OLD WAVE

サイケおやじの生活と音楽

ソウル歌謡といっても、それは日本の!

2013-05-11 15:54:39 | 歌謡曲

白い小雨の物語 / ジュンとシュク (CBSソニー)

現在、ほとんど良くない日韓関係の所為でしょう、以前はあれほどテレビに出まくっていた韓流スタアが、最近はめっきり露出も少なくなりましたですねぇ……。

個人的にはコリアンだから、どうのこうの、なぁ~んていう気持はありませんが、財界やプロスポーツ界はもちろん、芸能界におけるその役割と存在感の大きさは、在日も含めて、やはり無視することは出来ないのが現実でしょう。

それを好き嫌いで論じるのは、もちろん自由!

さて、そこで本日掲載したシングル盤は韓国から出稼ぎしていたジュンとシュクが昭和46(1971)年頃に出したとされる1枚なんですが、ジャケ写をご覧になればご推察のとおり、彼女達は双子デュオです。

そして歌っているのが、当時流行のソウル歌謡がど真ん中♪♪~♪

特にA面の「白い小雨の物語」は作詞:石坂まさを&作曲:鈴木邦彦による、幾分下世話なグルーヴ感がクセになる世界で、リズムとピートに付された変則的なノリが竜崎孝路の編曲によって、なかなか面白い味に出まくっているんですねぇ~♪

当然ながらジュンとシュクのカタコトな日本語による歌唱には、ツインズならではのハーモニーが用いられたパートもありますから、欧陽菲菲とリンリン・ランランがミックスされたように感じられるかもしれません。

残念ながら大きなヒットにはなりませんでしたが、ジュンとシュクの日本制作のレコードは、ほとんどに同じフィーリングが横溢しているようです。

と書いたのも、実はジュンとシュクは韓国では既にパール・シスターズとして昭和40年代前半から人気を集めており、本来の芸名(?)はベ・イン・スクとベ・イン・スンだという事をサイケおやじは最近知りました。

つまりジュンとシュクとして日本デビューした時は、それなりに年齢が高かった事から、決してアイドル人気を狙っていたものじゃ~なくて、極言すれば韓流ソウル歌謡路線で売られていたのかもしれません。

ちなみにサイケおやじはジャケ写も含めて、彼女達のポートレイトを見ても、どちらがジュンとシュクなのか、全く分からないんですが、思えば今でもコリアンバー&キャバレーには、彼女達のようなホステスさんが働いていますからねぇ~~♪

積極的に遊びに行くことはありませんが、妙に親しみ易いルックスである事は確かですから、もうひとつブレイク出来なかったのは勿体ない……。

ということで、冒頭に述べたような事情であれば、現在の我国ではジュンとシュクの音源が復刻される可能性は低いのでしょうか?

サイケおやじは韓国の政治的言い分には全て承服出来ませんが、つまらない部分に拘って、他の素敵なものを無視してしまう事も納得は決して致しません。

そして当然ながら、十人十色の好き嫌いも否定する気は毛頭ありませんから、せめて好きなレコードを聴く時ぐらいは、そんなことは忘れていたいし、少なくともジュンとシュクに関しては、そういう姿勢でいるのでした。

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じゅん&ネネの高度成長

2013-05-10 15:28:03 | 歌謡曲

恋の色恋の味 / じゅん&ネネ (キングレコード)

昭和40年代の所謂昭和元禄期は、高度成長と共に様々なタブーがぶっ飛ばされた時代でしたから、テレビ等々の公共メディアも勢いがありました。

つまりウケるならば、何をやっても許される!?

あるいは顰蹙を買われてこそ、それが最高!?

という、今となってはほとんど行き過ぎた表現が堂々と表面に登場し、受ける側も顔を顰めながら、それらを楽しんでいたのですから、世の中全体が高揚感に包まれていたのもムペなるかなでしょう。

例えば本日の主役、じゅん&ネネは昭和43(1968)年にデビューした歌謡曲の女性デュオなんですが、露骨とも言えるレズビアンムードを前面に出した存在感は、アッという間に話題沸騰!

