このザックジャパンシリーズ、元々の初めは2010年9月17日に第1回目の第1号を書いて以来と、非常に古い。ちなみに、このときはまだザック監督は就任直前の時期であって、この新監督のユニークさから期待に胸を膨らませつつ書き始めたもの。これは翌11年2月18日の44号のアジアカップ優勝総括でいったんは終わっている。が、11年7月6日から第2回目第1号を始めて、この3月26日の76回目まで続くことになった。それぞれ第1号の書き出しをご紹介しておきたい。先ず第1回目の書き出し。
【 新生ザッケロー二代表の対外戦が、もうすぐだ。10月8日にはアルゼンチン戦、12日には韓国戦がある。折しも日本は、この15日発表の9月世界順位で30位に上り、更に上昇していく要素も多い。そんな今「日本サッカー希望の星」としてまずドイツはドルトムントで早くも「エース格トップ下」に抜擢された香川真司(21)を語り、合わせて新監督ザッケローニなどにも、資料を掻き集めて触れていきたい。
僕はW杯の代表総括で、6月30日のここにこう書かせていただいた。
『最後に今後の攻撃、点取りの方向である。「人もボールも走るサッカー」とは、オシムの造語だ。そのオシムは、この「人もボールも走るサッカー」の基礎を教え、これを攻撃法、点取り法にも適用しようとした矢先に倒れた。そのオシムは今、こう述べている。そういう日本的サッカーの確立には、もっとスピードのある選手を発掘すべきだと。技術的スピードは日本にはある程度の水準があるのだから、瞬発走力としてのスピードのことなのである。例えば、岡崎やオランダのロッベンのような。岡崎の大化けの原因は「走り出しで勝負」にあるのだし、ボールを持って走り出したロッベンは止められないというようなものだ。今や世界的強豪クラブのエースと言われる選手ならば、ロッベンのような選手か、メッシやジダンのようなターンなど技術的スピードに特に優れているか、どちらかである』
次に、新生代表パラグァイ戦から、守備の要・細貝萌に次いで、新エースと呼ぶに相応しい香川真司の点取りをここでこう、評させていただいた。
『 次いで目に付いたのが、香川だ。同じMFの本田より、現時点で既に良いと思う。日本人が弱いシュート力と人並み外れた技術的スピードとの優秀さは既に同格で、違いはここ。本田の強みが体全体の強さであるのに対して香川には絶対的スピードがあり、このスピードに乗ったシュート技術なども日本人離れしているのではないか。タイプとしてはブラジルのカカーかな?』(サッカー代表、パラグァイ戦雑感 9月06日)
(以下略) 】
次いで、第2回目の第1号全文をご紹介したい。
【 (改めて)「ザックジャパン」(1) 「W杯には日本と行きたい」 文科系
2011年07月06日 | スポーツ
いろんな新聞にザックの近況がこう報道されている。
『 日本代表のザッケローニ監督が4日付伊紙レプブリカのインタビューに答え、「3カ国の代表チームと海外のクラブからオファーがあったが断った。W杯には日本と行きたい」と、14年ブラジルW杯まで日本を率いる考えを表明した。日本語は難しく通訳に頼り切りで、「(イタリアで『やせた人』を意味する)小指を立てて指示を与えたら、選手たちが赤面した。日本では『愛人』を示すらしい」と失敗談も披露した。』
就任当初1年でこれだけの実績を上げた日本代表監督は、これまではいなかった。だから以前から、こう言われていた。アジアカップ優勝後は、彼のこの快挙が母国・イタリアでも特に騒がれたものであったし。
「長期契約をしておくべきだ。さもないと、イタリアの有名クラブなどに大金叩かれて、持って行かれる」
この疑問に対して、僕は心の中であっさりとこう応えていたものだ。
「そんなはずはない。ザックは本当に日本人を好きだし、イタリア人とは正反対とも言える日本の美点などを尊重してもいるし、大いに活用もできてきた。今まで無敗で来られたのも、この理解・活用が原動力のはずだ。そもそもザックは、人情に厚い義理堅い人間であって、第一に金で動くというような、そんな人ではない。お金で人の面をひっぱたき、悪い意味のイタリア人の典型ベルルスコーニのチームの監督を務めながら、ベルルスコーニオーナーを、忌み嫌っていたかという人物なのだ」
今回の新聞ニュースは、僕のこの観測の正しさを証明してくれたようなもの。この意思表明によって代表監督・ザックを、14年ブラジルワールドカップまで観られると思うと嬉しくて仕方ない。
さて、以前のザック・シリーズ「日本サッカー希望の星とザック監督など」は、10年9月17日から11年2月18日まで44回の連載をここで行ってきたが、そろそろ再開を始めたい。なお、この44回シリーズの最後に「ここまでの総括(前、中、後編)」第41~43回(2月12,13,15日掲載)があるから、興味のある方には是非これをお読みいただきたい。3回合わせて400字詰め原稿用紙にして20枚を超えるものである。ザック・ジャパンの世界17位到達までの総括をできるだけ広く、原則的に行った積もりだ。
なお、上にザックの人柄としてベルルスコーニとの相性の悪さを書いたが、この点についてはこのシリーズ第39回(2月3日)「ザックを改めて紹介するー実績、スタイル、人柄」を参照されたい。】
なお、バックナンバーそれぞれの出し方はいつもの通り。「右欄外カレンダー下の年月変更、日付クリック」から入ることができる。
【 新生ザッケロー二代表の対外戦が、もうすぐだ。10月8日にはアルゼンチン戦、12日には韓国戦がある。折しも日本は、この15日発表の9月世界順位で30位に上り、更に上昇していく要素も多い。そんな今「日本サッカー希望の星」としてまずドイツはドルトムントで早くも「エース格トップ下」に抜擢された香川真司(21)を語り、合わせて新監督ザッケローニなどにも、資料を掻き集めて触れていきたい。
僕はW杯の代表総括で、6月30日のここにこう書かせていただいた。
『最後に今後の攻撃、点取りの方向である。「人もボールも走るサッカー」とは、オシムの造語だ。そのオシムは、この「人もボールも走るサッカー」の基礎を教え、これを攻撃法、点取り法にも適用しようとした矢先に倒れた。そのオシムは今、こう述べている。そういう日本的サッカーの確立には、もっとスピードのある選手を発掘すべきだと。技術的スピードは日本にはある程度の水準があるのだから、瞬発走力としてのスピードのことなのである。例えば、岡崎やオランダのロッベンのような。岡崎の大化けの原因は「走り出しで勝負」にあるのだし、ボールを持って走り出したロッベンは止められないというようなものだ。今や世界的強豪クラブのエースと言われる選手ならば、ロッベンのような選手か、メッシやジダンのようなターンなど技術的スピードに特に優れているか、どちらかである』
次に、新生代表パラグァイ戦から、守備の要・細貝萌に次いで、新エースと呼ぶに相応しい香川真司の点取りをここでこう、評させていただいた。
『 次いで目に付いたのが、香川だ。同じMFの本田より、現時点で既に良いと思う。日本人が弱いシュート力と人並み外れた技術的スピードとの優秀さは既に同格で、違いはここ。本田の強みが体全体の強さであるのに対して香川には絶対的スピードがあり、このスピードに乗ったシュート技術なども日本人離れしているのではないか。タイプとしてはブラジルのカカーかな?』(サッカー代表、パラグァイ戦雑感 9月06日)
(以下略) 】
次いで、第2回目の第1号全文をご紹介したい。
【 (改めて)「ザックジャパン」(1) 「W杯には日本と行きたい」 文科系
2011年07月06日 | スポーツ
いろんな新聞にザックの近況がこう報道されている。
『 日本代表のザッケローニ監督が4日付伊紙レプブリカのインタビューに答え、「3カ国の代表チームと海外のクラブからオファーがあったが断った。W杯には日本と行きたい」と、14年ブラジルW杯まで日本を率いる考えを表明した。日本語は難しく通訳に頼り切りで、「(イタリアで『やせた人』を意味する)小指を立てて指示を与えたら、選手たちが赤面した。日本では『愛人』を示すらしい」と失敗談も披露した。』
就任当初1年でこれだけの実績を上げた日本代表監督は、これまではいなかった。だから以前から、こう言われていた。アジアカップ優勝後は、彼のこの快挙が母国・イタリアでも特に騒がれたものであったし。
「長期契約をしておくべきだ。さもないと、イタリアの有名クラブなどに大金叩かれて、持って行かれる」
この疑問に対して、僕は心の中であっさりとこう応えていたものだ。
「そんなはずはない。ザックは本当に日本人を好きだし、イタリア人とは正反対とも言える日本の美点などを尊重してもいるし、大いに活用もできてきた。今まで無敗で来られたのも、この理解・活用が原動力のはずだ。そもそもザックは、人情に厚い義理堅い人間であって、第一に金で動くというような、そんな人ではない。お金で人の面をひっぱたき、悪い意味のイタリア人の典型ベルルスコーニのチームの監督を務めながら、ベルルスコーニオーナーを、忌み嫌っていたかという人物なのだ」
今回の新聞ニュースは、僕のこの観測の正しさを証明してくれたようなもの。この意思表明によって代表監督・ザックを、14年ブラジルワールドカップまで観られると思うと嬉しくて仕方ない。
さて、以前のザック・シリーズ「日本サッカー希望の星とザック監督など」は、10年9月17日から11年2月18日まで44回の連載をここで行ってきたが、そろそろ再開を始めたい。なお、この44回シリーズの最後に「ここまでの総括(前、中、後編)」第41~43回(2月12,13,15日掲載)があるから、興味のある方には是非これをお読みいただきたい。3回合わせて400字詰め原稿用紙にして20枚を超えるものである。ザック・ジャパンの世界17位到達までの総括をできるだけ広く、原則的に行った積もりだ。
なお、上にザックの人柄としてベルルスコーニとの相性の悪さを書いたが、この点についてはこのシリーズ第39回(2月3日)「ザックを改めて紹介するー実績、スタイル、人柄」を参照されたい。】
なお、バックナンバーそれぞれの出し方はいつもの通り。「右欄外カレンダー下の年月変更、日付クリック」から入ることができる。