「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

季節感の喪失 紫陽花(あじさい)や昨日の誠けふの嘘

2020-05-25 07:49:03 | 2012・1・1

このところの東京首都圏は梅雨を思わせるような日が続くが、コロナ騒ぎで外出を控えていたら、庭先の紫陽花(あじさい)の紫がすっかり色こくなってきた。

江戸時代の俳人、松尾芭蕉の紫陽花を読よんだ一句に◇紫陽花や帷子(かたびら)時の浅黄色―がある。門外漢の僕には意味が理解できなかったが、PC辞書の手助けを借りると,帷子は江戸時代、庶民が春から夏の時季にかけて着た一種のシャツだったもので、その色が紫陽花に似ていたものらしい。

地球の温暖化の影響からか、IT革命の為からか、昔のように季節感を感じなくなった。とくに今年はコロナの緊急事態宣言が出ていたせいか、桜が咲いても散っても葉桜になっても僕には、俳句を詠む気持ちにはなれない。せいぜい◇紫陽花や昨日の誠、けふの嘘(正岡子規)などと政治家に悪口をいいたがりたくなるぐらいだ。