その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ビンゴ! 自噴の源泉かけ流し 深雪温泉 @石和温泉郷

2023-07-17 07:26:49 | 旅行 日本

所用で山梨県の石和温泉郷近くに出かけたので、温泉でも浴びて帰ろうということで、日帰り温泉施設を検索。ここが良さそうということで、深雪温泉という旅館の日帰り入浴サービスを利用しました。旅館のHPによると「1分間に1,415㍑(ドラム缶7本分)の豊富な湧出量の新鮮な自噴源泉を各浴槽に直接配管し、循環・加熱・加水・塩素滅菌を一切しない極上の100%源泉かけ流しが堪能できます。」

「(この日の)殿方は柿の湯へ」とご案内された、お風呂は大きな内風呂と同じくらい大きい露天風呂。2つの湯口があって、それぞれ源泉温度50.8度の熱い「完の湯」と源泉温度36度のぬるめの「熟の湯」がとうとうと流れ出て、湯船で混ざり合って適温になっているという仕組み。2つ合わせて「完熟の湯」と呼んでいるとか。内湯ではもったいないほど湯船からお湯があふれ出していて、源泉かけ流し感満載です。

お湯は無色透明、アルカリ性のしっとりやわらかいお湯で、肌にも優しそう。飲用にも天然のミネラルウォーターとして最適とのことで、温泉口から流れ出るお湯を掌で受け止め、熱いお湯、ぬるいお湯の双方を頂きました。

3連休中であるにもかかわらず、お昼時だったこともあってか、湯船には常時私一人か、多くて3人。湯船をほぼ独占し、お湯が湯船に注がれる音に耳を傾け、ゆったりしました。露天風呂も壁に囲まれているので眺望を楽しむということはできませんが、お湯をじっくり楽しむ、味わい、静かに気持ちを落ち着けさせるには最高の環境です。

石和温泉と聞くと、昭和サラリーマンの残党としては、鬼怒川、熱海と合わせての職場温泉旅行のイメージが強いし、最近はお湯もあまりでなくなったみたいな話も耳にしたのですが、しっかりした良い温泉はあるものですね。日帰り入浴は1時間半で1300円(最近、値上がったらしい)。この値段で、これだけのお湯と環境が楽しめるのは有難いです。

残念ながら、館内にはお休み処的なところは無いので、ロビーにソファーが何セットかありますので、そこで上がった後はちょっと一休み。

初訪問の温泉は期待以上に素晴らしいものでした。受付のおねえさんの対応も感じいいです。また、近くに来たら寄ってみたいです。

2023年7月15日 訪問

(深雪温泉の後、300mほど行ったところのそば処幟(のぼり)へ)

山梨のお蕎麦なので、勝手に黒くて太い蕎麦と勝手に想像してたら、東京のそば屋さんのような白くてそうめん並の細い麺でした。味はしっかり美味しかったです。

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大雄山最乗寺でいっぱいのパワーをもらう @南足柄市

2023-07-12 07:10:43 | 旅行 日本

以前、小田原で購入した大雄山天狗饅頭という一口サイズの饅頭が随分と美味だった。大雄山とはどこにあるかを調べたら、小田原から北方向の南足柄にある。そして、その山には最乗寺という「曹洞宗に属し全国に4000余りの門流をもつ寺」があることを知った。広大な境内と、天狗やパワースポット、そしてこの季節は紫陽花の名所としても名が売れているということで、梅雨の合間の日曜日に訪ねてみた。

公共交通機関だと、小田原駅から大雄山線に乗って終点の大雄山駅から更にバスに乗るのだが、今回は車でGo。

本堂の手前3キロほどのところに仁王門がある。安政元年(1854)建立で、最乗寺最古の建物とのことだ。紫陽花の紫と仁王門の鮮やかな赤のコントラストが美しい。仁王門からは、天狗の小路という路が参道的に境内に向かって伸びている。杉並木の中、紫陽花が咲き、絶好の散策道だ。幸か不幸か、参拝者用の駐車場が境内に隣接して用意されているため、私は車を止めてこのあたりの雰囲気だけ味わって、境内に向かった。



小田原から離れた山の中に良くこんな大きな敷地の寺を建てたものだ(比叡山などもっと山中の寺はたくさんあるが・・・)と感心しながら、巨木の杉並木を通って、境内に入る。


(立派な杉並木)

本堂に入る。建物としては昭和29年再建。とのことなので、歴史的建物というほどではないが、畳を引き締めた広間に座ると暑さも和らぎ、心身が落ち着く。御本尊は 釈迦牟尼仏、脇侍仏として文殊、普賢の両菩薩が祭られているが、離れているし、さほど大きな仏像ではないので、暗闇の先に確かにいらっしゃる程度にしか見えない。


(本堂)

本堂を出て、奥の院を目指す。途中で、天狗の里らしい、高下駄が置いてある。奥の院へは350段あまりの急こう配な階段が控えている。階段の入り口には天狗さんが守護侍として立っている。階段を一気に上る。踊り場無いので、ひたすら上った。奥の院の祠はこじんまりとしていて、数人入れる程度。御本地十一面観世音菩薩が祀られている。お堂横の売店から流れるラジオ放送が興覚めだった。


(天狗さんの高下駄)


