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「日本サッカー・希望の星」と、ザック監督など(13)  文科系

2010年10月10日 09時45分55秒 | スポーツ
ザックは岡田ジャパンをどう変えたか?


 8日のアルゼンチン戦は、岡田ジャパンが当初狙っていて果たせなかった「形」が、ちょっとした指示で実現されたのだと思う。つまり、あの好ゲームは岡田ジャパンを土台として2、3新たに手を加えたものに過ぎないと見た。本来のザックジャパンが見られるのは、まだまだ先のことだろう。ザックは今回、岡田ジャパンのどこに手を加えたのか。

1 岡田の狙いから、踏襲したこと

A 高い位置取り、コンパクトな布陣の、全員守備・全員攻撃
B 全員が限界まで走り回って、相手ボールに強く当たり、マイボールでは常にフォローに走る。
C 攻守の切り替えを速く。
 さて岡田ジャパンでは、このうちBははほぼできたが、他が不十分だった。そこから、ワールドカップ直前に、やり方を変えている。阿部を入れた低い陣形の、防御的にすぎるやり方に。低い陣形では当然、防御の切り替えも遅くならざるを得なかった。

2 どこに手を加えたか

A 「ボールを奪ったら直ぐに縦パス」と指導したことによって、相手を下げさせた。
B 相手ボールになったら、FWやDFが直ぐに接近し、独特の圧力のかけ方を指導して、敵をサイドに追い込んだ。この追い込み方が、ザック今回最大の真骨頂だったと思う。
C こうすることによって、自陣中央を崩させなかった。相手が中法へ中央へと来たにもかかわらず。
 さて、この結果がシュート数15対13、それも中央を崩されるきわどい場面が少ないという堂々たる勝利に繋がったのだと思う。

3 12日韓国戦に向けて

 12日の韓国戦は、こうはいかないだろう。個人中心で来たアルゼンチンよりも組織的当たりが厳しいまとまった陣形を目論んでくると思うからだ。でも、日本の縦パスが通れば、韓国も下がり気味になって、コンパクト陣形も崩れる。また、こと縦パス能力に限って言えば、日本の方がかなり高いはずなのである。その意味で世界水準に近い縦パスを出せる数少ない選手を、是非使って欲しい。DFでは伊野波、MFは長谷部と中村憲剛、ワントップは前田である。アルゼンチン戦によって、次のことも分かっているはずだ。森本よりも前田の方がはるかに能力が高く、ワントップにも相応しい。遠藤は、憲剛に比べて縦パスをよくカットされていたし、防御力も憲剛より落ちると思う。守備力だけを取れば憲剛よりも阿部がかなり高いだろうが、それを承知で憲剛を使うのは、その縦パス能力に依拠した「攻撃は最大の防御なり」という考えだ。センターバックは、栗原・今野でも良いのだが、伊野波評判の縦パス能力を是非見てみたいものだ。

4 中田ヒデ、「縦パス」という冒険

 フランスワールドカップにおける中田ヒデの縦パスは、当時の世界水準だった。彼は、失敗しても失敗しても、懲りずに出し続けた。これを解説していたベンゲル監督が、常に酷評していたのを思い出す。「中田はボールを失いすぎる」と。また、このころのヒデのパスは、日本関係者から総スカンを食っていたことも思い出す。「速すぎて、不親切なパスだ」と言われた。今の世界水準のこれは、国内では中村憲剛、国外では長谷部誠だろう。前者は多分ジュニーニョから学んだのだし、長谷部はドイツを見倣ったとご本人が述べている。
 今ベンゲルが大事な闘いで勝てないのは、このことと関係があるのではないか。ボールポゼッションを重視するあまり、縦への攻めに鋭さを欠くという。縦パスは4割失敗しても、成功すれば味方得点シーンが増えるとか、敵を下げさせるとかの効果があると僕は思うのだが、どうなのだろうか。ベンゲルの理想はバルサなのだろうが、あそこまで仕込むのは、バルサのように「少年時代からの同じコンセプト仲間」を集めなければ難しいのではないだろうか。
コメント (2)
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