「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

ワクチンも特効薬もなかった78年前姉の結核死

2020-05-02 07:04:57 | 2012・1・1

新型コロナウィルスの感染者は依然として猛威を振るい世界で320万人が罹り23万人の死者を出している。完全にペンダミックである。各国とも必死の拡大防止策をとっているが、問題なのはワクチンや特効薬がないことだ。

ペンダミックスの範疇でないかもしれないが世界で今なお罹病率の高いのは結核のようだ。調べてみたら、途上国を中心にコロナウィルスより3倍も多い1040万人が年間罹染し130万人が死亡している。

78年前の昭和19年(1944年)5月2日、僕の一人きりの姉が肺結核で21歳の若さで早逝している。戦時下の食糧不足の中、人出不足による過労が原因だった。手軽の栄お養となる卵や牛乳もなく、熱冷ましに氷を使っていた時代だった。BCGのワクチンなどなく、特効薬のスプレプトマイシンが発見されたのは戦後になっってからだ。

結核は戦中から戦後すぐの時代にかけては日本人死亡率第一で国民病と呼ばれた。が、今では年間感染者2000人前後に抑止されているようだ。コロナウィルスも現在の医学の進歩から見て早晩、ワクチンや特効薬も発見されよう。しかし、結核のように今なお経済格差いよって1000万人もの感染者が出ているのは残念だ。