(奥の院へ続く階段、入り口に天狗さま)


(奥の院)


(紫陽花が美しい)

復路は350段の階段を降りる。下りはあっという間だが膝に来た。御真殿(妙覚宝殿)に立ち寄り、当山守護妙覚道了大薩埵をご本尊に大天狗・小天狗が両脇侍として祀られている。


(御真殿(妙覚宝殿))

この寺は奈良とは違って、お堂や仏様を鑑賞するというよりも山全体に広がる境内の神聖さを体いっぱいに受け止める場だ。パワースポットというよりも体が清められる感じがした。

なんだかんだで1時間半以上滞在したので、お腹もすいたことだし、山を下りる。昼食は仁王門の横にある例の饅頭屋さんで懐石料理を提供しているとのことだったので、お土産買いがてら、食事しようかと思いきや、13時半も廻っていたこともあり、すでに当日分は売り切れとのこと、あきらめて、大雄山駅隣接の駅ビル1階に入る蕎麦屋さんはつねへ。あの箱根湯本にある有名店の姉妹店がこちらにも出店しているのだ。おいしい野菜天せいろを頂き、大満足であった。


(はつねさんの野菜天そば)

東京からここを目指して単発で来るのも良し、小田原観光や箱根観光と組み合わせても良い。日本の観光産業の貧しさで、小田原では小田原、箱根では箱根の名所が観光パンフのメインになるので、南足柄に位置する大雄山最乗寺は意外と知られてない気がする。今度は紅葉の時期に来てみたい。

2023年6月25日訪問

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おすすめ旅ラン @東京(お茶の水→ニコライ堂→神田明神→上野界隈→谷中→お茶の水)

2023-05-29 07:43:56 | 旅行 日本

今年のゴールデンウイーク後半は行楽地の混雑を避け、都内のお茶ノ水に宿泊しゆっくりしました。都民が都内にお泊りというのも贅沢な話ではあるのですが、普段とは異なった視点で東京を観るのも興味深いです。

今回はその旅ランコースをご紹介します。以前、2020年8月に水道橋→ニコライ堂→神田明神→湯島天神→根津神社→水道橋というルートでの朝ランを実施した記事をアップしました(こちら→)が、今回はその変形バージョンです。

朝、6時過ぎにホテルを出て、ニコライ堂横を通過。そのまま聖橋を通り、神田明神へ。


(ニコライ堂もようやく時間限定で入れるようになった様子です。もちろん朝6時では無理)

神田明神の境内には、朝のラジオ体操のため地域の人たちが三々五々に集まってきてました。簡単にお参りし、次は上野に向かいます。不忍の池に朝日が反射して眩しい。


(今年は久しぶりに神田祭が開催されます(ました))


(朝日が眩しい不忍池)

不忍の池の西端を北上します。上野動物園の裏を走ると、能舞台もあるちょっと雰囲気の良いお寺を発見。江戸時代に建てられた護国院というお寺でした。本堂には大黒天様が祀ってありました。このあたりの谷中七福神の一つだそうです。

更に行くと、寛永寺の入口を通過し、浄明院というお寺が。所縁によると「八万四千体地蔵」の寺というらしく、境内にはお地蔵様が沢山。


(寺門はちょっと朽ちた感じ)


(お地蔵さんが並んでます)





(東京六地蔵というものがあるらしい)

さらに北上すると、谷中霊園へ迷い込みました。墓地内を走っていると、霊園内のご案内があり、なんとここには徳川慶喜公のお墓があるとのこと!きょろきょろしながら走り、無事、発見。さすが、武家政権を終わらせる決断をした歴史上の人物。立派なお墓でありました。

既にスタートして1時間近く。お腹もすいてきたので、ホテルへ戻ります。周回約1時間30分弱で約10キロの朝ラン。今回も未知の東京に触れることができた楽しい東京観光ランでした。徒歩でもゆっくりとブラ歩きしたくなるエリアです。立ち寄り処はまだまだたくさんあるようですので、またトライしてみようと思います。

2023年5月6日

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見仏はやっぱりお堂が一番!: 限定3時間奈良見仏

2023-05-25 07:30:07 | 旅行 日本

朝ランから7時半過ぎに宿に戻った後、シャワーを浴びて、すぐにチェックアウト。奈良を11時に出なくてはいけないので、8時から制限時間3時間の奈良観光をスタート。奈良と言えば見仏しかない。

【三月堂(法華堂)】

まず向かったのは、さっき横を走ったばかりの東大寺の三月堂(法華堂)。奈良の中でも個人的にもっとも落ち着くお堂であり、奈良に来たからには必ず訪れなくてはいけないところ。8時半からの拝観のはずなのだが、8時20分に到着した時にはもう開いていた。

753年創建とされる東大寺の中でも最古の建物は実に品の有る佇まい。そして、中の仏像群が素晴らしい。本尊の不空羂索観音像を中心に10体(国宝、奈良時代)の仏像が並ぶ。この静寂のお堂の中で仏像たちが放つそのエネルギーや気にあてられるだけで、心身が浄化される。

