アンダンテのだんだんと日記

ごたごたした生活の中から、ひとつずつ「いいこと」を探して、だんだんと優雅な生活を目指す日記

レオ・レオニ「フレデリック」(動画付き)

2009年11月21日 | ピアノ
はじめは、「アリとキリギリス」の話??と思った。

私は、レオ・レオニの絵本といえば「スイミー」しか知らなかったので、ホームコンサートの場で、Yokoさんの朗読をまっさらな気持ちで聞いた。

「ちょっとかわったのねずみ」のフレデリックは、みんながせっせと冬篭りの支度をしているときに、ぼんやりまったり過ごしている。あんまりフレデリックが動かないのでみんなが軽くイラッとしているが、フレデリックは「色を集めてるのさ」とかわけのわからんことをいって、やっぱり働かない。

冬篭りのはじめのうちは、食料も豊富で、ぬくぬくと楽しくおしゃべりをして過ごした。しかしだんだん食料も乏しくなり、みんなの活気もなくなってきて、長い冬がつらくなってきた。

そこへ、フレデリックが集めていたと称する、お日様の光や、色や、お話はどうなったのかとみんなの催促。そこからフレデリックの真価が発揮される。

真価といっても、要するにフレデリックは「語り」が上手いだけの話で、確かにみんなの気持ちを明るくし、あたたかくしたけれども、現実のトウモロコシを出したわけではない。いいのかこれ?? のねずみとしてはどうなのかね??

だから、この話は、舌先三寸で生きたのねずみの話とも読めるし、人間に置き換えてみれば、みんなと違う視点と能力を持っていることが価値になるというふうにも読める。そもそも、現代の例えば日本人であれば、生活必需品の生産に直接携わっている人のほうがずっと少ないくらいで、いわゆる会社員も含め、何か自分のできることの価値をお金に換えて、それで食料その他を買っているわけだ。

とりわけ芸術家として身を立てていくとなったら、当然のことながら、人と違う何かを持っていることが何より大事になる。もっとも会社員だってそういう面はあるけど、バランスが必要だからね。私はかなり舌先三寸系。はは。

ま、それはともかく、Yokoさんのあたたかい朗読と、そのイメージをぐっとふくらませる息子1くんのすばらしい演奏をお楽しみください。

ホームコンサートライブ録音「フレデリック」

絵本紹介についてはこのあたりをご覧ください。
コメント (14)
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