見たい見たいと思っていて、やっと見て来た。
笑って、泣いて、クスリと笑い、涙をこぼした。心に染み入る映画だった。もう、一度、見たいと思う。
昔から、もっくんが好きだった。彼のドラマや映画は、欠かさず見たと思う。大河ドラマの最後の将軍「徳川慶嘉」は初回から最終回まで、全て欠かさず見た。
彼のドラマも映画もシリアスなのに、そこはかとないユーモアがただよい好きだ。徳川慶嘉さえも、時々は笑わせてもらった。
今回の「おくりびと」も、オープニングから笑ってしまった。最初から、そう来るか!と。
どんなに、金持ちでも、権力があっても、たとえ、この地球上の全ての国を統一して、その頂点に立とうとも、必ず生命の炎が消えてしまう時が来る。人間だけでなく、生きとし生きるすべての生命体に。
映画の中で、様々な死に方が出てくる。一人暮らしで死後、相当たってから見つかった人。自殺した人。子供の死。暴走の果てに事故死した不良少女。最後の化粧を望み通りに女性用で旅立つ男性。身内の女性陣に顔中に真っ赤なキスマークを付けられて大往生した老人。綺麗にお化粧をしてもらった奥さんを見て「一番、きれいだ」と泣く中年の夫・・・・。
お葬式では、家族達の素が飾らずに出てくる。だから、可笑しいながらも、思わずホロリとしてしまう。
父が亡くなった時の事を思い出したが、その時、このような納棺師がいるとは知らなかった。こんな美しい所作はなかった。家に戻って来たときにはもう白装束に着替えていた。
しかし、本当に美しかった。納棺師の山崎勉さんともっくんの真摯な表情。正座の時も、遺体への清浄、着せ替え、化粧の時も、背筋が真っ直ぐに伸びている。そして、静寂の中の、その手の表情。私の彼岸への旅立ちの日に、ぜひもっくんにお願いしたいと思った程だ。
そして、死者を悼むように、雪を頂く山々をバックに、川のせせらぎと広がる田園のなかで、ゆったりと流れるチェロの音色。相当練習をしたという、もっくんのチェロは素晴らしかった。
彼の妻役の末広涼子さんが良かった。涙を一杯に溜めて、夫を見つめる彼女がステキだった。
自分を捨てた父の、苦悩の人生を思わせるような荒んだ孤独死の顔を、納棺師のもっくんが、柔らかいホトケの顔へと整えていく姿に涙した。
ラストのクレジットが流れる中、もっくんの納棺死の所作が、まるで美しい舞いのようだった。茶道や華道や能などの様式美を見るような気がしたのは、不謹慎だろうか。
しかし、沢山の死者の役者達が、本当に死者だった。俳優って凄い。
笑って、泣いて、クスリと笑い、涙をこぼした。心に染み入る映画だった。もう、一度、見たいと思う。
昔から、もっくんが好きだった。彼のドラマや映画は、欠かさず見たと思う。大河ドラマの最後の将軍「徳川慶嘉」は初回から最終回まで、全て欠かさず見た。
彼のドラマも映画もシリアスなのに、そこはかとないユーモアがただよい好きだ。徳川慶嘉さえも、時々は笑わせてもらった。
今回の「おくりびと」も、オープニングから笑ってしまった。最初から、そう来るか!と。
どんなに、金持ちでも、権力があっても、たとえ、この地球上の全ての国を統一して、その頂点に立とうとも、必ず生命の炎が消えてしまう時が来る。人間だけでなく、生きとし生きるすべての生命体に。
映画の中で、様々な死に方が出てくる。一人暮らしで死後、相当たってから見つかった人。自殺した人。子供の死。暴走の果てに事故死した不良少女。最後の化粧を望み通りに女性用で旅立つ男性。身内の女性陣に顔中に真っ赤なキスマークを付けられて大往生した老人。綺麗にお化粧をしてもらった奥さんを見て「一番、きれいだ」と泣く中年の夫・・・・。
お葬式では、家族達の素が飾らずに出てくる。だから、可笑しいながらも、思わずホロリとしてしまう。
父が亡くなった時の事を思い出したが、その時、このような納棺師がいるとは知らなかった。こんな美しい所作はなかった。家に戻って来たときにはもう白装束に着替えていた。
しかし、本当に美しかった。納棺師の山崎勉さんともっくんの真摯な表情。正座の時も、遺体への清浄、着せ替え、化粧の時も、背筋が真っ直ぐに伸びている。そして、静寂の中の、その手の表情。私の彼岸への旅立ちの日に、ぜひもっくんにお願いしたいと思った程だ。
そして、死者を悼むように、雪を頂く山々をバックに、川のせせらぎと広がる田園のなかで、ゆったりと流れるチェロの音色。相当練習をしたという、もっくんのチェロは素晴らしかった。
彼の妻役の末広涼子さんが良かった。涙を一杯に溜めて、夫を見つめる彼女がステキだった。
自分を捨てた父の、苦悩の人生を思わせるような荒んだ孤独死の顔を、納棺師のもっくんが、柔らかいホトケの顔へと整えていく姿に涙した。
ラストのクレジットが流れる中、もっくんの納棺死の所作が、まるで美しい舞いのようだった。茶道や華道や能などの様式美を見るような気がしたのは、不謹慎だろうか。
しかし、沢山の死者の役者達が、本当に死者だった。俳優って凄い。