その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

映画 「コーラス・ライン」 (監督 リチャード・アッテンボロー、1985年)

2016-01-05 21:30:00 | 映画


 学生時代に観たはずの映画なのだが、全くと言っていいほど覚えてなかった。当時はミュージカルには、全く興味が無かったから。友人に誘われて付き合ったものの、「ふ~ん」としか言いようが無かったことだけは覚えてる。あれから何年も過ぎて、一応、私も世界が広がって、こんな映画も楽しめるようになった。

 ブロードウエイ・ミュージカルに出演するダンサーを決めるオーディション。出演といっても、コーラスチームであって、スポットライトを浴びるような役柄ではない。ステージ上のコーラスのための一線(=コーラスライン)は越えられない役割だ。それでも、将来のスターの卵たちがしのぎを削る中での人間模様が描かれる。一応、演出家ザック(マイケル・ダグラス)の昔の恋人で、スターダンサーだったキャシー(アリソン・リード)が仕事欲しさにコーラスのオーディションに参加する中での、ザックとキャシーの関係も織り交ぜてはあるものの、主役はあくまでも、オーディションに参加している無名の若者たちである。

 アメリカらしさにあふれている。東欧、中南米、アフリカ、アジア系など、ダイバシティ満載のオーディション参加者たち。厳しい競争社会。そして、自己PR・主張なしには理解されない。今のアメリカは良くも悪くもこの時から変化を遂げていると思うが、アメリカ社会のエネルギーの源を見るようである。オーディションの過程で明らかにされる、参加者個々の人生の多様性が特に興味深い。

 画像は随分古めかしく暗く見えたけど、音楽、ダンス、ストーリーなどいろんな楽しみ方ができる映画だ。
 


監督:リチャード・アッテンボロー
脚本:アーノルド・シュルマン
製作:サイ・フュアー
アーネスト・H・マーティン
製作総指揮:ゴードン・スタルバーグ

キャスト:
ザック: マイケル・ダグラス
キャシー: アリソン・リード
ラリー: テレンス・マン
リッチー: グレッグ・バージ
マーク: マイケル・ブレヴィンス
ダイアナ: ヤミール・ボージェス
ポール: キャメロン・イングリッシュ
アル: トニー・フィールズ
クリスティン: ニコール・フォッシー
シーラ: ヴィッキー・フレデリック
コニー:  ジャン・ガン・ボイド
ビビ: ミシェル・ジョンストン
ジュディ: ジャネット・ジョーンズ
マギー: パム・クリンガー
ヴァル: オードリー・ランダース
マイク: チャールズ・マクゴアン
グレッグ: ジャスティン・ロス
ドン: ブレイン・サヴェージ
ボビー: マット・ウエスト
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