Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

余命1年,男をかう -> 退院

2024-06-28 11:41:36 | 読書
吉川トリコ「余命1年,男をかう」講談社(2021/7).

*****幼いころからお金を貯めることが趣味だった片倉唯、40歳。ただで受けられるからと受けたがん検診で、かなり進行した子宮がんを宣告される。医師は早めの手術を勧めるも、唯はどこかほっとしていたーー「これでやっと死ねる」。
趣味とはいえ、節約に節約を重ねる生活をもうしなくてもいい。好きなことをやってやるんだ! と。病院の会計まちをしていた唯の目の前にピンク頭の、どこからどうみてもホストである男が現れ、突然話しかけてきた。
「あのさ、おねーさん、いきなりで悪いんだけど、お金持ってない?」。
この日から、唯とこのピンク頭との奇妙な関係が始まるーー。*****

文庫本のタイトルでおもしろそうだったので図書館で借用.
ガンを宣告された女性が金で買った男性と結ばれるというストーリーだと思ったら,そのとおりだった.でもおもしろかった.

島清恋愛文学賞受賞作.志真てら子画によるコミック版もある.でも人物はコミックよりこの本のカバーイラストのほうがぼくのイメージにあっている.

余命1年とは言いながら,手術という選択肢が,ずっと残っているのはどうかな.ヒロインの唯一の趣味,キルトが生きている.
「ブラック・ショーマン...」の登場人物はセレブや金持ちが多かったが,こちらの人物はみみっちい,金持ちでもみみっちい.

文庫解説を立ち読みしたいと思ったが,バッチリ封をされていた.でも執筆した朱野帰子さんが note に解説のさわりをアップしていた.朱野さんはこの作品のテーマを労働と資本主義と解釈しておられる.
考えてみると,封印パッケージの講談社文庫は買っていない.


昨日の続きで,今日の昼食.流動食オンリーを卒業した.明日退院の見込み.4泊5日だったが,病気にも入院にも悪慣れしてしまった.

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