ベッラのブログ   soprano lirico spinto Bella Cantabile  ♪ ♫

時事問題を中心にブログを書く日々です。
イタリアオペラのソプラノで趣味は読書(歴女のハシクレ)です。日本が大好き。

Vladimir Horowitz - The Last Romantic 10/12 Scriabin - Etude n C-Sharp Minor Op 2 No. 1

2011年08月19日 | 芸術
Vladimir Horowitz - The Last Romantic 10/12 Scriabin - Etude n C-Sharp Minor Op 2 No. 1


ホロヴィッツ晩年の映像、最初は楽しんでワシントンポストを弾いていたが、妻のワンダ夫人は浮かぬ顔、恐妻だったらしい。
ホロヴィッツ夫人は名指揮者トスカニーニの娘である。(亡命したホロヴィッツを救ったのがトスカニーニだった)

会話は英語だが字幕はドイツ語、それによればホロヴィッツの母親と親交のあったスクリャービンのエチュードを弾く。
このころはかつての鋭敏さはなく、批評家の吉田秀和などは「ヒビのはいった骨董品」と言ったが、技術的な衰えはかくせない。
吉田秀和の批評を知って、ホロヴィッツは帰国してからも日本のファンをがっかりさせたと長く悩んでいた。

しかし・・・心を深くうつのは・・・。
祖国の曲を奏でるホロヴィッツの微笑みはどこか悲しい。
祖国を失った芸術家、そして奏でるのはロシアの作曲家スクリャービンの曲・・・
スクリャービンはホロヴィッツの母に「この子はきっと素晴らしいピアニストになる」と言ったそうだ。

漫画「神童」(さそうあきら著)では、老ピアニストが登場、ホロヴィッツがモデルとされている。(私は読んでいない)

この動画は、荒波を共に渡ってきた老夫婦、ホロヴィッツ夫妻のひとコマである。


ベッラ・カンタービレ  Bella Cantabile
ブログの開設から 1181 日

8月18日のアクセス数 閲覧数:4,146PV
順位: 675位 / 1,621,216ブログ中


コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« P@RAGAZZO様の「P... | トップ | 緊急拡散!H23.8.21(2011年)... »

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
何か子を見守る親のような心境 (うみぼうず)
2011-08-19 23:11:52
 かつて見たホロヴィッツのドキュメンタリーで、悪ふざけするホロヴィッツに辛抱強く付き合っていたスタッフ、そして夫人が業を煮やして「あなた、いい加減にしなさい」みたいなことを言って、ようやく曲を奏で出したというシーンがありました。彼は、最後まで無邪気さを失わなかった人だったのでは、というイメージが残りました。

 この映像では、「弾かされている」という感じなので、トロイメライに比べると今ひとつ感動が湧き出ませんが、何かこの天才の人間的な部分に触れ合った感じで、とてもいとおしく感じてしまいます。あるいは、こちらのほうが親になって、子を見守っているような心境とでも言えばいいのか。

 余談ですが、スクリャビンって、こんなに分かり易くロマンティックな曲も書いていたんですね。
返信する
悲しい笑い (うみぼうず様ヘ  ベッラ)
2011-08-19 23:29:56
おちゃめで愉快なはずなのに・・・どこか悲しい感じがするのです。
トスカニーニの娘であるワンダ夫人はそれは厳しいかたで、はめをはずしがちなホロヴィッツをコントロールなさっていたようです。
夫であるとともに、子供のような・・・ワンダ夫人は自分は「天使」だと言っています。
一人娘が亡くなり、夫妻は音楽だけになってしまった・・・悲しいですね・・・。
スクリャービンのエチュードは、拙ブログにあります。ホロヴィッツやキーシンが弾いていますが、ホロヴィッツは凄いです。
スクリャービンが弾いているのもありますよ。
確か「芸術」のカテゴリーだと思いますが・・・。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

芸術」カテゴリの最新記事