うれしいのは、このお堂には仏像と対面しながら座れる小上がりがあること。小上がりに腰かけながら、仏さまと対話する。

【不動堂】

続いて、三月堂脇の案内表示に導かれ、東大寺敷地の東端にある不動堂を訪れる。こぢんまりとして、言いようによってはどこにでもあるようなお堂は江戸時代の建物とのこと。お堂の外縁から中をのぞいていると、寺務所のお坊さんが「どうぞなかにおはいください」と言ってくれた。

恐る恐る障子をあけて、中に入る。誰も居ない。中央に護摩壇があり、その前は5名も入れるかどうかぐらいの大きさ。部屋にはお香の匂いが立ち込めている。護摩壇の奥には、五大明王像が祀られていた。護摩壇の前で正座し、静寂の中で明王様とご対面。

【四月堂】

不動堂を出て、二月堂の前の四月堂に立ち寄る。かつて旧暦の4月に法華経に由来する法華三昧会が行なわれたことから、四月堂の通称がある(東大寺HPより)とのこと。平安時代の治安元年(1021)に創建されたとの記録が残るらしいが、現在の建物は江戸期とのこと。不動堂よりも一回り大きいが十分に小ぢんまりとしたお堂の中に入ってお参り。

中には、十二面観音像や普賢菩薩騎象像が安置してある。小さいお堂にぴったりの小さな仏さまだ。これはこれで親近感を覚える。不動堂と同様、中にいるのは私だけなので、じっくりと仏さまを近くで拝見したり、座ってなんちゃって座禅を暫し試みたりした。落ち着くなあ~。

【東大寺ミュージアム】

 二月堂のエリアを離れ、大仏殿近辺に戻る。丁度、東大寺ミュージアムの開館の9時30分。仏像好きを自認するにはお恥ずかしい話だが、初めて東大寺ミュージアムを訪れた。

東大寺の秘宝を集めたミュージアムは見応え満載。とりわけ、仏像コーナーでの千手観音菩薩(木造 彩色 平安時代)の優しさと威厳が両立した美しさと両脇を固める日光菩薩立像と月光菩薩立像(いずれも塑像 彩色 奈良時代)の落ち着いたお姿は壮観だ。更に国宝の四天王立像や吉祥天像、弁才天像も見応えたっぷり。

ただ、ミュージアムでの見仏は東京の展覧会企画でもあるし、奈良である必要はない。国宝のお値打ち仏像ではあるが、やっぱりもともとあった法華堂にあったらまた全然違った雰囲気なんだろうなあと思った。

【興福寺 東金堂】

ミュージアムを出ると周囲の風景が全く違っていてびっくり。観光客がぞろぞろと現れていて、外国人観光客は鹿に餌を与え、狂喜している。これはこれで奈良っぽくて良いし、微笑ましい。

さ~て、残り時間は45分をどう使うか。荷物を預けたホテルに戻りがてら、興福寺の東金堂を訪れることにした。

見仏客が多く落ち着いてゆっくりという雰囲気ではなかったが、お堂の中に林立する仏像は見事としか言いようがない。中央に本尊の薬師如来座像、その脇を文殊菩薩座像と維摩居士菩薩坐像、日光・月光菩薩像が固める。そしてさらにその周りを十二神将像。四天王立像が睨みを利かせている。全てが国宝・重要文化財。

安寧と緊迫が混じった、微妙なバランスに満ちた空間。これはミュージアムでは味わえない空気である。できれば、朝の二月堂のように静寂の中で、ご対面できたらとは思う。そしたら、どんな感動があるのだろうか。無いものねだりをしてもしょうがないので、残り時間をフルに使って、仏さまを拝ませていただいた。

この日の3時間奈良見仏の結論。やっぱり、見仏はお堂に限る!

2023年5月13日

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おすすめ旅ラン @奈良: 東大寺、若草山、春日大社

2023-05-22 07:30:19 | 旅行 日本

先週末、所用で大阪へ。まわり道して、奈良に立ち寄り旅ランを楽しみました。過去に何度かご紹介してますが、朝の奈良ランニングは私のお気に入りアクティビティです。

JR奈良駅近くに取ったビジネスホテルを早朝6:00に出発。東大寺を目指します。いつ見ても南大門の壮大さ、金剛力士像の力強さには胸打たれます。


(東大寺南大門 大きさがなかなか伝わらないのが残念)


(仁王様。見上げるという表現がぴったり。怖すぎの表情)

(像高8.4m!このお兄さんも背高かったですが、それでも・・・)

東大寺大仏殿を廻りこんで、二月堂へ向かいます。この二月堂裏参道の風情が大好きです。堂内の階段もとっても趣たっぷり。こんなところを駆け足で上って良いもんだろうか?

お堂に上がると、奈良盆地が一望。気持ち良いです。周囲は観光客よりも、地元の毎日のお参りに来られている方が多いような印象です。お互い顔見知りのようで、朝のご挨拶をされています。


(二月堂裏参道)


(二月堂の階段。この間のNHKBSのドラマ「犬神家の一族」にも似たような階段出てたけど、あれは長谷寺かな?)


