【ぎろんの森・05.18】:権力に厳しく、人に優しく
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【ぎろんの森・05.18】:権力に厳しく、人に優しく
東京新聞が16日に掲載した社説「報道の自由度 権力監視の決意新たに」に対し、読者から激励の声をいただきました。うれしい限りです。
社説の内容は、国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」が発表した2024年の報道自由度ランキング=地図は自由度の一覧=で、日本が180カ国・地域中の70位になったことを受け「報道の自由度の順位が低いことは謙虚に受け止めつつ、報道・言論機関として権力監視の役割を誠実に果たし、権力の圧力には屈しないとの決意を新たにしたい」というものです。
これに対し、読者から「全くその通り。今後も歴史の検証に堪える記事を期待する」「日本でも報道の自由が脅かされている。報道の自由を守るためにしっかり主張しているので応援したい」との意見や要望をいただきました。
報道の自由度は旧民主党政権当時の10年、11位に上昇した後、下落していますが、私たちは順位にかかわらず、報道の自由が失われていると感じたことはありません。
権力側の動きは常に監視、警戒する必要があるものの、本紙の論説委員は欧米メディアが問題視する記者クラブに頼っていませんし、報道への圧力が強まったとされる第2次安倍晋三政権以降も自由に主張してきたからです。
むしろ旧民主党政権は発足当初、次官らの記者会見を禁止するなど政府の情報発信を統制しましたので、報道の自由度が11位と高かったことに違和感を覚えます。
読者からは「新聞は世論を代弁して、しっかり発言してほしい。政府や米国だけでなく、野党や中国、ロシアに対しても堂々と意見を言ってほしい」との声も届きます。
私たちは社説を書くに当たり「権力に厳しく、人に優しく」という心構えで臨んでいます。日ごろの自民党政権に対する厳しい論調は、たとえ政権が代わろうが、相手が外国政府であろうが、変わることはありません。 (と)
元稿:東京新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【ぎろんの森】 2024年05月18日 07:12:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます