ギターのフレットは 12 音平均律に従っている.すなわち オクターブを 12 分割している.しかしフレットを移動できれば,微分音階も出せる.
微分音階というのは,半音より狭い幅を使う音階のこと.microtone を微分音と訳すのだが,なまじ微分積分などを知っていると,この訳語は混乱のもとである.
この動画では,フレットを任意の位置に挿入したり,また引き抜いたりできるギターが演奏されている.もともとの目的はマカームという,アラブの音楽体系をギターで実現することらしいが,ピタゴラスでも,古典音律でも,16 音平均律でも,可能なんだろう.
調弦はどうするのか...など,考えるだけなら 面白い.
もうひとつの方向はフレットレス・ギターだろう.フランク・ザッパとか,ジョン・マクラフリンとか,それらしい人が試みていたと思う.ロックではもっと人口が多いだろう.
でもフレットが無いと,いつの間にか慣れた音律 (ふつうには 12 音平均律) に堕ちてしまいそう.
この動画はトルコの ,Tolgahan Cogulu さんの自作 (楽器を作ったという意味) 自演.