路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説②・03.06】:兵庫百条委報告 知事の告発つぶし指摘

2025-03-10 07:15:40 | 【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】

【社説②・03.06】:兵庫百条委報告 知事の告発つぶし指摘

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・03.06】:兵庫百条委報告 知事の告発つぶし指摘 

 自らのパワハラなどを指摘した内部告発文書を「うそ八百」と決めつけ、告発者の特定と懲戒処分で握りつぶそうとした―。

 斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発問題で、県議会調査特別委員会(百条委)が決定した最終報告書からは、こんな構図が浮かぶ。

 斎藤氏のパワハラなどの告発内容に「一定の事実が確認された」と認定した。文書を公益通報と扱わず「告発者探し」に動いた姿勢は、「公益通報者保護法に違反している可能性が高い」「行政として客観性、公平性を欠いており、大きな問題」と指弾した。

 地方自治法に基づく強い権限を背景に、庁内外の関係者や専門家らを聴取し、9カ月かけてまとめた調査だ。斎藤氏に対し「重く受け止め、厳正に身を処していくことを期待する」と求めている。

 「真実相当性がない」と繰り返してきた斎藤氏の主張を覆す議会の結論に、知事として真摯(しんし)に向き合うべきだ。

 昨年3月、元県民局長が斎藤氏や片山安孝副知事(当時)らの「七つの疑惑」を記した文書を報道機関などに配布。斎藤氏は、片山氏らの内部調査だけで「誹謗(ひぼう)中傷にあたる」と断じた。男性を勤務中に公用パソコンを私用で使ったことなどを理由に、懲戒処分した。その2カ月後の同7月、男性は亡くなった。

 報告書は、七つのうち五つで一定の事実があったと明記。職員への強い叱責(しっせき)は「パワハラといっても過言でない」などとした。知事側近の総務部長(同)が元局長のプライバシー情報を複数議員にみせた行為は、「告発文書の信頼性を毀損(きそん)しようとした。告発者つぶしと言われかねない」とも記す。

 告発文書は公益通報者保護法の「外部通報」にあたる可能性が高く、独立性のある第三者に調査を委ねるべきで、県の初動対応は「県民の不信感を招く不当なものだった」と結論づけた。

 百条委報告を踏まえ、知事に対し、議会としての意思を表明するのが通常の流れだろう。

 だが、世論の批判の高まりもあり、議会は昨年9月、全会一致で斎藤氏への不信任決議を可決。出直し知事選では、SNSで真偽不明の情報や中傷が飛び交い、対立候補の分散もあり、斎藤氏が再選された。日本維新の会の2県議も、そうした情報の拡散に関与した。

 斎藤氏はなおも「対応は適切だった」とし、県が設けた第三者委員会の調査を待つというが、県政の混乱を招いた責任は免れまい。

 元稿:京都新聞社 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2025年03月06日  16:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 【天風録・03.06】:百条委の... | トップ | 【社説①・03.07】:兵庫百条... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

【22年改正公益通報者保護法・組織内部の通報が困難な時、報道機関等外部へ通報可】」カテゴリの最新記事