その最初のシングル曲「愛するってこわい」から大ヒットを連発し、忽ち人気を集めたのですが、もちろんじゅん=千秋じゅんとネネ=早苗ネネには確かな歌の実力があった事は言うまでもありません。

後に知ったことではありますが、彼女達は渡辺プロダクションのスタア養成プロジェクトであったスクールメイツ初代メンバー中の逸材であり、既に昭和40(1965)年頃からクッキーズとして芸能界の表舞台に出ていたのですが……。

結果的にブレイクすることはなく、じゅん&ネネが再デビューというわけです。

しかも既に述べたとおり、ショートカットがじゅん、ロングヘアーがネネという二人の佇まいが「タチ」と「ネコ」であり、楽曲の歌詞がモロにそのあたりに基づいた世界を歌っている事は、小中学生でも感じられたのですから、たまりません。

当然ながらファッションセンスも素晴らしく、それが絶妙のオブラートになっていた事も、今は特筆すべきか思います。

さて、そこで掲載したシングル盤は昭和45(1970)年の発売ですから、じゅん&ネネの人気が些か下降していた時期の1枚だったんですが、実は最も「じゅんネネ」らしいと好評なのがA面に収録された「恋の色恋の味」なんですねぇ~♪

なにしろ――

 恋って、なぁ~にぃ~♪

と、せつなくネネが問いかければ――

 朝の光ぃ~~♪

と、じゅんがクールに受けながす――

全篇がそういう展開で流れる中、ネネのねちっこいコブシに誘われるように、微妙な吐息まじりのアルトボイスを聞かせるじゅんの上手さが、実にアブナイ(?)ムードに満ちているんですねぇ~~♪

う~ん、そうした増永直子の作詞に正統派の歌謡メロディを附した筒美京平が、特にイントロに顕著なヨーロピアンポップス調のアレンジを施したところはニクイばかり!

聴く度に流石っ! そう感服する他はありません。

もちろん、そうした「じゅんネネ」フレィヴァーはデビュー時から、なんら変わるものではなかったんですが、これが世に出た昭和45(1970)年は前述した昭和元禄が爛熟していましたからねぇ~~~。

今となっては、こういう歌が堂々とテレビで演じられていたいう、その現実にも隔世の感があるわけです。

つまり今日のテレビが如何にもつまらないのは、様々な規制や制限を設けて、自らの首を絞めている制作局側の失態であり、視聴者よりもスポンサーを大切する姿勢がそこに有る事は容易に知れるのですが……。

反面、ニューハーフが堂々とバラエティ番組で活躍している現状を見れば、なにか面映ゆい感じがしないでもありません。

ただし、昭和40~50年代のテレビからは時として、お茶の間が気まずい雰囲気に包まれるような毒気(?)が流されていたわけですから、もう、何も言いますまい。

ということで、大人の世界を青少年に伝える事も芸能の大切な役割じゃ~ないでしょうか?

じゅん&ネネには、それが確かにありましたから、NHKにも平然として出演出来たわけです。

あっ、そう言えばかなり以前でしたが、デュオ解散から相当な年月の後、ネネがテクノポップみたいな感じでカムバックしてきたのには吃驚でした。また、近年はリバイバルショウみたいな企画ライプにも、じゅん&ネネとして登場しているそうですよ♪♪~♪

彼女達の復活と昭和元禄の再来は、何か軌を一にするものを感じています。

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ケメコの歌謡ファンク

2013-05-09 13:46:50 | 歌謡曲

バイブレイション / 笠井紀美子 (CBSソニー)

笠井紀美子は一般にジャズシンガーという認識でしょうが、サイケおやじは日本語を歌う彼女が好きです。

つまり極言すれば歌謡曲をやっている笠井紀美子を愛聴しているわけでして、昭和40年代からジャズやボサノバを歌っていた活動の中に出していたそういうレコードしか持っていないのが、実情なんですよ。

そのあたりを「分かっていない」と失笑される皆様が、きっと大勢いらっしゃる事はサイケおやじも自覚してはいるのですが、まあ、好きなものは好き!

そう、居直ったところで本日掲載のシングル盤は、笠井紀美子が昭和52(1977)年に発売した傑作(?)アルバム「トーキョー・スペシャル」からカットされた1枚なんですが、やはりA面収録の「バイブレイション」が山下達郎の作曲!

