ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

私の音楽的「戦後日本」~ワーグナーのオペラ

2015年03月15日 | オペラ

★ 3月も後半となりました。まだ寒い日々ですが、確実に春が近づいています。
ワーグナー『ワルキューレ』~ジークムントの歌「冬の嵐は過ぎ去り」
歌はマリオ・デル・モナコです。
Mario del Monaco "Winterst�・rme wichen dem Wonnemond" Die Walk�・re






★ ヴェルディかワーグナーか・・・私は子供の頃からヴェルディに親しみ、10代後半で知ったワーグナーの音楽も好きでしたが、ナチスとの関連がいわれた時、ドイツ語の辞書も捨て、ドイツの歌曲やワーグナーのオペラについては歌わないように長い間決めていたのです。それでも耳にするワーグナーの音楽は美しい。
そのヒロイックな音楽に心惹かれる、ヴェルディとワーグナーはオペラの双璧を成すもの、不思議な気持ちですが、最近、政治的にもいろいろわかってきて再びワーグナーを心置きなく楽しみ、勉強するようになりました。
私の音楽的「戦後日本」だったのでしょうか。

 


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メルケルドイツ首相が天皇陛下に献上したワーグナー「タンホイザー」ピアノ編曲版とは

2015年03月15日 | 政治

★ ドイツのメルケル首相が天皇陛下に献上したワーグナーのオペラ『タンホイザー』のピアノ編曲初版本、もちろんワーグナーの夫人であるコージマの父、そしてワーグナーの恩師であるあの偉大な作曲家であり素晴らしいピアニストであったリストによるピアノ編曲、演奏すればこうなる。

Yuri Favorin - Liszt, Overt�・re zu Tannh�・user (Wagner)

・・・ピアニストはモスクワ音楽院出身の若手、ユーリー・ファヴォーリン。リストの手も大きくドからオクターヴ上のソまで楽々だったというが、このファヴォーリンも手は楽々と。特にフィナーレ(8分30秒)からは圧倒的!!
(しかし勢いあまってか、最後のところ12分過ぎに至ってはミスタッチ多少あり

・・・ハンガリー出身の「リストの再来」と讃えられたシフラの演奏は完璧、古い録音だが、フィナーレは音の構成で主なる旋律を強く演奏し、装飾音は力むことなく星が舞うような美しさでちりばめられている。さすが老練!! 
Wagner-Liszt - Ouvert�・re zu Tannh�・user



ワーグナーのオペラ『タンホイザー』とは・・・
中世の時代、ローマへ巡礼の旅に出かけた騎士タンホイザーは途中で脱落、異教の女神であるヴィーナスの美しさに魅かれ、そこで自由な生活をする。やがて帰国し、許嫁の敬虔なキリスト教徒であるエリーザベトに迎えられる。
しかし、異教の女神と過ごしたことが忘れられず、破門される。乙女エリーザベトは神にタンホイザーの罪の許しを請いながら死ぬ。タンホイザーは許嫁の死を悲しむ。(他に登場人物はありますが省略)

オペラでは・・・この旋律、タンホイザーが多くのキリスト教徒の前で「ヴィーナス賛歌」を狂ったように歌い、一同はショックを受けます。歌はプラシード・ドミンゴ。
ワーグナーのすごいところですね。もちろん歌詞もワーグナーが書いています。(約47秒の動画です)

Wagner - Tannhauser - Act II Scene 4 - Dir, G�・ttin der Liebe, soll mein Lied ert�・nen

Dir, Göttin der Liebe, soll mein Lied ertönen,
gesungen laut sei jetzt dein Preis von mir!
Dein süsser Reiz ist Quelle alles Schönen,
und jedes holde Wunder stammt von dir!
Wer dich mit Glut in seine Arme geschlossen,
was Liebe ist, kennt der, nur der allein!
Armsel'ge, die ihr Liebe nie genossen,
zieht hin! Zieht in den Berg der Venus ein!


・・・ボッティチェッリのヴィーナスの絵

ちょっと穏やかに意訳をしました・・・。

今、私はあなた(ヴィーナス)を賛美する歌を捧げましょう。
あなたの魅力は美の根源です。
そして奇跡です。
あなたと過ごした者しかわからないでしょう。
愛は素晴らしいということを。
それを知らぬ哀れな者よ、ヴィーナスのところに行くのです!



天皇陛下に関係のない内容ですが、このオペラは最後に清らかなエリーザベトの犠牲により、タンホイザーは許される。
ゲーテの「ファウスト」と似た展開を感じます。

ま、まさか・・・贖罪を??? メルケルさん、それはドイツのほうですね。

 


コメント (10)
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