(二月堂から見下ろす奈良盆地)

続いて、若草山へ。奈良の鹿は毎度のことながら本当に不思議ですね。奈良公園の至る所をウロウロしてますし、人を全く恐れない。奈良に来ると、これが当たり前なのですが、これって相当凄いことですよね。


(山際から朝日が顔を出します)



そして、春日大社へ。個人的には、神社よりもお寺好みなのですが、神社にはお寺には無い空気を感じるのも確かです。風が流れている感じ、自分が浄化される感覚は神社ならではですね。








(春日大社の参道)


(朝日も大分昇ってきました。7:15頃です)

ホテルに戻ったのは7:30過ぎ。1時間半かけて8k弱のランなので、通常の半分ペースですが、静寂の奈良のラン、いつも素晴らしいです。是非、奈良にお出かけの際は、お試しください。

2023年5月13日 6:00-7:35

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親鸞の足跡を辿って京都1日旅(3/3):法界寺・日野誕生院・六角堂

2023-05-10 07:27:31 | 旅行 日本

【法界寺】

東山駅から地下鉄東西線を使って、親鸞生誕の地の日野の里に向かいました。日野エリアは京都駅から見て南東方向に当たります。東山駅から石田駅まで20分弱乗り、そこから徒歩で20分ほどで到着(路線バスもありますが日中帯は1時間に1~2本ほどしかありません)。(グーグルマップは、現在地からどういう経路が最短か地図付きで教えてくれるので、本当に助かります。便利な世の中になりました)

辺りは親鸞の実家の下級貴族日野氏の居住エリアだったそう。今は、京都郊外の住宅地の趣です。法界寺は日野氏の菩提寺となります。


(入口)

訪問者は私一人。藤原時代に建てられたという阿弥陀堂は国宝です。お坊さんにお堂を開けて頂き、中で建物や仏さまについて一通りの説明を頂きます。説明を受けた後は、お堂に一人残り、静寂の中、仏さまとの対話タイム。宇治の平等院の阿弥陀如来と同じ時期につくられたという大きな阿弥陀如来様はなんとも大らかな御尊顔(こちらも国宝)。そして、周囲にはかなり色あせてしまっていますが、天女さんの絵が壁や柱に描かれているのも平等院と似通っています。暫しこの贅沢な空間を独り占めし、身を委ねていると、自然に気持ちが落ち着いてきます。


(国宝の阿弥陀堂)

阿弥陀堂の隣には薬師堂があります。こちらは 室町期のもので重要文化財です。法界寺は日野薬師とも言われているのもこの薬師堂が由来とのことです。本尊の薬師如来は秘仏とのことで残念ながら見られませんでした。境内には池があり、ベンチに腰掛けぼんやりと時間を過ごしました。


(薬師堂)


(何を撮っているのだが良く分からないですが、池から阿弥陀堂を望んだ絵)

【日野誕生院】

法界寺の隣に日野誕生院という日野氏所縁の寺院があるとのことで、そこにも立ち寄りました。江戸時代後期に建立され、西本願寺の飛び地の扱いとなっているとのことです。ただ、現在の建物は昭和六年に建てられたのとのことで、特筆するようなものはありませんでした。




隣接して誕生院保育園という保育園があり、その敷地内に、親鸞の胞衣塚と産湯の井戸があるということでしたので、こちらが親鸞フリークにとっては本丸かもしれません。保育園の敷地に入るので、寺務所にお願いして入れてもらう必要があるとのことでしたが、無人の寺務所から人を呼び出しお願いするにはちょっと疲れていて断念しました。


(親鸞聖人御誕生之地)


(親鸞銅像。6歳の時らしい)

【六角堂】

いよいよ駆け足の親鸞ツアーも最終目的地へ。京都に戻り、閉門間近の紫雲山頂法寺(六角堂)を訪れました。このお寺、なんと聖徳太子が建立し、初代住職は遣隋使で有名な小野妹子とのことです。親鸞が20年間の比叡山生活の後に参籠し、ここで観音菩薩の姿になった聖徳太子から夢告を受けたとされる聖地です。

夕刻の陽が傾きかけた時間帯に、ビルに囲まれた六角堂は独特の趣を感じます。ビジネス街に位置しながらも、ひっきりなしに参拝客が訪れ、人々の生活に根付いた庶民的な雰囲気を感じます。お堂も賽銭箱や鐘が設置してあって、神社のような雰囲気もありました。お堂の奥には如意観音様が見えます。庶民にとってのビルジャングルの中の心身の休憩所といた感じです。








(隣のビルのエレベーターから。しっかり六角)


(網の奥には如意観音様が)

境内を巡っていると、親鸞とのご縁よりも池坊いけばな発祥の地とか聖徳太子のゆかりと言ったところが強調されている感じがしました。やっと帰り際に、お寺の脇に佇む親鸞像を発見。笠が深く、お顔が影になってわからなかったのは残念。午後5時、閉門のアナウンスが流れ、本日の親鸞ツアーは終了となりました。


(本日3体目の親鸞聖人)

1日限りの親鸞の足跡を辿る駆け足京都旅でしたが、これまでの京都旅行とは違った角度で京都を知ることが出来て、私としては十分満足。

今回は、親鸞特集を組んだ旅行雑誌「時空旅人」を参考にルートを組み立てました。京都以外にも越後、常陸での縁の地が紹介されていますし、京都もまだまだご縁の地があります。親鸞についてももう少し勉強し、時間を見つけて未踏の地を訪ねていきたいと思います。


