのようでもあり、モードを演じても決してスケールで逃げることを潔しとしない雰囲気が現代では貴重な存在かもしれません。ただし歌心にムラがあるんですねぇ。

肝心の演奏は正直、いやはやなんとも……、です。

エリック・アレキサンダーのテナーサックスはスピード感があって、鳴りも相等に強いと思いますが、明らかに歌心廃絶派というか、ジョン・コルトレーンやジョー・ファレルのフレーズを今様に解釈たような……。けっこう音色はハードでノリはジョージ・コールマンのようなところもあるんですから、ここはデクスター・ゴードンのような男気を聞かせて欲しいのですが、現実は……。

それは演目のテーマメロディのつまらなさも一因かもしれません。所謂人気スタンダード曲をやっていないのも、ここではマイナスでしょう。

と悪い事ばっかり書きましたが、闇雲に突進する「Nwmesis」なんか往年のジャズ喫茶では人気となる可能性が高い、スピード感満点のモード演奏♪ エリック・アレキサンダーのテナーサックスは新しいフレーズの連発で、オールドウェイヴな私でさえ、けっこう熱くさせられます。

また David Hazeltine とのデュオで演じられる「Some Other Time」も、なかなか緊張感がある静謐な名演だと思います。

そして「We All Love Eddie Harris」はタイトルどおり、なんでもありのスタイルで隠れ人気があったサックス奏者のエディ・ハリスに敬意を表したボサロック♪ というか現代版のジャズロックでしょうね♪ エリック・アレキサンダーもガッツのあるところを聞かせてくれます。ところが演奏がイマイチ、熱くなっていないんですねぇ……。

というのはDVDでライブ映像を見るとあきらかなんですが、メンバーが如何にも「お仕事」という雰囲気だと、私には見えてしまうのです。特にベース奏者なんかピアノの上に置いた譜面を見てばかり……。どうせ見るなら David Hazeltine が弾くコードの手元でも、と素人ながら思ってしまいます。

まあ、それはそれとして、気になる David Hazeltine は堅実な助演という雰囲気に撤しているのが、如何にも「らしい」です。決して我を忘れないというか、与えられたギャラ以上のことはしないというか……。本来、もっと冷静さを捨てて爆発出来る人だと思うのですが……。

あと、ドラマーの Joe Farnsworth はアート・テイラーやルイス・ヘイズの影響下にある名手でしょうが、映像を見る限りでは、この人も軽く叩くのが身上というか、アート・ブレイキーやエルビン・ジョーンズのように汗ダラダラという事はしませんですね。これが現代のジャズプレイヤーなんでしょうか?

ということで、全体的にはジャズの様式美を追求することに専心した演奏かもしれません。DVDの映像はシンプルで凝ったカメラワークはありませんから、見ていて退屈してしまったのが本音です。音だけ聴けば良いという……。

とはいえ、こういう特売サービスっぽいアルバムは、今後も増えてくるんじゃないでしょうか。それはそれで大歓迎♪

今日は悪口ばっかり書いてしまったわけですが、結局はそれなりに楽しんでしまった私が居るということで、ご理解願います。

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