★ 衝撃的なミラノスカラの演出 ヴェルディ『アイーダ』凱旋の場
Verdi - Aida Marcia Trionfale (Triumphal March) SCALA MILANO - Luciano Pavarotti
古代エジプト、ファラオの治世の時代、
宿命の敵国、エチオピアに勝利し、英雄ラダメスが凱旋するまでの場だが、奴隷とはこのようなものであることをよく描いている。ラダメスを歌うパヴァロッティが歌う前までの場である。
★ ヴェルディはこの圧倒的なエジプトの勝利がはたして真の勝利であったのか、勝利とは? 敗戦とは?何だったのかを訴えかけてくる。
・・・名指揮者トスカニーニの演奏会形式の「アイーダ」凱旋の場後半を聴いて身震いする。
「凱旋」の音楽が華やかであればあるほど、その根底に感じるのは悲劇・・・。聴衆はそれを聴いている。ヴェルディの音楽の効果である。
ヴェルディの音楽を徹底して追求し表現する名指揮者トスカニーニ。Verdi - Aida - end of Act II (Toscanini)
6分頃、フィナーレの壮大な音楽は戦いの勝利を讃える効果が大きければ大きいほど、聴衆はその中に敗戦国の悲しみを感じる。