(今回の旅のガイド「時空旅人」)

 

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親鸞の足跡を辿って京都1日旅(2/3):青蓮院・大谷祖廟

2023-05-07 07:46:57 | 旅行 日本

【青蓮院(しょうれんいん)】

親鸞展の鑑賞に想定以上時間がかかってしまったので、京都国立博物館を出たのは正午を廻っていました。「こりゃ、昼飯抜きだな」と観念し、次なる目的地である東山にある青蓮院へ。


(知恩院の脇道から青蓮院門跡へ向かいます。新緑の楓が美しい)

天台宗総本山比叡山延暦寺の三門跡の一つとして古くから知られた名刹です。親鸞は九歳の時に慈圓についてここで得度しており、まさに坊さん親鸞の始まりの地です。


(門跡入口横の楠がとっても大きい)

外国人観光客を筆頭に観光客で溢れていた京都中心部でしたが、ここは人も疎らで、落ち着いた京都らしい寺院の佇まいが味わえました。つい先ほど鑑賞していた「親鸞伝絵」でも、得度の場面が描かれていましたが、まさにこの場であったと思うと感慨もひとしお。


(宸殿。親鸞が得度をしたのは焼失前の宸殿であり、この部屋は「お得度の間」と呼ばれてます)


(華頂殿から庭を眺めます)

綺麗に整備されている庭園も散策し、子どもの親鸞像とも面会。一部工事中なので電気工具の音がやや興ざめでしたが、新緑が 目にしみる素晴らしい季節を堪能しました。


(得度した少年親鸞)

【大谷祖廟】
続いて、比叡山を降りた親鸞が法然のもとで教えを受けた吉永草庵の跡(現在は安養寺)を目指します。ただ、残念なことに私のグーグルマップの設定もしくは読み方がまずかったのか、いっこうにお目当ての安養寺には辿りつけず。代わりにあったのは大谷祖廟(真宗大谷派の御廟)。これも何かのお導きと思い、親鸞の御廟へお参り。

(本堂)

この日も大谷派の御廟として、多くの信者さんがお参りや納骨にいらしていました。鎌倉期とはもちろん大きく信仰の姿は変わっているはずですが、今も生きている信仰であることに、改めて過去と現在のつながりを強く感じました。


(親鸞の御廟)

さて、いよいよこの後は、親鸞生誕の地、日野の里へ向かいます。


(大谷祖廟から東山駅へ。白川沿いに少し歩きました)

(つづく)

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親鸞の足跡を辿って京都1日旅(1/3):親鸞聖人生誕850年特別展 親鸞─生涯と名宝 @京都国立博物館

2023-05-06 07:30:55 | 旅行 日本

新緑眩しい4月下旬、親鸞の足跡をたどって京都の1日旅行に出かけました。子供の時分、信徒であった同居の祖父母とともに家での念仏に一緒し、意味も分からないまま正信偈だけは暗唱していた私にとって、系統だった学びは全くないのですが、親鸞聖人は何となく特別な存在でありました。一緒に念仏に唱えた祖父母や父が逝って、今や私が念仏を唱えるのも法事の時ぐらいになりましたが、今年が親鸞聖人の生誕850年と知り、一度、日本史上の人物として一度、親鸞について触れてみようと思い立ったわけです。

一番の目玉は、生誕850年を記念して京都国立博物館にて開催中の親鸞展。朝7時過ぎの新幹線で東京を出発し10時前には目的地に到着。京都国立博物館を訪れるのは初めてです。

浄土真宗は10にも及ぶ宗派がありますが、夫々の宗派が持ち寄ったお宝を中心とした展示は質・量ともに目を見張るものでした。個人的に一番の注目だったのは、直筆の『教行信証』の展示。「坂東本」と言われる東本願寺に伝わる国宝です。普段、東本願寺に行ってもこんな秘宝はお目に掛かれないと思います。整った字体で、読み下しの記号やカナがふってあります。これが親鸞聖人のものかと思うと850年の年月を飛び越えて、お知り合いになった気分。

また、親鸞が書き写した経典「観無量寿経」にも魅かれます。親鸞が書写し、注釈などのメモが紙一杯に記されています。直筆の手紙なども多く展示があり、親鸞の勉学のプロセスや様子、考えなどが伺われ、身近でリアルな人物として感じられます。

さらに、曾孫の覚如がまとめた親鸞の一生を追う絵巻物「親鸞伝絵」は個人的に心を打たれました。子供のころ、祖父母に読んでもらった絵本の一つに、親鸞の生い立ちや布教活動を追うものがあったのをうっすら覚えているのですが、なるほど、あの絵本の種本はこの「親鸞伝絵」だったのです。昔の朧げな記憶がふと蘇り、今更のように膝を打ちました。

展示に関して言うと、本展に限った話ではないのですが、古文書を展示にコンテンツそのものの紹介が無いのは残念です。せっかくの手紙や諸文書もここに何と書いてあるのか、何を言おうとしているのかが殆どわからないままに終わってしまうんですね。一つ一つの展示物の内容を詳細解説をつけるのは時間も手間も無いのは分かるのですが、なんか工夫はないものなのかなあ。

