明日アルゼンチン戦のチーム編成
4-2-3-1と、ザック自身が語ったらしい。トップ下をMFと見れば、4-3-3で「三角形中盤+ワントップ・ツーシャドウ・ストライカー」ということだろう。トップ下に憲剛が入れば4-3-3、本田が入れば4-2-3-1という感じかな。僕が5日に「その8」で予想したとおりだ。そして、守備陣、攻撃陣それぞれへの「欠陥」の指摘・修正も、開始された。
守備陣にはゾーンディフェンスの基礎と「ボールへの正対、詰め」、「横パスを排し、速い縦へのフィードを」などが。何か、チャンピオンズリーグ準決勝のインテル・バルサ戦を思い出す。あの時の、モウリーニョ・インテルのディフェンスにメッシが横に流れるだけで何もできなかったという光景を。ザック監督、あのモウリーニョの絶妙な守備術などは、徹底的に研究しているに違いない。「その9」に質問を書いた最新指導「ボールに詰めたDFは、後ろなど見る必要なし。それは他人の仕事」は、案外この研究の成果なのかも知れない。
攻撃陣には、こんな指摘らしい。スポニチ・サイトから取った。
『ザッケローニ監督は「パス回しは世界のトップレベルだが、前に行く力が少ない」と課題を指摘。この日練習前のミーティングで選手にもそう説明した。岡田ジャパンの理想は素早いパス回しから相手を崩すスタイルだったが、ザックジャパンはシンプルに縦に速い攻撃を目指していく。
指導を受けた選手たちもザック流の攻撃を歓迎している。「今まではパスが自分たちのテーマだった。もっとゴールに直結したプレー(をしろ)ということ。サッカーはゴールを奪うのが根本だから」と内田は言う。遠藤は「(DFラインの)裏というのも凄く強調していた」と話した』
そう、日本人MFで世界相手にボールを前に進められるのは、長谷部と憲剛だけに見える。言い換えれば、この2人はどうしても必要ということだろう。
先発メンバーも固まってきたようだ。DFは、駒野、伊野波、長友までは、分かる。2ボランチには、長谷部は確実だが、もう一人が阿部なのか憲剛なのか。守備の意識が強いイタリア人だから、阿部と見たがどうだろう? その場合は後半に、トップ下として憲剛が入ることもあろう。
2列目は右から、金崎、本田、香川で、ワントップは前田が使われると思う。なにしろ去年久し振りのJリーグ日本人得点王。礼儀正しいザックは、日本にそんな形で敬意を払うだろうと見るのだが、どうだろうか。久し振りの前田に憲剛が何かさせてくれそうで、わくわくしている。トップ下に憲剛が入れば、金崎が退いてそこに本田が行く。「前田、香川、本田と、トップ下・憲剛」、ちょっと見てみたい最新の組み合わせだ。特に、香川と憲剛の組み合わせが抜群によいのである。川崎のジュニーニョと憲剛のように。その内容は17日の「その1」に書いたとおりだ。
これら全ての大前提として次があるのは、いつも語ってきたとおり。南ア大会前のイングランド戦、コートジボアール戦のように、体を張って球際に勝つこと。これはまー、長友、長谷部、阿部、本田らが範を示してくれるだろう。
なお、南ア大会日本と先日のパラガイ戦勝利で、アルゼンチン中の日本を見る目が変わったそうだ。ガチンコで来るということだろう。来年招待されている南米カップに向けて、大いに警戒されるようなゲームをして欲しい。