OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

人の流れに成否無し

2019-11-04 19:21:23 | 日本のロック
夜空に夢を / ザ・サベージ (フィリップス)

離散集合は人の世の常、それゆえに去る者も、残る者も、また新しくやって来る者も含めた悲喜交々は、そのまんま時の流れの中に消えてしまう事も多いと思われますが、しかし、何らかの形になって今も歴史の中に刻まれているものがあるとすれば、レコード盤は、その決定的な形態のひとつでありましょう。

本日掲載のシングル盤も、全くそのひとつの例であり、収められた音源の主はサベージと名乗って昭和40年代の初め頃には絶大な人気を集めたバンドだったんですが、学生バンドからプロ入りした当初からメンバーチェンジが多く、ほとんど発売するレコード毎にレギュラーの顔ぶれが違っていた事は、その当時のテレビ出演に接していたサイケおやじにも記憶の中の不思議な出来事でありました。

そして今に至るも、その変遷は確実に知るところもないんですが、この掲載盤のジャケ写に登場しているのは5人組であり、発売されたのは昭和42(1967)年2月とされていますが、レコーディングに参加していたと思われるメンバーの中には、その時に既にバンドを脱退していた者が確かにいたのです。

それが後に俳優となった寺尾聡(b,vo) であり、林廉吉(g) も、おそらくそうではなかったかと、推測する次第です。

で、肝心の楽曲「夜空に夢を」は佐々木勉が作詞作曲したアップテンポの歌謡フォークと申しましょうか、それが林廉吉のアレンジによって西部劇のサントラ劇伴調の演奏に仕立てられ、なかなかバンキッシュな味わいが表出した青春歌謡!?

おぉ~~、この激しいギターのリズムプレイはっ!

と、まあ、聴きながら書いているサイケおやじにも混乱させられるイメージの歌と演奏なんですねぇ~~!?!

今となってはサベージはGSブーム初期の人気バンドとして、スパイダースと同列の扱いもあったほどなんですが、一般的に知られているのは歌謡フォーク調の「いつまでもいつまでも」あたりですから、こんな感じのレコードが作られていたなんて、想像外の皆様もいらっしゃるかもしれません。

しかし、サベージにしても、アマチュア時代からプロ入りした当初は欧州系エレキインストを十八番にしていたエレキバンドでありましたから、ロック路線だってやれないはずもなく、また、このシングル盤が世に出た時には脱退していた寺尾聡と林廉吉は、揃ってジャズロック系のバンドだったホワイト・キックスに入っているんですから、さもありなん?

結局、サベージは、この後も音楽性を微妙(?)にずらしながら、シングル盤を2枚ほど残し、翌年に解散……。

以前にも書きましたが、サイケおやじにとっては、どうにも真の姿が捕えきれないバンドでありました。

でも……、この程度の人間関係の出入りなんて、外国のバンドやグループでも珍しくありませんし、実社会においても、さらに複雑怪奇な人の流れがあっての様々な仕組みや仕事が成り立っている事を思えば、例え音楽のレコードであったとしても、市井の人々を魅了する何かを残せたのは羨ましくも、素晴らしい ♪♪~♪

ということで、昨日の自室片付け失敗から、本日はとりあえずの応急処置(?)で自分の居場所だけは確保し、様々な配線も繋ぎ直しましたが、本音じゃ~、もう一度やり直したいです。

なんとか本年中には断捨離「もどき」に近づきたいものです。
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1 コメント

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シャドーズは凄い! (エレキ万歳)
2019-11-04 22:30:11
ザ・シャドーズの楽曲「サベージ」から取ったのがこのバンド名です。フィンランドにもサベージと言うバンドがいました。
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