思想的なところや教えの部分については、私自身、十分な理解を持ってないので多分に誤解を含む可能性ありですが、阿弥陀仏にすがって念仏を唱えれば極楽に行けるという、とっても分かりやすい教えが今の世よりも遥かに自力の範囲が限られた中世の時代、多くの庶民に受け入れられていったのでしょうね。

そして、それが脈々と現代にまでひきつがれているって、ある意味凄いです。一方で、「自己責任」論が幅を利かせ、ライフハックによる自己啓発が盛んな今の世において、この親鸞の教えは両立しうるのか、その教えは今の世の中でどういう意味を持ちうるのか、世俗にまみれた私にはなかなか答えの方向性すらつかめません。

自分史との照合とともに、様々な思いがよぎった展覧会でした。無理して来て、本当に良かったです。

【構成】

第一章 親鸞を導くもの—七人の高僧—
第二章 親鸞の生涯
第三章 親鸞と門弟
第四章 親鸞と聖徳太子
第五章 親鸞のことば
第六章 浄土真宗の名宝—障壁画・古筆—

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ゴールデンウイーク前半戦(2): 小田原城へ

2023-05-02 07:30:14 | 旅行 日本

4月30日(日)

土曜日の夜から雨が降り始め、翌朝は嵐と言って良い程の雨と風。とても外出できる天気でないので、チェックアウト時間ギリギリまで宿でダラダラして待機。運よく、丁度チェックアウト時間頃にようやく小降りに。箱根の山を下山し、小田原へ向かうことにしました。

小田原では未踏の小田原城址公園へ。お城そのものは戦後に再建されたコンクリート城ですが、発掘調査が進み、城門なども復旧が進んでいます。天守閣内は階段多いので母を置いて、私一人で入場。


(本丸への入口 常盤木門)


(立派な本丸天守 日本のお城高さランキング7位とのこと)

城内は小田原城や北条氏についての博物館になっていて、秀吉の小田原攻めや歴代の北条氏の系譜や業績が紹介されています。ビデオコンテンツなどもあって見どころ十分です。そして、天守からの眺望が抜群。丁度、曇り空から陽ざしが覗き始めたタイミングで、秀吉軍に取り囲まれた様子を想像したり、太平洋の海の景色を楽しみました。


(甲冑・刀剣・絵図・古文書などが展示されてます)


(眺望がすばらしい!)





(山側)

遅めの昼食を地魚系で頂いて、おみやげ買って、東京へ戻ります。絵にかいたような保養旅行でゴールデンウィーク始まりました。母も喜んでくれて、嬉し。月・火は仕事ですが、後半戦は都内で楽しむつもりです。

 


(地魚の海鮮丼 @小田原バル)

<終わり>

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ゴールデンウィーク前半戦(1): 箱根湿生花園へ

2023-05-01 07:50:19 | 旅行 日本

今年のGWは人の移動が激しそうということもあって、遠出は避け、首都圏近郊と都内で過ごすことにしました。前半戦は、老齢の母と箱根へ1泊の温泉旅行。

4月29日(土)

お昼に箱根湯本到着。いくつもの観光スポットを巡る機動性は無いので、初日は母の好きな植物観察目的で箱根湿生花園の1本勝負としました。

箱根湯本から登山電車に乗ると、新緑の緑の色合いが、高度を上げるに従って若くなっていくのがわかります。目に沁みる若緑に癒されます。


(箱根登山鉄道で呑み鉄。車両と色を合わせたビール選び)


(強羅からのバスの車窓から 緑が若い)

湿生花園では春の様々な草花が咲き始めていて、各植物の名前は殆ど分からない私にも楽しめます。山に囲まれた湿地帯ですが、開放感はあるし、緑一杯の中に身を置くことで体の免疫力が上がっていく感じがします。地形上、風の通り道なのでしょうか。冷たい風はちょっと辛かった。




(水芭蕉も咲いてます)




(カキツバタとあやめと菖蒲の区分けがつかないけど、これはきっとカキツバタ)


(キジ)

1時間半ほどたっぷり楽しんで、宿に向かいました。

(つづく)

コメント (2)
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新潟行ったら是非ここへ: 佐渡廻転寿司 弁慶 ピア万代店 

2023-04-06 07:30:16 | 旅行 日本

先日、家の用事で新潟を訪問。しとしと冷たい雨が降る天気で、自由時間も殆ど無かったので、「せめて食事ぐらいは」ということで、日本海の海の幸目当てで寿司屋さんへ。

10時前に新潟駅に着いて、10時半開店のお店に直行。開店15分前に到着した際には既に30メートルを超える開店待ちの行列が。一巡目には入れず、二巡目に。それでも30分強待ちで席に着けました。

お寿司屋さんと言っても回転寿司(お店の名前は廻転寿司)ですが、これがもう超がつくサプライズの素晴しさ。

とにかく、ネタが大きくてどれも新鮮。それも地元佐渡沖で獲れた魚介が中心です。回転寿司でこんな瑞々しい海鮮が味わえるなんて、北海道以外では滅多にあるわけないと確信できる美味しさ。もう感動で、ボンボン頼んじゃいました。のど黒とかの高級魚も美味しかったのですが、私には活だこ、真いかが超新鮮で、目茶旨くて、思わず涙。