今も昔も、その話題性が一番かと思います。

なにしろ、これは伝説化(?)しているエピソードなんですが、元々は細野晴臣がプロデュースしていた某女性歌手に書き下ろしで提供され、セッションも完了していたと言われながら、結果的に幻となった曲であり、それがどういうわけか、笠井紀美子が前述「トーキョー・スペシャル」の制作過程において、安井かずみの書いた日本語詞で歌ったという、なかなか興味深い経緯があるのです。

もちろん山下達郎本人も、これを「Love Celebration」とオリジナルタイトル(?)に戻し、英語詞の自作自演バージョンとして翌年、傑作LP「ゴー・アヘッド」のA面2曲目に入れた顛末を鑑みれば、その密度の濃さ(?)は充分に納得されるものと思います。

そこで肝心の笠井紀美子の公式初出バージョンは、バックの演奏が鈴木宏昌(key,arr) 率いるコルゲンバンド! ということは松木恒秀(g)、岡沢章(b)、市原康(ds)、穴井忠臣(per)、山口真文(sax) がメインで参加したフュージョン色の濃い仕上がりは言うまでもありません。

実際、アルバムを通して聴けば全篇、如何にも1977年らしい、その雰囲気が横溢した音楽が充満しているのですが……。

失礼ながら、現代の耳には、それが中途半端に懐かしい? としか感じられないのがサイケおやじの素直な気持ちです。

ところが、この「バイブレイション」だけは、そのクールなファンクフィーリングの魔法が消え失せておらず、笠井紀美子の持ち味のひとつである抑えた歌唱と蠢く岡沢章のエレキベースがジャストミート♪♪~♪

まさに歌謡ファンクの聖典でしょう、これはっ!

ただし、それでもイノセントなジャズファン、あるいは笠井紀美子の昔っからの熱心なファンは、こういう日本語の歌謡曲というか、発売されたリアルタイムでは「ニューミュージック」なぁ~んていう便利な用語があったとしても、それを許容出来ない事実は厳然としてありました。

結局、これを買っていたのは流行のフュージョン好き、あるいは これまで事ある毎に発売されてきた笠井紀美子の日本語の歌が好きだったファンだけだったようです。

ちなみに件のアルバムも含めて、全篇のプロデュースには笠井紀美子本人も関わっているのですが、そんなこんながあった所為でしょうか、以降の彼女は同系統のレコードは出していないと思われますが、どうなんでしょうねぇ……。

今となっては芸能界から引退された笠井紀美子に、もう一度を望むことは無理だという事だけは確かです。

ちなみに彼女の歌謡曲系レコードとしては、かまやつひろしがプロデュースした「アンブレラ」という超絶の名盤LPが昭和47(1972)年に出ていますので、機会があれば、ぜひともお楽しみ下さいませ。

ということで、最後になりましたが、このシングル盤収録の「バイブレイション」は、アナログの45回転レコード特有の音圧の強さがありますので、前述したエレキペースのグルーヴの凄さが尚更に堪能出来ますよ♪♪~♪

残念ながら、これまでCD化されてきたアルバム「トーキョー・スペシャル」は、うっ、何故??? と言わざるをえないほど、密着感の薄いマスタリングだとサイケおやじは思っていますので、ぜひとも皆様にはアナログ盤をオススメする次第です。

結果的に売れていたので、それも容易のはずですよ。

あぁ~、我知らず、腰が浮く感覚が最高であります♪♪~♪

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前も後ろも畑中洋子

2013-05-08 15:32:37 | 歌謡曲

後ろから前から / 畑中葉子 (日本ビクター)

堂々の大ヒット曲でありながら、なかなかカラオケ等々、人前で歌えない演目のひとつが、本日掲載のシングル盤A面収録の「後ろから前から」でしょう。

なにしろ歌詞が超ド級にエロくて、ちょっとここにも書けないほどである事は、これが世間を騒がせた昭和55(1980)年夏以降をリアルタイムで過ごした皆様であれば、先刻ご承知と思います。

しかも歌っていたのが、それまで清純派として知られていた畑中葉子ですからねぇ~~~♪

ここまでの経緯を簡単に述べれば、彼女が表舞台に登場したのは昭和53(1978)年、歌の師匠である平尾昌晃とのデュエットソング「カナダからの手紙」の華々しいデビュー大ヒットによるものだったんですが、翌年にソロ転向があったと思ったら、いきなり結婚~引退というスピード感満点の行動が???

なにしろ歌唱力があって、ルックスも正統派歌謡スタアの魅力に満ちていたのですから、全く多くのファンが嘆いたのは言うまでもありませんが、本当に驚いたのは、ここからでした。

なんとっ! 1年を経ずしての離婚から芸能界復帰はお定まりのコースでありながら、それが日活ロマンポルノに出演する女優としてだったのですから、たまりません。

とにかく最初に出た、昭和55(1980)年9月に公開の「愛の白昼夢(小原宏裕監督)」が爆発的ヒットになったんですよねぇ~~♪

しかし個人的には主演の畑中葉子の演技力が、失礼ながら、お粗末としか思えず、明らかに「元アイドル」の人気に頼って、振り回された作品だった……、というのが正直なところでしょう。

ところが同時期に発売された、このシングル曲「後ろから前から」は抜群の仕上がり!!

