九条バトル !! (憲法問題のみならず、人間的なテーマならなんでも大歓迎!!)

憲法論議はいよいよ本番に。自由な掲示板です。憲法問題以外でも、人間的な話題なら何でも大歓迎。是非ひと言 !!!

朝鮮日報の記事より  落石

2008年08月18日 19時29分11秒 | Weblog
パトリック・スミス著、ノ・シネ訳『日本の再構成』(マティ)

この本の紹介記事です。
結構、面白い視点の本です。 

 西洋人は日本を、西洋流に想定した「東洋」あるいは「日本」
のイメージで考える場合が多い。
『日本の再構成』は、西洋人が日本を見る際のこうした枠組みに対し、
反旗を翻す。
著者のパトリック・スミスは、1987年から91年まで
「インターナショナル・ヘラルド・トリビューン」紙の
東京支局長を務めたのをはじめ、20年以上アジアで活動してきた米国人。
これまで西洋に日本を知らせてきた学者としてはエドウィン・ライシャワー、
エズラ・ボーゲルなどが挙げられるが、
これらの研究者は実際には日本を歪曲(わいきょく)してきた、
とパトリック・スミスは毒舌を浴びせ掛ける。


 パトリック・スミスは、西洋人が日本に見いだす
日本的な伝統の強みというものを認めない。
逆に彼は、日本は十分な近代性を備えていない国で、
これは米国の責任によるところが大きい、という趣旨の主張を展開している。

 パトリック・スミスの主張は、
敗戦以後の日本は国民の選択を通じ自ら進むべき方向を決定すべきだったが、
冷戦構造下で共産主義を防ぐという名目を掲げた米国が、
第2次世界大戦に責任がある旧体制の関係者を登用したため、
これが挫折した、というものだ。
著者は「日本は独立国家のふりをしているものの、
実質的には米国の軍事保護国だ」
「米国は日本が民主主義国家だと信じるよう世の中をあざむいた」と語る。
パトリック・スミスは、ライシャワー教授の著書『日本の今日』を、
「事実無根の話ばかりで、歴史の仮面をかぶった宣伝文句にあふれた本だ」
と批判し、
安倍晋三前首相の母方の祖父・岸信介元首相を「戦犯にしてならず者」
と容赦なく表現した。


パトリック・スミスの論理は、最後にはいささか突拍子もない方向に飛んでいく。
彼は、日本の再軍備を「侵略」と結び付けて憂慮する視点を
「知的怠慢に等しい」と主張する。
日本人は再軍備に対し拒否感を示しているが、
その一方ねじれたやり方で極右の声を上げ、
全国民が否定してきた欲望を再び表出したがる矛盾した感情を持っている。
これを克服するには、米国が作り上げた日本の現行平和憲法は廃棄すべきであり、
再軍備を含む日本の行く末は(米国ではなく)日本人自らが行う討論を
通じ決定すべきだ、というわけだ。


 著者の主張は、日本を取材したことのあるメディア関係者ならば
一度は悩むであろう問題だ。
ただし、彼が排除しようとした「西欧の枠組み」は、
依然としてこの本とその主張を縛っており、そこに限界がある。
日本という国をひとまとめにして「日本はこうだ」と断定したり、
わずかな例え話を通じ日本全体を裁断する著者の過剰な自信は、
読者にとっては煩わしい。
実際に著者の主張の通り、日本が敗戦の束縛から完全に抜け出し
自らの道を歩いていくことに決めたとして、
そのとき当然発生するであろう東アジア全体の緊張局面と周辺国の憂慮は、
全く彼の関心事ではない、ということを意味している。原題は『Japan:A Reinterpretation』。

崔洽(チェ・フプ)記者


この記者の感想もなかなか興味深いですね。
さて、我々日本人は、この本の主旨を、どう受け止めるのでしょうね?

保守系さんなどは、いかがですか?

コメント (1)
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オリンピック余聞    落石

2008年08月18日 19時16分42秒 | Weblog
先日の新聞記事で、中国人の日本に対する反感が強く
日本の相手チームは、中国人の圧倒的な応援を得ているとか。

これって、余り大きく扱われないけれど、本当でしょうね。

この話を奥さんとしたていたら、
「そうだよね。歴史があるんだから。」と。

そして「我家も同じでしょう」ですって。

「・・・・」



ところで、日本は隣国の中国や韓国・北朝鮮に
嫌われているわけですが、このままの状態が続くと、
日本はイスラエルのような状態に追い込まれていく
可能性がありますね。

周囲はすべて敵愾心を持った人々に囲まれたイスラエル、
いまは、アメリカの支援をうけて(アメリカの代理として)
アラブと戦争状態です。

アメリカのなかには日本に、そういう役割を期待する
人々も居そうな気がします。
これに愛国心(?)に満ちた安部さん達が結びついたら
案外、日本のイスラエル化が始まるかも。

そんなことは止めてもらわないと。



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戦時の女性俳句            まもる

2008年08月18日 00時42分24秒 | 文芸作品
 少し俳句に興味を持っていて、とりわけ戦争中の俳句に関心があるのですが、男性の句は白泉の「戦争が廊下の奥に立っていた」などかなり多く詠まれています。
 しかし女性の詠んだ戦時句はとても少ないのです。そんな数少ない句を宇多喜代子さんが、「女性俳句の光と影」NHK出版に紹介していました。

 戦死せり三十二枚の歯をそろへ     藤木清子
  (健康な若者の死を感情を交えず鋭く詠んでいます。)

 ゆくりなくしはぶきし兵わかかりき   竹下しづの女
 夏野原征くべき吾子を日に放ち     三橋鷹女
  (二人とも男の子の母親で、若き出征兵の姿に自分の子を重ねています。)

 炎天の一片の紙人間(ひと)の上に   文挟夫佐恵
  (一片の召集令状で人間は兵となってしまいます。)

 堪ふべしと母は堪へにき京鹿の子    及川 貞
  (戦死の報至りしとき、この花咲いて居き・・の詞書があります。)

 心灼け指灼け千人針を把る       竹下しづの女
 亡き兵の妻の名負ふも雁の頃      馬場移公子
  (銃後の婦人から戦争未亡人への戦時の婦人共通の運命が痛切に詠まれていま   す。)

★こうした質の高い女性の戦時句が、もっと日本のどこかに埋もれているのではないか? 戦争体験者が急速に少なくなる今こそこうした句の発掘が待たれると思う。
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