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「日本サッカー・希望の星」と、ザック監督など(15) 文科系

2010年10月14日 16時03分26秒 | スポーツ
随筆 「ザックにときめいている」

  ときめきの結論など
 日韓戦が終わって、僕はもうザックにときめきっぱなしだ。この4日に初めてあずかったチームで、8日にアルゼンチンに勝ち、12日には韓国と引き分けた。この結果の見事さは言うまでもないが、それよりも何よりも、そこからうかがえた彼の才能の煌めきをこう解釈して、1人でうなっている。結論を書けば、こんな表現になるだろう。

『ザックがイタリアで名をはせたのは本来、なによりもこういうこと。選手を育てながらチーム力を長期にじっくり積み上げていき、やがて大きく熟成させていくタイプの良い監督として。そういう人物が、こんな短期に、こんなに大きな結果を出したことが、先ず驚くべきことだと見ている。しかも、イタリア以外を指揮したことがないはずの彼が、文化も何もかも異なった遠いアジアのこの国において。こういう出来事は、サッカー界でも極めて珍しいものではないか。人として並々ならぬ才能、賢さを感じずにはいられないのである』
 つまり、大局も応急手当も両方ともを見ることができて、なおかつ短期速成の教育実践にも大成功してしまう人物。そんな人間は滅多にいるものではないと、組織運営になれた人ならば誰でもが気付くことだろう。僕は頭をひねってさえいる。

 アルゼンチンや韓国の監督は当然、日本の激変、強化に驚きの声を上げている。球際の強さを岡田ジャパンが植え付けたのは、南ア大会直前にやった阿部勇樹のボランチ起用のころからのことだ。これを踏まえつつザックが敵の両監督を驚かせた改善点は、主としてこの二つだと知られている。
①前からのプレスなどが密着して厳しくなった。その任務分担や個々人の位置取りまでを細々と、明確にさせてきた。ここから、DF、特に中央がなかなか破れなくなった。
②鋭い縦パスを使うなどから、攻撃が非常に速くなったことによって、相手DFを下げさせる力も身につけた。DFにもスピードと縦パスなどのフィード能力とを要求しているから、その位置も随分高くなった。  
 
  ザック語録
 さて、こんな人物ならば、その語録、思考ポイントを追いかけるのも一興。
①来日後チーム作りの第1標語はこうだった。「チームとしての攻守のバランスを重視したい」。
②教え始めたころには、こう。「日本の技術、球回しは世界でもトップクラス。攻めが遅いだけだ。もっとも、FWにも大変良い選手を見つけた(多分、前田遼一と岡崎慎司のこと。森本は前からよく知っているのだから)。ただし、日本の選手たちが、自分の高い能力に気付いていない事に驚く。(これを気付かせるのも私の仕事だろう)」
②アルゼンチン戦に勝って。「私の選手たちに抱いていた印象が『確信』に変わった。選手たちは、もっと自信を持って欲しい。Jリーグの監督さんたちには、本当に素晴らしい仕事をしていると申し上げたい。ただ、この勝利は嬉しいが、長期に力を積み上げていくことこそ大事なのだ。それはいつも語っているとおりである。きっと強くしてみせる」

  二つのエピソード 
 二つのエピソードを上げて今回の結びとしよう。
 まず、キャプテン長谷部によるザック評。
『今まで指導を受けた監督の中で、1、2を争うほどに細かい分析、指示を示す。アルゼンチン戦の後の総括は、前半だけで20項目もあった』
 次いで、このこと。代表の10番に香川真司が内定した。この連載でも彼を第1回目に扱ったが(9月17日、その1)、過去最高の在外日本人攻撃型選手に育つだろう。本田のスピードを香川のように上げるのは難しいが、香川がフィジカルを鍛えるのは長谷部に教えを請えば直ぐに可能だからだ。長谷部は、1年ちょっとのドイツ生活で鉄の鎧を数キロ身につけたのだから。バルサが既に香川の調査を始めたと報道されていることだし、彼をすぐにでも取りたいと動いているビッグチームは、5本の指では済まぬだろう。なんせ、急上昇中のドイツの、今期の看板選手になりおおせている。21歳。その成長スピードは、凄まじい。
コメント (2)
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