その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

ヨーロッパ剣道大会

2009-11-23 02:56:08 | ロンドン日記 (日常)
 会社のお付き合いでヨーロッパの剣道大会なるものがあると誘われ、ロンドン郊外の体育館に見学に行きました。

 「オリンピック種目の柔道ならともかく、日本の伝統武道である剣道をやる西洋人ってどんあ人たち?」と興味本位で出かけてみたのですが、行ってみてびっくり。

 まず、体育館の入り口に入った瞬間、あの匂いが・・・。防具にしみ込んだ歴史的汗の蓄積と今この瞬間の汗が混ざり合った、独特の匂いが入り口にすでに充満していました。おーっと、これは本物かもと、さらに廊下を進み、ホール(道場?)に入ると、さらに予期せぬ光景が・・・。剣士の気合声のぶつかり、竹刀と竹刀がぶつかる音、ブレザーを着た審判達のきびきびとした判定の声、そして選手を取り囲んで応援団たちの声援と拍手。日本の剣道大会そのままの姿がそこにはありました。感動!!!

 大会役員や審判団たちは1/3ぐらいは日本人ですが、多くはこちらの人が運営しているようです。パンフレットをもらって、見てみると、少年の部、女性の部とメインの団体戦の3部構成。団体戦はイギリスからはもちろん、ギリシャ、ドイツ、フランス、アイルランド等欧州全域から64チームが参加しています。団体戦はちょっと変則で1チーム3名構成ですので、団体戦だけでも200名近い人が参加しているわけです。チーム名を見ていると、オックスフォード、インペリアル・カレッジ、国技館ベルリン、ギリシャ武道センタ、英国陸軍、講道館などいろいろ。剣道がこんなにも受け入れられているとは、びっくりしました。

 白人、黒人、東洋人いろんな人がいます。かわいい女性剣士もいました。なんか、白人や黒人が「メーン」とか「ドー」とか言っているのは、とっても違和感がありますが、あたりまえですが剣道そのものです。技術レベルは私には良くわかりませんが、確かにまだこれからという人も居ましたが、相当、レベルの高い人もいるように見受けられました。日本人の審判員の方と話をする機会がありましたが、「いやー、なかなかのものですよ。上位者は日本でも相当上まで行けますよ」とのこと。確かに、すごいスピードと切り返しで、とっても見所がありました。西洋人であろうと東洋人であろうと、上級者の剣道は見ていてとっても美しいです。構え、打ち込み、見ていて本当に面白いですね。

 少年の部は6歳から17歳まで年齢区分に従って50名ぐらいの少年たちが試合をします。日本人が数えるほどしか出ていませんでしたが、「この1年の不況で、日本企業に勤めるお父さんの子供たちが随分帰国してしまった」とのこと。

 剣道という一つの日本文化が、限られてではあるけども、西洋人に受け入れられているのを目の当たりして、日本人として誇りをもって伝統的なものをしっかりと受け継いでいくというのは、とっても大事なことであると、再認識した次第です。

大会本部。インターナショナルでしょ。


たれの名前はカタカナです。スターさんとかスコットさんとか・・・


ちびっこガンバレ!
コメント (8)
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