流行のユーロビート系ディスコ歌謡を基本にしながらも、歌謡曲保守本流を大切にした畑中葉子の歌いっぷりの良さは絶品として言えません。

ですから既に述べたとおり、荒木とよひさが「豊兵衛」という偽名を使わざるをえない(?)ほど露骨にエロい歌詞をイヤミなく歌えるのは、畑中葉子の実力に他ならず、また佐藤寿一の作曲と若草恵のアレンジも、そのあたりの意図をがっちり把握しているのですから、これがヒットしなかったら歌謡曲の神様が激怒するでしょう。

そしてご存じのとおり、この歌をタイトルに、本人が主演したロマンポルノが同年末に公開され、またまたメガヒットしたのですから、もう、何も言えません。

当然ながら、掲載したシングル盤のジャケ写も大サービスの決定版ですから、それが嬉しくないはずもなく、こういう芸能活動も昭和という時代の良さでありました。

ただし、既に述べたとおり、これだけの歌を素人がカラオケやバンドでやれないというは勿体無いというか、複雑な心境ですよねぇ……。

現在ではニューハーフのショウで出演者が歌うのが、なにか一番にジャストミートしている感さえあるのですから!?

ということで、最近の芸能界は、こういう歌さえも出ないほど、つまらないです。

現実的にエロ映画が完全衰退し、AVや着エロ映像が射精産業の一翼を担っている現代であれば、そこに出ている彼女達の誰かに、この「後ろから前から」をリメイクして欲しいわけですよ。

それだけ素敵な歌である事は、確かですから!

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中島まゆこの夢でいいから

2013-05-07 15:25:35 | 歌謡曲

夢でいいから / 中島まゆこ (CBSソニー)

瓢箪から駒!?!

という僥倖は、誰もが体験するものでしょう。

しかもそれが自分以外の発端に起因している場合などは、尚更に衝撃も大きいわけで、サイケおやじが本日掲載のシングル盤に邂逅、即ゲットした経緯~顛末は、なかなか個人的に思い入れが強いものです。

と云うのも、その主役の中島まゆこと名乗る歌手は、昭和46(1971)年頃にデビューした正統派(?)アイドルらしいのですが、結果的には泣かず飛ばず……。

ところがサイケおやじの妹が当時、熱心に見ていた「モンシェリ ココ」という、ファッション業界を描いたテレビアニメのテーマ曲を歌っていたのが、その中島まゆこ!

告白すれば、リアルタイムのサイケおやじは、そうした全てを知らず、単に妹から、件のアニメの主題歌が入っているレコードを買ってきてくれるように頼まれただけの事です。

そして早速、大儀名分(?)を得て、レコード屋へ赴いたのですが、もしかしたら最初っからそういうブツは発売されていなかったのか、「モンシェリ ココ」のテーマ曲収録盤が見つからず……。

以降、兄の面目として、中古屋巡りには「中島まゆこ」という名前がきっちりインプットされていたのが、昭和47(1972)年末からの事情であり、その経緯から入手したのが、この「夢でいいから」が入ったシングル盤だったのです。

もちろんサイケおやじは、それを聴いたことも、存在を知っていたことも、全くありません。

ただし「夢でいいから」そのものについては、うっ、これは以前、いしだあゆみが歌っていた楽曲と同じなのかっ!?

という不安定要素が優先した確信(?)があり、その場でクレジットを確認してみると、やっぱり作詞:林春生、作編曲:筒美京平という目が眩みそうな真実がそこにあったのですから、後は一気呵成にお買い上げというわけです。

う~ん、いしだあゆみのオリジナル(?)バージョンは、タイトルどおりにアンニュイなお色気が滲む、ミディアムスローなヨーロピアン歌謡ポップスとでも呼びたくなる名曲&名唱として、昭和43(1968)年夏に発売されたものでしたが、実は大ヒット「太陽は泣いている」のシングル盤B面収録だった所為もあり、所謂幻の……。

しかし繰り返しますが、楽曲の質の高さは本当に時代を超えて輝くとしか言えないレベルですから、幾多のカバーバージョンが今日まで吹き込まれ、この中島まゆこ盤も、そのひとつ!

