スリランカ9条の会が8月15日に結成されたようです。
「スリランカ9条の会」代表のN・ベナット・クレーさんがあいち高齢者
大会で特別発言をされました。
以下に会場で配布された呼びかけ文を紹介します。
2006.15.AUG.
スリランカに9条の会が結成されました。
日本で日夜平和のためにご活躍のすべての人々に心からの敬意を表す
るとともに素晴らしい報告をしたいと思います。
インド洋の真珠といわれるスリランカ(スリランカ民主社会主義共和
国)に、日本国憲法の平和的理念を支持し、賛同する「スリランカ9条
の会」が結成されたことを、喜びと熱い連帯の心を持ってご報告します。
すでに、オーバビー博士が提唱してつくられた「9条の会アメリカ」
や日系カナダ人が中心になって結成された「バンクーバー9条の会」が
あることを伺いました。
「スリランカ9条の会」は、「9条は世界の宝」という言葉に新たに意
味を加えることとなるでしょう。
スリランカ国民は、日本国憲法を日本の国内法規であるとともに、日
本国及び日本国民が、国際社会に対して行った誓約であると考えていま
す。
侵略戦争と植民地支配への誠実な反省に基づき、世界、とりわけ甚大
な被害を与えたアジア・太平洋地域の国々と人々に対して、平和国家を
再生し、世界平和のために努力することを誓った意思の表明であると捉
えています。
そこで、1951年9月のサンフランシスコ講和会議において、セイロン
(現在のスリランカ)のスリ・ジャヤワルデネ全権大使(後の大統領)
は、「憎しみは憎しみによってはあがなわれない。愛によってのみ消し
去ることができる」という釈尊の言葉を引用して、日本への賠償を放棄
するとともに、他の連合国にも賠償要求をしないように求めたのです。
このことは、日本の戦後復興に計り知れぬほどの大きな寄与になった
と思います。
そこでスリランカの人々は、日本国憲法の前文と9条に明記されてい
る平和の理念に変更を加えることは、単に日本の国内問題ではなく。世
界に対する誓約違反であると考えます。
「スリランカ9条の会」は、日本国政府と日本国民に対して、国際社会
に対する誓約の誠実な履行を要求するとともに、平和憲法を護るために
努力しているすべての人々・団体・組織に連帯を呼びかけます。
私たちが8月15日という日にこの会を設立した意味を深くご理解くだ
さい。私たちからの呼びかけを、FAXやその他の手段でお受け取りに
なった方は、できるうる限りの多くの方にお知らせくださることをお願
いいたします。
スリランカ9条の会代表
N・ベナット・クレー