お店は新潟市内の観光みやげ屋さんが集まる市場(マルシェ)。でも観光客目当てのぼったくり寿司屋さんではありません。裏には日本海につながる船着き場もあり、ちょっとした新潟風情も味わえます。


(ピア万代店内)

新潟市内に4店ほどあるようですし、帰京してネットで知ったのですが、なんと東京にも出店してるらしい。新潟にお出かけの際は、是非お立ち寄りください。おすすめです。

 

2023年3月26日

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大阪マラソン前日模様

2023-03-03 07:35:19 | 旅行 日本

大阪マラソン前日の模様も記録しておきます。今回は、普段、私のレースには殆ど同行しない家人と一緒に大阪入りしました。9時過ぎの新幹線で東京を出て、12時半過ぎに新大阪着。

お昼は簡単に早く済ませようと、新大阪駅の新幹線構内にある「今井」でうどん。いつもはきつねうどんなのですが、カーボローディングもあって、柚入り餅うどん。柚の香りと、揚げたお餅がとろろこぶとうどん汁に絡まって絶品でした。食べ物大事ですからね。これで、この大阪旅は「廻っている!」と確信。

JR福島駅近くに取ったホテルで荷物を降ろし、私はゼッケン貰いに受付会場へ向かいます(家人は大阪散策)。大阪港近くの湾岸エリアにある展示場インデックス大阪が会場です。この辺りは私の未踏の地で、ちょっとした観光気分を味わいました。受付・EXPOそれなりの混雑でしたがお祭りムードたっぷり。EXPOでいろいろ物色して、1時間半があっという間に過ぎてしまいました。せっかくの出走なので、記念に大阪マラソンのロゴ入りキャップ(帽子)を購入。


<ゼッケンをもらう>


<EXPO>

受付会場を出て、すぐ目の前にある海を見学。陽が傾きかけた大阪港の風景が奇麗でした。

東京で言えば「ゆりかもめ」のニュートラムに乗って、高い所から大阪の湾岸エリアを見物するのも楽しいです。今回の大阪旅行では唯一の観光でしょうか。

 

そして、ホテルに戻って、夕食へ。ここでもカーボローディングということでお好み焼き屋に突撃。ホテル近くのかく庄へ。駅、ガード下の昭和の匂いたっぷりの、いかにもお好み焼き屋さん。人気店であるようで、寒い中1時間近く待ちましたが、大きくて、厚く、密度濃くしっかり詰まった、洗練さとは対極にある、これぞ大阪ソールフードと呼びたくなるお好み焼きを頂きました。焼きそばも追加し、炭水化物がおなかにどっしり。私、明日、本当に走れるんだろうかと思うほどお腹一杯。

食後の運動もかねて、福島の街をそぞろ歩き。おいしそうな小料理屋さんとかバルなどいろいろあって、観光ガイドには載って無いローカル色がプンプンする楽しいエリアでした。また、ゆっくりと訪れて見たいところです。

9時には部屋に戻って、翌日に備え10時に就寝。さあ、いよいよと心地よい緊張感とともに、あっという間に眠りに入ってしまいました。

 

(余談)
先日走った大阪マラソンについて、ランナー達のポータルサイトRUNNETの参加者レビューが凄いことになっています。3月3日23:00時点の総合点数が40点台(レビュー者263名)という、過去に私が参加した大会ではおそらく1,2を争う最低ポイント。

私も感じたトイレの少なさもマイナスポイントのようですが、主たる怨嗟は給食。セカンドウエーブで走られた方には、コース途中の給食エリアでは食べるものが殆ど残っていなかった模様です。ここまで点数低くなくても良いとは思うのですが、食い物の恨みは恐ろしいです。ましてや大阪は食い倒れの街のはずですからね・・・。

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大阪つまみ食い: 大阪マラソン下見/黒門市場など

2022-12-29 14:22:02 | 旅行 日本

先週末、私用で大阪へ。メインの用件に便乗して、来年2月に出走予定の大阪マラソンのコース下見もしてきました。全体の3/4程度を走りましたが、大阪のエリア毎の変化を楽しめそうなコースです。今まで、点でしか経験してなかった大阪の街が線、面でつながり、ずいぶん大阪の街が分かってきた感覚で、大会本番に向けモチベーション高まります。


<天王寺前を走ります>


<大阪ビジネスパークエリア 残り1キロぐらいのとこ>


<ゴール地点の大阪城公園>

あまり深い考えなく取ったビジネスホテルが日本橋の中心部のロケで、徒歩圏内で裏難波エリアや黒門市場があり、ちょっとした観光気分も味わえました。黒門市場は初めて訪れるスポットで、通称「大阪の台所」と呼ばれるアーケード市場です。海鮮、肉、総菜などなどの食材を取り扱う小さなお店が立ち並び、活気があって、いかにも大阪チックな雰囲気に足を踏み入れた途端ワクワク感がいっぱい広がります。土曜午前に訪れたのですが既に結構な人が出てました。「料理人や主婦で賑わう「ミナミの台所」的市場」(じゃらん)らしいのですが、訪問タイミングの問題か、ぱっと見8割以上はアジアからの観光客でした。店員さん(韓国人かな?)からも韓国語で話かけられたりして、いったいここはどこや?という不思議な感覚。










