Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

カモ少年と謎のペンフレンド

2007-11-05 09:25:00 | 読書
ダニエル・ペナック 著, 中井 珠子 訳 白水社 白水Uブックス 海外小説の誘惑(2007/5)

裏カバーによれば
ぼくの親友で英語嫌いのカモは、謎のイギリス人少女と文通を始め、やがて誰とも口をきかなくなる。ぼくは真相解明のため、ペンフレンド紹介所に侵入し、驚くべき事実を発見する。

帯には
フランスの少年少女に大人気の愉快な物語.

いま住んでいるところはカモ盆地のはずれで,カモ鶴とかカモ泉とかいう銘酒がありカモ高校というのもある.というわけでこのタイトルの本に手が伸びた.白水社らしい瀟洒な造本.挿画 (小林治子) も良い.

これが (ぼくにとって) 有名な作家の作品だったら身構えて読むので,結果も予測できたかもしれないが,先入観なしで読んだためか,ミステリーだったのか! という感じで,新鮮におもしろかった.

作者は国語の先生で,読書嫌いの現代のフランスの子供たちをブンガクの世界に誘いたいと思っているそうだ.謎のペンフレンズの名前が,「嵐が丘」「まっぷたつの子爵」「ニルスのふしぎな旅」などの登場人物から借用しているなど,いろいろなしかけがある.
おとなむきのミステリーと思って読むと,詰めが甘いかなと思う.もっともこの著者の大人向きのも多数翻訳されているらしい.
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