ここでは制作年が昭和46(1971)年ですから、サウンドの作りがソフトロック調に傾き、フランシス・レイがバート・バカラックしたかのようなアレンジがとにかく最高に秀逸ですよ♪♪~♪

もちろん原曲メロディと歌詞の見事な融合は言わずもがな、落ち着いた正統派歌唱に徹する中島まゆこのボーカルには、幾分奥村チヨからの影響も感じられますが、サビにおける伸びのある声質による表現の上手さが実に魅力的で、何度でも聴きたくなること、請け合いです。

あぁ~、まさにジャケ写どおりのボーカルが楽しめる点においても、これは立派な名盤かと思うばかり♪♪~♪

機会があれば、ぜひとも皆様にもお楽しみいただきたいと願っています。

ということで、これがサイケおやじにとっての「瓢箪から駒」の一例ではありますが、肝心の中島まゆこについては、なかなかこれ以上、知る由もありません。

レコードも、これっきりしか持っていませんし、前述した「モンシェリ ココ」が果たして発売されていたのか、否かも不明のままです。

確かに業界には、素晴らしい才能を持ちながら、ブレイク出来なかった芸能人が夥しく存在してきたわけですから、中島まゆこも同じ属性が強かったとはいえ、とにかく「夢でいいから」だけも残せた事は結果オーライでしょう。

少なくともサイケおやじは、この先も聴き続けるレコードにしています。

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おやじバンドの意地はジコマン!?

2013-05-06 15:35:12 | Rock

Rock And Roll / Led Zeppelin (Atlantic / ワーナーパイオニア)

昨日はおやじバンドのライプ、やってきました。

しかも晴天の野外イベント、PAもメインでプロの歌手が登場する事から、主催者のご厚意でそのシステムをまんま使える好条件♪♪~♪

さらに当然ながら、他のアマチュアバンド&歌手とのタイバンとあって、メンバー全員が大ハッスルしたのは言わずもがな、自分達が最年長組という立場であれば、勢い気合も尋常ではありません。

つまり、若造に負けてたまるかっ! リアルタイムのロック少年魂を見せてやるぜっ!

てなもんですよ、実際!

そして初っ端に深紫の「Black Night」、次にCCRの「雨を見たかい」、さらにゼップの「Rock And Roll」をブチかまし、そのギターソロから後半に入ったところで、今や一座のスタアになっている熟女さんボーカルが山口百恵の「ロックンロール・ウィドウ」を歌って入るという、これがなかなかの大ウケ♪♪~♪

ご存じのとおり、その「ロックンロール・ウィドウ」は昭和55(1980)年に大ヒットした歌謡ロックの名曲にして名唱なんですが、それを書いた宇崎竜童のネタモトが件のゼップの人気曲というのは日本の常識ですからねぇ~~♪

もちろん演奏の途中には、我がバンドの男女ボーカリストが背中合わせでエアギター! サイケおやじもトーカイのレスポールでメッチャ弾きでしたし、ボンゾを尊敬しているドラマー氏のドカドカ煩い爆発ぶりも、やるほうが気持良くて楽しいという、人生の基本姿勢でありました。

しかし、良かったのはここまで……。

それは皆様ご推察のとおり、こんな暴走は中年者にとっては体力的にキツイわけでして、まず今年ロクマルのボーカル氏の声が苦しくなり、以降の演目を急遽、熟女さん寄りに変更したものの、バンドも疲れが出てきて、ヨレまくってしまったんですねぇ……。

あぁ~~、僅か40分ほどの時間なのに、情けないなぁ~~~。

そして当然ながら、終了後の打ち上げは反省会でしたが、まあ、それでも少しはおやじバンドの意地は見せられたんじゃ~ないかっ!?

と自分達に言い聞かせるオチとなりました。

ということで、バンドやるには体力の必要性を痛感し、あらためてストーンズの面々やエリック・クラプトン等々の御大巨匠が如何に凄いかっ!

それを実感しているのでした。

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歌手・研ナオコファンの告白

2013-05-05 15:10:56 | 歌謡曲

第三の女 / 研ナオコ (東宝レコード)

最近はちょっとおとなしくなっているようですが、研ナオコを単なるバラエティタレントと思い込んでいる皆様にとっては、彼女の歌の上手さが驚異に感じるのではないでしょうか。

もちろんそんなこたぁ~、あらためてサイケおやじが述べるまでもなく、美人画の大巨匠から「不世出の美人」とお墨付きを頂けたという個性的なルックスも含めて、その印象の強烈さは公式デビュー時から既にありました。

ただしサイケおやじが研ナオコを初めて見たのはスパイダースの前座というか、某テレビ番組の公開放送録画の会場で、近々デビュー云々と紹介された時は当然ながら、本番スタート前の時間調整中の事でした。

しかも歌は披露してくれたか、それは覚えていませんが、ルックスのツッコミ鋭い存在感が痛烈なイメージで焼きつけられた事は確かなんですねぇ~。

それが昭和45(1970)年末頃の記憶であり、そして翌年春にレコードデビューを果たしてマスコミに登場した時には、あぁ~、あの人かぁ~~~!?

