OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

裏表、あって良いのはアナログ盤

2012-12-07 14:54:23 | Rock

光ある限り… c/w Lookin' Out My Back Door
                                               / Creedence Clearwater Revival (Fantasy / 東芝)

現在真っ只中の選挙戦は魑魅魍魎とボンクラの顔見世状態を露呈していますが、立候補者や応援客演者がそれぞれの綺麗事を宣はくも、それが既に戯言である真実は国民がお見通しでしょう。

もちろん、その裏側にある奴等の思惑も同様である事は言うまでもありません。

あぁ~、裏も表もあるのが政治と言えば、それは世の中の仕組みや人間世界の有り様と似て非なるものとは決して断定は出来かねるのですが……。

しかし同じ裏表の世界でも、アナログ盤のレコードには未だ救いがあると言っては失礼でしょうか。

そこで思い出されたのが本日掲載のシングル盤で、ご存じ、1960年代末から1970年代初頭に絶大な人気を集めたクリーデンス・クリアウォーター・リバイバル=CCRが1970年夏に出した1枚なんですが、結論から言うとA面のゴスペルロック「光ある限り… / Long As I Can See The Light」はウケませんでした。

しかしB面の「Lookin' Out My Back Door」が典型的なCCR流儀のロカビリー&カントリーロックでしたから、当時のラジオからはガンガンに流れていましたですねぇ~~♪

実は後に知ったところでは、このシングル盤は日本とアメリカではA面とB面が逆になっていたそうで、確かに当時の全米ヒットチャートでは「Lookin' Out My Back Door」が2位にランクされた記録が残っているんですから、う~ん……。

正直、ど~して日本で「光ある限り… / Long As I Can See The Light」がA面扱いにされたのか、首を捻るばかりですよ。そりゃ~、CCRの新機軸として、鄙びたサックスも導入されたイナタイ雰囲気の醸し出し方とジョン・フォガティーのゴリゴリな熱唱は、ソウルフルなポイントにおいても、所謂スワンプロックのひとつのサンプルと言えないこともありません。

しかし、それがシングルヒット狙いに向いていたとは、当時のCCRのイメージからして、ちょいと的外れであったことは既に述べた結果からも否定出来ないでしょう。

ただし、そうであっても、やっぱりCCRは素晴らしい!

何故ならば、やっている事に裏も表もありませんからねぇ~♪

常に一本気なロック魂と豪気なソウルフィーリング、つまり黒っぽくて、土の香りが強い骨太な南部音楽を提供してくれた事は、紛い物ではありません。

ちなみに、このシングル盤に収録の両曲は同じ年に発表された傑作人気アルバム「コスモス・ファクトリー」からのカットであって、その徹底したR&RとR&Bの白人的融合作業のオーラスに置かれたのが、問題の「光ある限り… / Long As I Can See The Light」という事実は重大!

件のLPを楽しまれた皆様には説明不要とは思いますが、怒涛烈風の如きアルバムの流れの終局で聞こえてくる、そのジンワリ熱い「光ある限り… / Long As I Can See The Light」には、なんとも言えない余韻と潔さを感じるんですねぇ~♪

その味わいの深さは用意周到な目論見の成功例だと思いますから、シングルカットのA面に置きたいのも、分かりきった衝動です。

ということで、結局は裏があっても、それが素晴らしければ良し!

そうでも思わなければ、やってらんないのが、この世の理であり、ましてや表に基本的な良さを求めてしまう事も、当然の仕儀でしょう。

現在、口先だけの勢いであれやこれやを積み重ねている政治屋の諸先生方には、往年のアナログ盤の如き潔さと暖か味を期待する他はありません。

この気持、分かってはくれないでしょうかねぇ……。

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