【政局】:ポスト岸田は誰?石破茂氏は国民人気、小泉進次郎氏&コバホークなら刷新感も総裁選は大混戦か
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政局】:ポスト岸田は誰?石破茂氏は国民人気、小泉進次郎氏&コバホークなら刷新感も総裁選は大混戦か
岸田文雄首相(67=自民党総裁)は14日、首相官邸で記者会見し、9月の自民党総裁選に出馬しないことを電撃表明した。首相の総裁任期は9月30日。今後は、だれが総裁選に出馬するかが最大の関心事となる。 さまざまな名前がすでに浮上しているが「一長一短」の側面もあり、総裁選は大混戦になる可能性もある。
世論調査で常に「ポスト岸田」として最も期待の声が高いのが、石破茂元幹事長(67)。これまで4度、総裁選に出馬したが、党員票では優位でも国会議員の支持が広がらず、苦杯をなめてきた。2012年総裁選でも党員票で安倍晋三元首相を上回ったが、国会議員票で安倍氏に勝てずに敗れている。かつて率いた派閥「石破派(水月会)」は議員グループに。総裁選には20人の推薦人が必要だが、今月8日に開かれた石破氏主宰の勉強会の出席者は8人で、「推薦人が20人集まるかどうか」(自民党関係者)が最大の焦点だ。
ただ、国民的人気の高さから「選挙の顔」への期待は高い。岸田首相の不出馬表明を受け、今後、「新総裁」のもとで早期の次期衆院選が行われる可能性が浮上しており、今後、石破氏への支持状況が上向く可能性もある。
一方、石破氏とともに前回21年総裁選で河野太郎デジタル相(61)を支援した小泉進次郎元環境相(43)の判断も注目だ。進次郎氏は今回の総裁選出馬について、「出馬するかどうか熟慮している」(党関係者)といわれてきた。「ポスト岸田」調査では石破氏に続く支持があり、「選挙の顔」という観点では、石破氏以上の人気を誇る。ただ、「経験不足はいかんともしがたい」と不安を口にする自民党議員もいる。
小林鷹之前経済安保相(2023年2月撮影)
一方、若手ながら実務能力の高さから一部の中堅、若手から強い期待感がある「コバホーク」こと小林鷹之・前経済安全保障相(49)も、進次郎氏とともに、裏金事件からの自民党の刷新イメージをアピールする上で、待望論が高まっている。小林氏にも経験不足への懸念や、今月9日のインターネット番組で、派閥パーティー裏金事件で処分された安倍派議員らを要職から外すとしている処分の「見直し」を求め、世論の認識との乖離(かいり)が指摘された。
ただ、コバホークや進次郎氏がもし総裁になるようなことになれば、40代の総理総裁。国民の信頼が失墜した自民党にとっては、「40代総理総裁」は、大きな局面打開のカードとなる可能性もある。
岸田首相の「右腕」の幹事長にもかかわらず、「意外と敏充」をキャッチフレーズにするなどして総裁選出馬に意欲的とみられてきた茂木敏充幹事長(68)は、首相の不出馬表明で「令和の明智光秀」との指摘も消えることになる。
また、前回も出馬した河野氏や、高市早苗・経済安全保障相(63)、野田聖子元少子化相(63)らの動向も注目されている。河野氏は、マイナカードをめぐる国民の不信感がマイナス要素となる恐れもある。
一方、岸田首相の誕生で宮沢喜一元首相以来、30年ぶりに悲願の総裁派閥となっていた岸田派(解散)にも、首相の「右腕」的存在の林芳正官房長官(63)や、上川陽子外相(71)もいる。上川氏は、首相再選に大きな影響力を持つとみられてきた麻生太郎副総裁が一時「激推し」だったものの、最近は麻生氏の関心も薄まり、「失速」したともいわれる。
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・政局・岸田文雄首相(67=自民党総裁)は14日、首相官邸で記者会見し、9月の自民党総裁選に出馬しないことを電撃表明】 2024年08月15日 08:13:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。