と瞬時に思い出したのですから、研ナオコはある意味で幸せなルックスの持ち主だと思うばかりですし、歌唱力も抜群だったんですから、凄い人が現れたなぁ~~、と素直に感銘を受けましたですよ。

ところが彼女が最初にブレイクしたのは結局、テレビバラエティ番組でのハチャメチャな存在感!? というよりも、ほとんどET化したようなルックスがあればこその強い印象は、何をやらかしても許される雰囲気が濃厚でしたから、例えば堺正章と坂上二郎がメインの「カックラキン大放送(日本テレビ)」は、その代表的なものとして、今も忘れられていないはずです。

また、そこでの好演が認められたのでしょうか、昭和49(1974)年には一応の主演映画「にっぽん美女物語(松竹・渡辺祐介監督)」、そして翌年には「同・女の中の女(同)」が制作公開されているのですが、これがまた局地的に傑作喜劇の称号を与えられているのですから、侮れません。

さて、そこで肝心の歌手活動なんですが、既に述べたとおり、レコードデビューは昭和46(1971)年だったんですが、残念ながらヒット曲を出すまでには些か時間が必要……。初めての大きなヒットは昭和50(1975)年秋に発売された「愚図」であり、以降は歌謡曲とニューミュージックを繋ぐが如き存在感とでも申しましょうか、持ち前の卓越した歌唱力で、中島みゆきが書いた「あばよ」や「かもめはかもめ」等々を個性的に表現してくれた事も、またご存じのとおりだと思います。

しかし同様に素晴らしいのが、それ以前に所属していた東宝レコード期に吹き込んだ諸作であり、おそらくは8~9枚ほどのシングル盤と2枚のアルバムを残しているところから、それらは中古屋巡りに勤しむ歌謡曲ファンの標的になり続けているんですねぇ~~♪

本日掲載の1枚は前述した「愚図」をヒットさせる、ほぼ1年半前の昭和49(1974)年初夏に発売の人気曲「第三の女」をA面に収録したものですが、なんと言ってもジャケ写のポートレイトが強烈でしょう~~♪

告白すれば、これはこれで、なかなか魅力的なルックスと思っているのがサイケおやじの本音であり、現代の人気グラビアアイドルである松本さゆき似と書いてしまっては、ここも炎上の危険にさらされそうですが……。

まあ、いいか、彼女のファンは誰も読んでいないと思いますので!?

そして楽曲そのものが作詞:阿久悠、作曲:森田公一、編曲:鈴木宏昌によるジャズっぽい歌謡曲の決定版なんですから、まさにグルゥ~ヴィ~~、としか言いようのない研ナオコのボーカルが良い味出しまくり♪♪~♪

もちろんバックの演奏は、4ビートが基調のハードバップを根底に潜ませたオーケストラアレンジでカッコ良く、自嘲と自棄の歌詞の世界をサスペンスタッチで歌う研ナオコとの相性が素晴らしいです。

う~ん、好きだなぁ~、こういうのはっ!

ということで、研ナオコもまた、レーベル横断のアンソロジーが編まれるべき歌手だと思っています。

まあ、残念ながら、ちょい前にテレビに出演していた彼女の歌声には衰えが感じられ、苦しかったのは画面の前のこちらも同じ気持……。

そういう諸行無常が研ナオコの歌には似合う気もしています。

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こんなせつない歌謡ロック!

