■尖閣列島について思うこと
「たちあがれ日本」代表 衆議院議員 平沼赳夫
尖閣列島のことで私は最近、奔走をした。政府は日本固有の領土と主張しているが、これは全く正しい認識である。日本は無主の列島であった尖閣を約10年かけて調査し、1895年、世界に向かって日本の領有権を確立した。
その頃、周辺の国々は全く文句ひとつ出さず、日本の領土なった。伺列島周辺は鰹、鮪の漁場で信天翁(アホウドリ)の棲息も多く、福岡の古賀氏が缶詰工場などを国の許可を得て建設、一時は280人の日本人が居住していた。
大東亜戦争が激しくなるにつれ、日本人の居住民もなくなり、無人の島になった。その後、所有者は古賀氏より埼玉の栗原氏に移り、誰一人、異議を唱える人はなかった。
80年代になり、国連の調査により、尖閣の周辺の海底に豊富な石油・天然ガス・メタンハイドレートがあると発表されると、75年間、何も領有権を主張してこなかった中国、香港、韓国が自国の領土であると主張し出した。
それまで、各国発刊の地図には明確に日本領と書いていながら、全く奇怪な行動に出てきたのである。中国は領土拡張に狂奔し、第一列島線、第二列島線という構想まで持ち出し、沖縄も自国の領土と言い出している。
その結果、原子力潜水艦が沖縄の間をすり抜け、10隻の艦隊がわが国の領海を脅かすまでに至り、遂に尖閣に中国のトロール漁船が領海を侵犯し、わが国の海上保安庁の船に体当たりまでしてくるようになった。
わが民主党政府は口では政治主導を叫びながら、一地方の次席検察官が、国民拡対しての配慮、中国をこれ以上剌激しないとの外交的判断で公務執行妨害で逮捕した船長をいとも簡単に釈放してしまった。
地方検察官の判断を諒として政府が行った行為は、元来、法と証拠に基づいて行動する司法の人間が、三権分立を守るべき立場を越えて行った行為を認めたこととなり、一体政治主導とは何であったかと痛憤せざるを得ない。
私は沖縄に行き石垣市の市長さんをはじめ議会の人々、漁連の責任者にも面会した。
石垣市の議員の活動家の1人は、石垣空港は朝8時より夜9時までが開港の時間帯であるのに、中国のチャーター便は午前1時に空港到着、逮捕していた船長は凱旋将軍よろしく、意気揚々として中国に午前2時過ぎ帰ったが、一地方検察官に空港の使用時間の延長はできず、さらに調査すると肝心の空港使用料も中国側は1銭も払っていないことが判明、実は政治主導といいながら、一地方検察官に判断を押し付けた政府は裏ですべて中国の言いなりのことをしていたわけで、全くもって国民を愚弄すること甚しいものがあったとしかいいようがない。
私は大いに怒っている。
ビデオを漏洩した者を厳罰に処すと言っているが、一体、国と国民に対して責任を取るのは誰なのか、このことをわれわれはよく考えるべきである。
わが国は自分の国の安全と平和を自らの力で担保できぬ状態が65年も続いている。軍国主義になれとは言わぬが、この国を自力で守る日本にならなければならぬと確信 している。
尖閣の問題でこのことを思うこと切なるものがある。
平沼赳夫先生、ありがとうございます。
辛かった私、涙をこらえて読んでいます。
心震える思いです。言葉もありません・・・・
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