そぞろ歩きしているだけで食欲がむらむらと湧いてくるので、ホテルで朝食を食べたばかりでしたが、おでんやうなぎを日本酒と一緒に頂きました。食肉屋さんの店頭で買った鶏のから揚げも美味で、大阪が持つ魅力に久しぶりに少しばかり触れることができた週末でした。また2月の再訪が楽しみです。


<お好み焼き @千房本店>


<やきそば>

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大河・紅葉・見仏 ~鎌倉日帰り旅(3)~

2022-12-19 07:19:54 | 旅行 日本

3つ目のテーマは見仏。鎌倉の仏さまは鎌倉・室町期の仏像の宝庫。国宝や重文やらのお墨付き無くとも、どれも魅力的です。

【円覚寺】

北鎌倉駅横に位置する円覚寺。鎌倉時代後期に創建され、鎌倉五山第二位の禅宗寺院。いかにも禅宗のお寺らしい境内の落ち着いた雰囲気が好きです。目的の仏さまは仏殿に。足を踏み入れると中央に堂々と宝冠釈迦如来坐像。安心して心身を委ねたくなる威厳と落ち着き。日常の雑事がすーっと抜けていく感覚に浸れます。

 

【円応寺】

円覚寺から鶴岡八幡宮に向かって10分ほど歩いて円応寺へ。閻魔大王を本尊として智覚禅師により建長二年(1250年)に創建されたお寺です。小さなお寺ですが、なかなかユニークで好きなお寺です。お堂の中心に閻魔大王が座し、その周りを十王(亡者が冥界で出会う10人の王)が囲みます。閻魔大王の厳しい顔ももちろんですが、十王の表情がなんとも可愛い。背筋が冷えるのと同時に思わず微笑みたくなるような不思議な雰囲気の空間です。

 

 

【鎌倉国宝館】

以前から行きたかったのですが実現せず、今回初めて訪れました。非常によくできていて、落ち着いて仏像鑑賞できるミュージアムです。入って右側は平常展示「鎌倉の仏像」の展示エリア。中央に薬師三尊が立ち、その周りを十二神将が取り囲みます。2体の阿弥陀如来像も良かったなあ。

会場左半分は、シリーズで展示されている特別展「北条氏展」が開催中でした。vol4として「北条義時の子どもたちー鎌倉時代を築いた一門―」とのタイトルで御成敗式目、無学祖元像(重文)などが展示されてました。写真撮影が一切禁止なのが悲しい・・・

 

【覚園寺】

前回/前々回のポストで紹介済みですが、敷地奥に位置する歴史感じる薬師堂の空間は格別です。中央に本尊薬師如来、左右に月光菩薩、日光菩薩。廻りに十二神将が配され、実に神々しい。お寺の方の解説もついています。

 

【杉本寺】

この日の2つめの初訪問地は杉本寺。鎌倉最古仏地というのが売りです.。天平 六年(734年)建立とのこと。ここが予想外の見仏冥利に尽きるお寺でした。

入口には運慶作と伝わる仁王像が力強く立っています。石段を登って、県重要文化財の本堂に中に、見所満載の仏さま達が鎮座されてます。本尊の十一面観音は奥まった小さなお堂に入っているので、遠く小さくしかわかりませんが、前立の十一面観音や脇立ちの不動明王、毘沙門天王が手に触れる距離でリアルな仏さまが拝めます。運慶作の地蔵菩薩や快慶作の地蔵菩薩もいらっしゃいます。仏好きにはたまらない空間です。

 

まだまだ廻れていないお寺、仏様が鎌倉にはまだまだあります。来年また見仏ツアーを計画したいと思います。

2022年12月2日

(おわり)

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大河・紅葉・見仏 ~鎌倉日帰り旅(2)~

2022-12-17 10:52:43 | 旅行 日本

鎌倉訪問の2つめのテーマ紅葉狩り。あいにく、曇りの天気で青空に映える紅葉には程遠いものでしたが、寺社内の風情ある紅葉を満喫しました。

 

【円覚寺】
遠足の小中学生たちと一緒になりましたが(とってもお行儀は宜しい)、「ここは15分だよ~」、「あと5分!」とかの声が仕切り無しに聞こえ、とっても時間を気にして駆け足参観しているのが、微笑ましくも、そんなに急がなくても良いのに~と勿体なくもありました。

 

【鶴岡八幡宮境内 国宝館の前】
鶴岡八幡宮の境内の東側に位置する国宝館の前の紅葉も美しいです。この時間帯だけ、時折、陽が差し、葉が燦燦と輝く瞬間がありました。

 

【鎌倉宮(大塔宮)】
後醍醐天皇 皇子の 護良親王 を主祭神とする鎌倉宮。覚園寺に行く途中に訪れました。

 

【覚園寺】
前エントリーで、義時所縁のお寺としてご紹介しましたが、ここは紅葉も素晴らしい。落ち着いた境内との組み合わせが絶妙で、東京から1時間でこんな空間があるのが信じられないですね。



我ながら写真で現場の感動を表せないのが残念で情けないですねえ。写真の撮り方とか学びたいですが、とてもそんな時間はなく。定年後のTo Doリストに取っておくことにします。

2022年12月2日

(つづく)

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