2013-05-04 15:04:15 | 日本のロック

一人 / 井上堯之 (Atlantic / ワーナーパイオニア)

人は誰でも、家へ帰りたくない……、と思うことがあるでしょう。

ここしばらくのサイケおやじは特にそういう気持が強く、まあ、家に帰っても居場所が無いっていうのが、本当のところなんですが、それを強引(?)に包み隠し、ある種の悲壮感に酔うのも、ハードボイルドな気分に浸る点においては十分に自己を満足させるものですよねぇ。

と、なにか同調を強く求めている事は否定致しませんが、そういう気分にジャストミートするのが、本日掲載のシングル盤A面曲「一人」です。

 夢のぉ~ よおぉなぁ~
 過去はぁ~、消えてぇ~ 行くぅぅぅ~
 ひとりぃ~だけでぇ~ ただ 歩くぅ~

あぁ、もう、この最初の一節だけで、グッとこみあげてくるものを抑えきれないのがサイケおやじの日常的心情なんですが、歌っている井上堯之の味わい深いボーカルは過言ではなく、まさに自作自演の強みでしょう。

ただし作詞は岸部修三=現・岸部一徳なんですから、染入り方も絶品なのは必然!

説明不要とは思いますが、井上堯之はGSのトップバンドだったスパイダースで名を上げたギタリストであり、以降はGSスーパーグループのPYGを経て井上バンドを率い、沢田研二のバックやテレビドラマの劇伴等々の仕事を通じて昭和の歌謡界にロックを根付かせた偉人のひとりですから、イマイチ評価が高くないのは不思議……。

もちろんギタリストとしてもそうであり、また作編曲者としても、「太陽にほえろ!」や「傷だらけの天使」等々、特にショーケン=萩原健一が出ていたテレビドラマのテーマ曲や演奏に関しては、スパイダース~PYGの盟友たる大野克夫との共同作業も冴えわたり、それは誰もが一度は耳にしているはずです。

そして当然ながら、自己名義のソロ作品も待望される中、ついに昭和51(1976)年に世に出たアルバムが「ウォーター・マインド」であり、そのA面ド頭に収録されていたのが、この「一人 (I Stand Alone)」でした。

しかしサイケおやじが、この「一人」に深い感銘を受けたのは、それに遡る昭和50(1975)年3月、萩原健一主演の傑作テレビドラマ「傷だらけの天使」の最終回ラストシーンで、元ゴールデン・カップスのデイヴ平尾が泣きながら歌ってくれたバージョン!

あぁ……、今でもサイケおやじに焼きついているのは、あの場面とこの歌なんですねぇ~~~~。

また翌年、つまり昭和52(1977)年秋から放送された、やはり萩原健一主演のテレビドラマ「祭りばやしが聞こえる」の中でも、確か柳ジョージの同曲バージョンが使われていた記憶があります。

ただし個人的には、この井上堯之のバージョンを聴いてしまって以降、やっぱりこれが最高!

そう、思わざるを得ないのです。

特にキメとなっている、tu tu tu tu tu ~~、とせつないフレーズは、井上堯之が一番印象的に歌っているように感じますし、控え目なボーカルの節回しが尚更の虚無感を漂わせるんですから、実に気分はロンリーの哀切感ってなもんですよ。

それと気になるギターソロの歌心の妙は、幾分細身のサウンド作りがニクイばかりですし、演奏全篇をリードするのがピアノというあたりも効果的なんだと思っています。

ちなみに前述したデイヴ平尾のバージョンは、基本アレンジは同じながら、モロに泣きまくりのギターが鳴っていますので、聴き比べも楽しいところ♪♪~♪

ということで、男の孤独には、こういう歌が必須!

なぁ~んていうカッコづけも許していただきたいわけです。

いやはや、何か本日はお恥ずかしいかぎりの戯言、失礼致しました。

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こんなに寒い春なればこそ

2013-05-03 14:56:05 | 歌謡曲

早春の港 c/w 魚たちはどこへ / 南沙織 (CBSソニー)

今年の春は寒~~い!?

5月だというのに、3月中頃の気温だというのは、ちょっと怖い気がしますねぇ。これで反動から猛暑でも襲ってきたら……!?

なぁ~んてことを考えながら、本日はとりあえず春の歌としては説明不要、南沙織が昭和48(1973)年春のリアルタイムに大ヒットさせた「早春の港」なんですが、う~ん、やっぱりこれは名曲にして名唱と言う他はありません♪♪~♪

それは当然ながら、その頃の彼女の制作スタッフであった有馬三恵子の作詞と筒美京平の作編曲があればこそ! しかし本質的に伸びやかでありながら、絶妙のせつなさを滲ませる南沙織のハートウォームなボーカルが一番の大きな魅力のはずです。

もちろん今では一般常識(?)となっている真相として、この「早春の港」は前年に発売された彼女のLP「早春のハーモニー」に収録された「ふるさとのように」をリメイクしたものですから、ファンの間ではどちらが好きか? 等々の論争もあるようですが、個人的には尚更に早春ムードが強い、こちらのシングルバージョンを好みます。

