その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

イングリッシュ・ナショナル・オペラ トゥーランドット

2009-11-25 07:41:00 | オペラ、バレエ (in 欧州)
 イングリッシュ・ナショナル・オペラへトゥーランドットを見に行きました。今日は大好きなトゥーランドットなので1階のストール席です。ロイヤルオペラでは絶対見れないストール席ですが、ENOのストール席はROHの1/3の値段で見ることができます。

今回の公演は、有名な劇監督のルパート・グールドによる新プロダクションということで、かなり評判になっていました。今のところ新聞等の批評を見ると、賛否両論(殆ど非の方がおおいようでしたが)のようだったので、楽しみにしていました。

感想は、確かに奇抜であるし、良く分からないところもあるのですが、全体では面白い試みだと思います。現代中国のとある高級レストランを舞台にしているところ、この物語をレポートする第3者的なジャーナリストという役柄(どうもプッチーニを暗示しているらしい)を置いているところ、民衆も皆現代人に置き換わっているところなどが通常のトゥーランドットと大きく違うところです。ただ、パーツ、パーツでは面白いのですが、正直、各々にどんなメッセージが託されているのかは良く分かりませんでした。

歌手陣は皆さん安定した好演でした。たしかにROHの歌手陣と比較すると知名度では劣りますが、私には十分です。特に、ルー役のAmanda Echalaz、トゥーランドットの Kirsten Blanckの歌は良かったです。ただ、言い出せば切りがないのですが、ルー役は個人的にはもう少し声が細い人の方が好みですし、Kirsten Blanckの声はいいのですが、衣装や背格好が「いくよ、くるよ」を思い出してしまいます。カラフもまずまずでした。

(写真はガーディアン紙サイトよりhttp://www.guardian.co.uk/music/2009/oct/09/turandot-opera-review-andrew-clements)


(TimeOutサイトよりhttp://www.timeout.com/london/classical-music/event/24735/688952/turandot)


私的には、Edward Gardnerの指揮によるオーケストラとコーラスがとても良かったです。早めのピッチで、音は大きすぎるのでは思うほど、がんがんに鳴らしていました。

たしかに劇監督者の演出ということもあってから、普段とは違った意味で楽しめたトゥーランドットでした。

自分で撮った2枚の写真(今日は珍しく注意されてしまいました)





Turandot
21 November 2009/ 19:30
Coliseum, London

Princess Turandot Kirsten Blanck;
Calaf Gwyn Hughes Jones;
Liù Amanda Echalaz;
Timur James Cresswell;
Pang Richard Roberts;
Pong Christopher Turner;
Emperor Altoum Stuart Kale;
Mandarin Iain Paterson

Conductor Edward Gardner;
Director Rupert Goold;
Set Designer Miriam Buether;
Costume Designer Katrina Lindsay;
Lighting Designer Rick Fisher;
Choreographer Aletta Collins;
Translator William Radice
コメント
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