北朝鮮問題の核心は対話!
米朝軍事より国連で論戦!
憲法平和主義・非核三原則を持つ日本の行動注目なのに!
NHK 国連安保理閣僚級会合 アメリカと北朝鮮が非難の応酬 12月16日 6時50分北朝鮮情勢
国連の安全保障理事会で北朝鮮による核・ミサイル開発への対応を協議する閣僚級の会合が開かれ、議長を務めた河野外務大臣やアメリカのティラーソン国務長官などに加え、北朝鮮の国連大使も出席し、アメリカと北朝鮮が非難の応酬を繰り広げました。
米 対話には北朝鮮が挑発停止を
北朝鮮 核開発の正当性主張
北朝鮮 会合出席の狙い
北朝鮮は15日、外務省傘下の軍縮平和研究所の所長名義で談話を発表し、「アメリカの核の脅威に決着をつけ、朝鮮半島と地域の平和を保障できる核抑止力を備えた」として、核・ミサイル開発を正当化しました。そして、「誰しもがアメリカによる核戦争の挑発と、わが国への敵視政策を問題視すべきだ」と主張しています。また、今回の会合をめぐって14日に発表した外務省の報道官談話で、国連について、「アメリカの侵略的な合同軍事演習に対するわれわれの訴えは無視し、制裁と圧迫を主張するアメリカにへつらっている」と批判しました。
北朝鮮は今月、フェルトマン国連事務次長がピョンヤンでリ・ヨンホ外相らと会談した際も「朝鮮半島情勢がこんにちの状況に至ったのは、アメリカの敵視政策と核の脅しのためだ」と主張したほか、「国連の公平性確保に関する立場を表明した」と伝え、安保理の制裁決議などに対する不満を示したものと見られます。
ICBM=大陸間弾道ミサイル級の「火星15型」の発射で核・ミサイル開発に自信を深める北朝鮮としては、アメリカのティラーソン国務長官も出席する今回の会合を従来からの立場を強調する絶好の機会と捉え、みずからの主張を強くアピールしたい思惑があると見られます。
河野外相 北朝鮮の発言は繰り返し
韓国「平和的手段で非核化を」
中国「軍事力行使は受け入れられない」
ロシア「軍事的緊張を高めているのは米」
英仏「交渉のために圧力を」
また、フランスのドラットル国連大使は「フランスは対話の再開を望むが、それは北朝鮮が話し合いを受け入れようとする明確な意思を表示するかどうかにかかっている。北朝鮮への圧力を最大化することが、対話を可能にする最も有効な手段だと信じる」と述べ、北朝鮮を対話のテーブルにつかせるには強い圧力をかけ続けることが必要だという考えを示しました。(引用ここまで)
日経 安保理で直接対決、米朝譲らず 北朝鮮「核は自衛策」 2017/12/16 19:21
15日、12月の安保理議長国・日本が主催した閣僚級会合にえんじ色のネクタイを着けた見慣れない人物が現れた。正規メンバーではない北朝鮮の慈成男(チャ・ソンナム)国連大使だ。馬てい形のテーブルの一角に座った慈氏のはす向かいに深紅のネクタイ姿のティラーソン国務長官が腰を下ろすと、会合が始まった。
応酬の口火を切ったのはティラーソン氏だった。「北朝鮮の政権に、世界を人質にとるようなマネは許さない」。核開発を容認しない立場を強調し、圧力強化によってこそ「(核・ミサイル開発を続ける)北朝鮮を政治的、経済的に孤立させられる」と呼びかけた。
これに慈氏は「核保有は米国の核の脅威への自衛策だ」と反論。あらかじめ用意した原稿をなまりの強い英語で一心不乱に読み上げた。緊張のためか原稿を持つ手を震わせる慈氏に対してにらむような視線を向けていたティラーソン氏は再び発言の機会を求め「核開発は明らかに国際法違反だ。違法行為を見過ごすことはできない」と強い口調で非難した。
一方「意思疎通のための(外交)チャンネルは開かれている」とも強調。朝鮮半島の非核化に向けた対話を呼びかけたが、慈氏は目を伏せるだけで前向きな反応をみせなかった。会合後、ティラーソン氏は「外交的解決を望む」と語った。
ティラーソン氏が圧力強化を掲げながら外交的解決にも言及する背景には、国際的な北朝鮮包囲網が思うように構築できていない現状がある。今回の会合でも常任理事国として拒否権を持つ中国やロシアは対話を重視する立場を変えず、米韓軍事演習を「朝鮮半島の緊張の一因」と批判。演習中止を求める立場で足並みをそろえた。
エチオピアやウルグアイなど他の多くの理事国の代表も対話の必要性を指摘。武力紛争への懸念から外交的解決を求める声が広がっていることが浮き彫りになった。北朝鮮への軍事的選択肢を排除しない米国の姿勢を支持する国際的な機運は後退しているかにみえる。
北朝鮮外務省報道官は14日、閣僚級会合を「核戦力完成の歴史的大業を実現したわが国に肝をつぶした米国が練った窮余の策だ」と非難する声明を出した。ただ、北朝鮮も強気一辺倒ではない。
閣僚級会合への出席は北朝鮮側が求めたとされる。12月には国連のフェルトマン事務次長の訪朝を受け入れた。強まる一方の経済制裁で北朝鮮経済の苦境は深まっている。国連との相次ぐ接触は、米国が北朝鮮を核保有国と認めるなら対話の意思があることを示唆したとも受け取れる。(引用ここまで)