■越天楽ゴー、ゴー / ザ・スパイダース (日本ビクター)
今日から仕事始めなのが世間一般、それでもお正月気分は抜けきらず、新年会やら様々な発会式等々があるとなれば、拙ブログも本日は伝統の雅楽で雰囲気作りと相成りました。
しかし、と言っても、サイケおやじの事ですから、ご紹介するのは定番エレキインスト♪♪~♪
ご存じ、スパイダースが昭和40(1965)年晩秋に出した掲載シングル盤A面曲は、おそらく雅楽で一番に知られているであろう「越天楽」を題材に、なかなか凝ったギターアンサンブルや強いロックのビート感をしっかりと表現し得た傑作だと思います。
それは左チャンネルのスティールギター、真ん中のリードギター、左チャンネルのリズムギターという役割分担の他に、丁寧に聴いてみると、要所に緻密なアレンジを用いた、不思議なオーバーダビングが施されていると感じるのは、サイケおやじだけでしょうか。
また、強靭なリズム感とリードパートまでもやってしまうベースも、これぞっ! エレキの魅力に溢れていますよねぇ~♪
ちなみに当時のスパイダースは、既に公式デビューシングル曲「フリフリ」を同年夏に出して、完全にボーカルを入れたロックバンド形態になっていたんですから、何故にエレキインストを!?
と思われるお若い皆様もいらっしゃるでしょう。
そうです、確かにリアルタイムの我国では、ビートルズが本格的にブレイクした後を受けて、所謂マージーピートと称されたイギリス系のグループ、あるいはそれに影響されたアメリカカンポップスが人気を集めていながら、実は日本で一番人気が高かったのは、エレキインストの王様であったベンチャーズ!
また、同系のバンドがテケテケなブームを巻き起こしていたとあっては、スパイダースも流行から離れる事は出来なかったはずです。
しかし、流石はスパイダース!
基本的に゛「ロック=洋楽」とは相容れない音階に基く「雅楽」を素材にやったのは、日本最高のロックバンドであったスパイダースの矜持と思いたいですねぇ~♪
実際、このサイケデリックと呼んで違和感の無い仕上がりは、今も不滅でしょう。
ということで、ど~せ「おめでたい」と寿ぐならば、その中身には意地と個性と自信がなければ、「ど~せ」で終わっちまうと思います。
今年に限らず、サイケおやじは毎年、とにかく前を向いて行こうっ!
そう決意してきましたが、自らの目指す方向性とは逆ベクトルの企画を与えられながら、それをプログレ(?)な勢いで前に持っていったスパイダースの「越天楽」こそが、案外と心の支えになるような気がしています。
そういえば渚ゆう子の曲にも似たようなフィーリングを感じるエレキ琴がよく入ってますけど、この演奏の発展系のひとつなのかも。
楽天越えの下にはこんなのがありました。
http://www.youtube.com/watch?v=1hxLZHz4Szc
毎度のコメント、感謝です。
エレキ琴~電化大正琴の使用は、やはり和風を演出したいためと推察しております。
それとご紹介の場面は、中村晃子の名演のひとつとして、不滅でしょうねぇ~~♪ 大好きです、私も♪