そしてさらに衝撃的(?)なのが、B面に収録されている「魚たちはどこへ」の素晴らしさでしょう。

実はこの曲も前述のアルバム「早春のハーモニー」からのカットなんですが、微妙なミックスの違いというか、アナログの45回転シングル盤に特有の音圧レベルの強さゆえでしょうか、なかなかメリハリの効いたサウンドの鳴り、そして南沙織に特徴的な要所での解放感のある節回しが最高なんですねぇ~♪

また、それがあってこそ、イントロから全篇を印象づけてしまうエレピの気持良さ、女性コーラス隊のソフトロック&ソウルフルな存在感が南沙織というよりも、まさにシンシアサウンドと命名したくなるほどのジャストミート感で、流石は筒美京平の作編曲に唸ってしまうこと、必定でしょう。

シャープなビートを提供するバックのリズム隊やオーケストラの上手さも言わずがな、これは南沙織の裏ベストトラックのひとつじゃ~ないか!?

と、サイケおやじは思うばかりです。

ということで、現在入れてもらっているおやじバンドでは、いよいよ南沙織の「傷つく世代」をやる事が決定し、サイケおやじはギターでイントロの「レイラもどき」フレーズを練習中なんですから、このシングルの両面収録曲もやりたいなぁ~~~。

そういう願望がムクムクと湧き上がっていますです、はい。

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これも「ひし美ゆり子」的お宝♪

2013-05-02 14:45:04 | 歌謡曲

哀愁のスキャット / ほりえみつこ (日本コロムビア)

昨日は不意の代理出張から因果な仕事をやらされましたが、しかし転んでもタダでは起きたくないサイケおやじが旅先からゲットしてきたのが、本日掲載のシングル盤♪♪~♪

ご存じ、昭和56(1976)年にNET=現・テレビ朝日で放送されていたアクションドラマ「大非常線」の主題歌を収めた1枚なんですが、なんと言っても嬉しいのは、ジャケ写に使われているレギュラー出演者勢揃いのスチールでしょう。

いゃ~、主演の千葉真一以下、谷隼人、川地民夫、大門正明、北村和夫、井上誠吾、志穂美悦子という個性派が居並ぶ中にありまして、もちろんサイケおやじのお目当てはひし美ゆり子に他なりません。

既に皆様がご推察のとおり、この「大非常線」は東映制作であり、ひし美ゆり子も同社の作品では前年に「好色元禄(秘)物語」と「新仁義なき戦い・組長の首」で大きな役を絶対的な存在感で演じ、高い評価と人気を集めていた時期でしたからねぇ~~♪

リアルタイムのサイケおやじも完全に彼女を観るためだけに、このドラマにチャンネルを合わせていたわけですが、当然ながら諸事情から放送全話を鑑賞することは出来ませんでした。

また、件の主題歌のレコードも発売は知っていながら、経済的な問題もあり、手が出せないうちに時が流れていたと……。

そういうわけですから、出会った時は必ず買う! という決意を固めて幾年月!?!

ついに念願が叶ったんですよ。

さて、そこで肝心の主題歌「哀愁のスキャット」は作詞:中村しのぶ、作曲:渡辺宙明による文字通りのイメージが泣けてくる歌謡曲♪♪~♪ しかも歌っているのがアニメ系テーマ曲で有名な堀江美都子=ほりえみつこ!

う~ん、清涼な歌声と哀切のハードロマンな曲調が、なかなかミスマッチな魅力でグッと胸に迫ってきますねぇ~♪

ところが驚いたことに、これには知る人ぞ知る真相があり、テレビの人気アニメだった「グレートマジンガー」の挿入歌「ジュンの歌」のメロディを流用し、別な歌詞を乗せただけというのですから、各方面から諸々のツッコミはあるにせよ、個人的には名曲は不滅!

そう、思いたいですし、実際、この「哀愁のスキャット」は本当に良い歌なんですよねぇ~~~♪

ということで、まずはジャケ写の中のひし美ゆり子を愛でながら、レコードに針を落す「儀式」は繰り返しが必然となりました。

ちなみに「大非常線」出演時の彼女については、公認サイト「ゆり子の部屋」のフィルモグラフィーの中に、自らの一言コメントがありますので、ぜひともご覧下さいませ。

そして何時の日か、この「大非情線」のドラマそのものも、パッケージソフト化して欲しいと願っているのでした(敬称略)。

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