【金口木舌・12.01】:「税の公平性とは」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【金口木舌・12.01】:「税の公平性とは」
国土地理院によると、沖縄の島の数は691。そのうち有人島は38である。県外の人たちに限らず、本島住まいの人たちにとって島々は魅力的。同じ沖縄にいながら、島は観光地という目で見てしまう
▼離島暮らしの人は別の目で本島を見ている。仕事や医療など生活上の事情で本島へ渡り、必要に応じて宿泊施設を使う。離島の中の離島とあって、何事にも費用が掛かる。これもしまちゃび(離島苦)の一つ
▼長く導入が議論されてきた沖縄独自の観光目的税の在り方が固まった。宿泊に税金を課す方法で、観光客だけでなく県民からも一律に徴収する。観光立県を皆でもり立てるため、等しく負担しようという考え方だ
▼理解はできるが、すっきりしない。入湯税ならば、どの地域でも温泉利用は同じ。税の使途にも大きな差はない。沖縄の宿泊施設は観光以外にも仕事や生活上の理由で利用することもある
▼修学旅行生は免除対象という。子どもたちへの配慮だろう。学業や部活で宿泊施設を使う離島の子どもたちへの配慮はどうか。公平性が求められよう。沖縄の観光を支えている島
々への目配せを忘れてはなるまい。
元稿:琉球新報社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【金口木舌】 2024年12月01日 04:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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