★ フランクフルト在住のクライン孝子氏からメルマガが届きました。
「言いたい放談」の動画でも緊迫の様子をお伝えされました。
http://blog.goo.ne.jp/bellavoce3594/e/3a7f26944859ade45571b31b4b0253d0
ではクライン先生のメールマガジン、着いたばかりです。どうぞご覧ください。
私が住むフランクフルトで欧州中央銀行=EDBの新本部の落成式が行われたのは3月18日(水曜日)でした。
この落成式ですが、出来るだけ質素に済ませようと、ベルリンからの大物政治家出席はなく、主客はヘッセン州首相(もっともこの日は、州首相は別の予定が入っていたので代理が出席)とフランクフルト市長のみで、招待客も総勢百人、ジャーナリストはほんの一部を除いて、あとはシャットアウトされてしまいました。しかも祝典は予定より30分遅れて10時半に開始されています。
その理由ですが、私が当日、事件後、現場近く(市内やECB近辺)にて得た情報によりますと、この落成式を目指し不穏な動きが発生するという情報は警察では既に把握していたとのことで、このため2日前の16日からECB 周辺の警備を強固にするため、建物周辺に有刺鉄線を張り巡らせ、フランクフルト市内でも要所には警察車とを警察官を配置し、警護を固めているとのことでした。
当日、不穏な動きを見張るため2台のヘリコプターも飛ばしていましたし。
案の定、ECB落成式当日の早朝フランクフルト市内で、70年代の「ドイツ赤軍」を想起させる大規模な暴力行為が発生してしまいました。
警察側の発表によりますと騒乱の火蓋を切ったのは午前6時5分で、暴徒たちは、市内の警察署などビルのガラス窓や看板を鉄棒で叩き割り、数十台の警察車(運転台に警察官が乗っていた)、市民の自動車やゴミ箱を焼き討ちにしたばかりか、駆けつけた消防隊員や怪我人の救助にあたった救助隊員までも襲撃し、投石して重軽傷を負わせたばかりか、襲撃を阻止しようとした警察官に向かって毒性を含んだとスプレーを噴射し、そのため呼吸器系や目の異常を訴え病院へ運び込まれるという事態が生じてしまいました。
結果、拘束された犯人の数は一時500人近くに登り、うち5人が逮捕されました。
その大部分がテロばりの重装備武装をしていた上、攻撃用の道具も隠し持っていたといいますから、この無差別破壊行為は単なる自然発生的なものではなく、既に長期にわたって緻密に計画された組織犯行であることです。
主犯はイタリア人で、デンマークやドイツの各地から、この日、フランクフルトに集結しました。
そもそもこのECB落成式当日のデモを呼びかけたのは「ブロキュパイ」というネットワークを通し活動している欧州各国にある90を超える連合体で、彼らは今に至っても共産主義に固執し、「反資本主義」、その象徴「反銀行権力」を標榜しています。
ドイツにおいては、旧東ドイツ共産党の生まれ変わりともいわれ、現在、連邦議会においても政治活動を行っている「左党」が主導し、これに極左グループや一部労働組合だけでなく、目下ユーロの厄介者であるギリシャの現与党急進左翼進歩連合(SYRIZA)もその名を連ねています。
もっとも、今回の一部暴徒化したテロ的破壊活動については「ブロキュパイ」側は「われわれは明確に暴力に反対している」と広言し、しらを切って巧みに逃げ切ろうとしています。とはいえ、この騒じょうの責任の一端は「ブロキュパイ」側にもあるとの見方が強まってきています。
ドイツではこの事態を重く見て、翌19日、独内務大臣が「左党」の議員を前に連邦議会でその真相を厳しく追及すると通告しているのがその何もの証拠です。
いずれにしろECBを巡る問題は、予想以上に根が深いように思われます。
★ クライン先生、ありがとうございました。ドイツの新聞では半年以上前からテントを張って騒ぎを起こそうとしているようにありましたが、実際はもっと前から徒党を組んで複数のテロ組織が計画し、実行したのでしょう。
日本も用心すべき、そして諜報活動も進めるべきと思います。
★ Blockupy(ブロキュパイ)」はOccupy (オキュパイ)の造語。「戦争はここから始まる」という物騒なことも書かれていた。