「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

  アジア、アフリカ、アメリカ三大陸”合衆”大統領の誕生

2008-11-06 04:42:40 | Weblog
米国の第44代大統領に民主党のバラク・オバマ氏が当選した。米国史上初めての
アフリカ系大統領である。半世紀ほど前のキング牧師の時代を知っている僕ら世代
にとっては、まさにオバマ氏がいう変革(change)の風が米国社会に吹き始めてきた
のが実感できる。

米国の正式名称は、正しく翻訳すれば「米国合州国」(United States of America)が
正しい。が、先人はこれを「合衆国」と訳した。第44代大統領のオバマ氏は,半生の
生い立ちをみると、彼こそまさに「合衆国」大統領にふさわしい。
 
オバマ氏の父親は、ケニア西部のキスムの町に近い寒村の出身、母親は米国カンサス
州生まれの白人で、二人は留学先のハワイで結ばれている。さらに”合衆的”なのは
離婚した母親がインドネシア人と再婚、オバマ氏も6歳から10歳までジャカルタで生活
している。

テレビ報道をみると、亡父の祖国、ケニアでは大統領まで祝電を送り、生まれ故郷の
まだ電気もない村でも大騒ぎである。4年間生活したジャカルタの旧家は、まだ残って
おり、たちまち名所化し、15億円で売りに出されたという報道もある。旧家は1966年ー
67年、僕が滞在したジャカルタのホテルの近くにある。もしかすると、当時僕はオバマ
少年をみかけたかもしれない。

ケニア人を祖先に持ち、母親が米国人、それにインドネシアでの生活体験を持つオ
バマ氏だ。変革の風の中で、世界政治がどうchangeしてゆくのか見守りたい。