★風仲間の川西さんからのメール、おすすめ本の紹介です。私も是非読んで見たいものです。(ネット虫)
*********************************
横目でオリンピックを観ながら、読書に次ぐ読書の毎日。
お陰で、読もうと思って積んであった本の山が崩れてきました。
中でも面白かったのが、「民衆ジャーナリズムの歴史」。講談社学術文庫です。
度重なる弾圧と生活苦に苦しめられながら、帝国主義と侵略戦争に反対しつづけた、地方の弱小メディアの奮闘ぶり。
中でも昭和8(1933)年に京都で創刊された「現代新聞批判」は、発刊部数500余り、月二回発行のタブロイド版ながら、約10年間、軍部におもねる中央の大新聞を批判しつづけました。
この業績が埋もれたのは、戦後言論界の大物が批判されているからです。
編集発行人は、「大阪朝日」を依願退職させられた太田梶太。
大新聞の特権意識や権力闘争を鋭く批判、新聞社の幹部たちを恐れさせ たとか。
この「現代新聞批判」の秀逸な点は、大新聞の経営や人事面に踏み込み、新聞産業が持つ構造的欠陥を突いていたことです。
筆者の門奈直樹氏はこう指摘しています。
「権力への迎合を、個人の良心との関連だけで批判しても仕方がない」。
そして山本明の「イデオロギーとしてのジャーナリズム」(論 文)から、こういう言葉を引用しています。
「商業ジャーナリズムはいったん成立すると、その活動はマスコミ機関として、資本主義的発展過程をたどる」。
マスメディアの「中立化」は、商業ジャーナリズムの帰結なんですね。
さて、ではどうするか。
新聞は今、部数が落ちる一方で危機的局面にあります。
全国紙でもそうですから、地方紙は推して知るべし。
今まで以上に広告主との関係を重視しなければなりません。
TVもやがて同じ道をたどるでしょう。
ネットには、従来のマスコミとは違う力と影響力がありますが、
商業ジャーナリズムが完全に無くなるとは思いません。
ケータイ小説が人気を呼んでもプロの作家は必要なのと同じで、商業ジャーナリズムにも役割があります。
志の高い言論人が商業ジャーナリズムの世界で排除されないために、私たちにできることは何なのでしょうか。
すぐには思いつきませんが・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昭和を生きた全ての人へ、そして昭和を知らないあなたへ
「映画が語る昭和史」もお薦めです。
http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=608
*********************************
横目でオリンピックを観ながら、読書に次ぐ読書の毎日。
お陰で、読もうと思って積んであった本の山が崩れてきました。
中でも面白かったのが、「民衆ジャーナリズムの歴史」。講談社学術文庫です。
度重なる弾圧と生活苦に苦しめられながら、帝国主義と侵略戦争に反対しつづけた、地方の弱小メディアの奮闘ぶり。
中でも昭和8(1933)年に京都で創刊された「現代新聞批判」は、発刊部数500余り、月二回発行のタブロイド版ながら、約10年間、軍部におもねる中央の大新聞を批判しつづけました。
この業績が埋もれたのは、戦後言論界の大物が批判されているからです。
編集発行人は、「大阪朝日」を依願退職させられた太田梶太。
大新聞の特権意識や権力闘争を鋭く批判、新聞社の幹部たちを恐れさせ たとか。
この「現代新聞批判」の秀逸な点は、大新聞の経営や人事面に踏み込み、新聞産業が持つ構造的欠陥を突いていたことです。
筆者の門奈直樹氏はこう指摘しています。
「権力への迎合を、個人の良心との関連だけで批判しても仕方がない」。
そして山本明の「イデオロギーとしてのジャーナリズム」(論 文)から、こういう言葉を引用しています。
「商業ジャーナリズムはいったん成立すると、その活動はマスコミ機関として、資本主義的発展過程をたどる」。
マスメディアの「中立化」は、商業ジャーナリズムの帰結なんですね。
さて、ではどうするか。
新聞は今、部数が落ちる一方で危機的局面にあります。
全国紙でもそうですから、地方紙は推して知るべし。
今まで以上に広告主との関係を重視しなければなりません。
TVもやがて同じ道をたどるでしょう。
ネットには、従来のマスコミとは違う力と影響力がありますが、
商業ジャーナリズムが完全に無くなるとは思いません。
ケータイ小説が人気を呼んでもプロの作家は必要なのと同じで、商業ジャーナリズムにも役割があります。
志の高い言論人が商業ジャーナリズムの世界で排除されないために、私たちにできることは何なのでしょうか。
すぐには思いつきませんが・・・。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
昭和を生きた全ての人へ、そして昭和を知らないあなたへ
「映画が語る昭和史」もお薦めです。
http://www.randomhouse-kodansha.co.jp/books/details.php?id=608