アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

またろう文化祭

2009年11月02日 | 高専生活
よしぞうは太鼓、はなひめはデイキャンプ、こじろうは家で早慶戦を見るというので、昨日はまたろうと二人で文化祭を回った。メインの機械・電子・電気のあたりは土曜日に回ったのでそれ以外へ。

またろうが歩いていると、クラスメイトに声をかけられ「ワッフル食べに来て。ぼくの名前出したら100円引きだから」。そこでせっかくなので行ってみると、ステージや屋台があってにぎわうあたりからぐっと離れた屋内企画(しかも四階)、漫研など文化部系がひっそり並んでいた。

写真同好会と美術部が、いずれも単独では一部屋が埋まらないので共同で展示している部屋があり、そこが喫茶店風のしつらえでワッフルと飲み物のセットが出る。そこで激甘のワッフルとコーヒーをいただきながら、しずかに絵と写真の鑑賞。

我々のほかに親子連れが来ていて、その男の子(小一くらい?)が受付の男の子に「これ何?」「これどうして~なの??」と「これどうやったら~なの??」とひっきりなしに質問攻め、それをまた受付の子がとても丁寧に説明したり相手をしてあげていて、最初は知り合いの子なのかなと思ったが帰っていくときの様子からみてぜんぜんそんなことはないらしい。

別の子たちが受付に戻ってきて、係の子たちの会話。「このかぼちゃの入れ物(戻ってきた子のお手製らしい)子どもに人気だぞ。すごいいじられてたけど」「あ、オレ、ウェイターやりたいけどいい?? もうすぐ親が来るから」「そう? あーオレなら逆だな…」

まったりした雰囲気。高専の子たちの応対は、そつなくてきぱき、の対極にあるものの(^^;; またろうに慣れた目にはなんだかかわいらしく好ましく映る。そういえばまたろう中二のとき、文化祭に来て屋台でコロッケを包んでくれた男の子などの様子を見て、またろうをここに置いたら似合う!! と惚れこんだんだっけ。

そこを出て、さらに人気(ひとけ)が少ない工場前に「車」を見に行った。この車は燃費競争に出すもので、ガソリン1リットルあたり200キロ以上走れるらしい。行ってみると、他にお客さんもなく、係員はみんなくつろいで飲み食いしたりしているところだったが、ずうずうしく「今は動かさないの??」と聞くと、「あ、じゃあ」と気軽に運転者が乗り込み、走らせてくれた。一人分がきっちり収まる、半分寝たような形で乗り込む座席である。

軽快なエンジン音とともに、つーっとスムーズに走り出したが、途中でごろんと何か落ちた。「バッテリー落としましたよ~」。でも何事もなかったように戻ってきて「あー落ちましたね」と拾う。「乗り心地どうですか?」と聞くと、「見た目ほど窮屈じゃなくて、わりと収まりがいいんですよ。でも振動がモロに来るからそっちはきついですね」

そこを通り過ぎてさらに閑散とした情報棟へ。プログラミングコンテストで優勝したという、テレビ番組に2chの書き込みを重ねてみせるようなプログラムの説明を聞いたり、パズルを解くプログラムなどを見せてもらった。ここの説明員さんは、しゃべりなれた感じで内容もわかりやすく、質問にもてきぱき答えて冴えてる。プロコンではプレゼンの良し悪しも大事だというからそういう雰囲気があるのだろうか。

情報の研究室のほうでは、「大車輪」をする機械がおもしろかった。これは、「制御」がテーマで、センサーで角度を検知しながら、ぶんぶんと足(?)を振ってだんだん勢いをつけてぐるんぐるんと鉄棒の回りを大車輪で回るというもの。ぜんぜん人間ぽくない、ただの棒なんだけど、勢いをつけるときの動きは、オリンピックの体操競技で見る動きを思い起こさせて、妙に人間的。

ひっそりと「ウィンドカーを作りたい人は声をかけてください」のビラが貼ってあり、入っていくとほかに親子が一組。でも我々が作り始めたころちょうどいなくなって、係の人と私たちだけ、しずかーなひととき。

わかりやすい説明書がついて、材料ひと揃えがパックになったキットを渡してくれるのでとっても簡単。なんでもこれは、サイエンスフェスタのときの「八王子子ども塾」企画として準備されたものだったのだが、二日目が中止になりキットが大量に余っていたものだそうだ。それにしては、宣伝が足りないのでほとんど知られておらず、もう文化祭二日目も終わろうという時間なのにまだ大量にあるように見える。

手を動かす間、暇なので、係の五年生のやってる卒研の話などを聞きだしてぼちぼち会話をしながら進める。完成はこんな感じ。


簡単でかっこいい~。付属の「高専うちわ」で風を送ると、風車が回り、それが輪ゴムで車輪に伝わり、風に向かって進んでいくところがおもしろい。

ステージ・イベントの方に行くと、ダンスで盛り上がっていたが…実は、このほとんどは別の学校の子たちで、高専生は三人しかいないらしい…その後の「校長先生とRadio」というトークイベントがすごかった。

校長先生とインタビュアーの、どんどんずれていくトークが絶妙で、観客は少なかったが爆笑の渦だった。
イ「じゃ次は悩み相談コーナーです。えーと、『エスカレーターをつけてほしい』…」
先「どこにでしょうね?」
イ「どこなんでしょうか? 階段を登って上のほうの教室に行くのが面倒ということかも」
先「自分たちで作るというのはどうでしょうかね」
イ「高専生らしくですか、作れますかね」
先「私が通勤で使う駅でね、エスカレーターがあるんですがとても遅い設定なんですよ。遅すぎるんでたいていみんなその上でも自分の足で登るんです。だからよく考えてみますとね、それをどんどん遅くしていくでしょう、そうするとみんな自分で登るようになるんですよ。健康にもいいですね。極限まで遅くするとなると、それはまぁ階段ですよ」
…こんなナイスガイだったとは知らなかった。
コメント (12)
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