その後の『ロンドン テムズ川便り』

ことの起こりはロンドン滞在記。帰国後の今は音楽、美術、本、旅行などについての個人的覚書。Since 2008

水戸 半日歴史ツアー

2017-11-05 10:25:32 | 旅行 日本
 昨年、水戸黄門漫遊マラソンで初めて水戸を訪れた際、念願の水戸室内管弦楽団の演奏会に行けたのは何よりの思い出ですが、水戸観光の時間は取れませんでした。今年こそはということで、前泊した土曜日の午後数時間を観光に充てました。

 ただ、生憎の台風で刺激を受けた秋雨前線の影響で雨。なので、行先は絞って室内系の観光スポットへ。まずは、マラソン大会本部と隣接している弘道館へ。1841年に仮開設された江戸時代の日本最大の藩校です。過激な尊王思想で有名な水戸藩士を育てたところであり、最後の将軍徳川慶喜も幼少時にはここで学んだそうです。今残っている建物(本庁、至善堂。どちらも重要文化財)は弘道館の一部ですが、それでも廊下は20~30メートルはあるように見えますから、相当の大きさがあります。


《弘道館 正門》





 地元の観光ボランティアのおばさまにご案内頂き、室内を見て回りました。学制が発布された1872年に閉鎖されてから150年弱しかたってないせいか、まだ藩士たちの勉学や武道鍛錬の熱気が残っているような気がします。「気」を感じるんですね。30分もかからない程度で見学できるだろうと思っていたのですが、思いのほか面白く、1時間弱も見ておりました。敷地内には立派な梅や桜の木が植えてあったので、花の季節に来れればもっと美しいかと思います。


《正面玄関から入った最初の部屋》


《廊下も長い》


《光圀が編纂した大日本史 教科書として使われていたのでしょう》

 その後、水戸光圀が大日本史を編纂した「彰考館」跡地へ。今は水戸二中となっていますが、記念碑がたっています。



 その後は、水戸駅からバスに乗って茨城県立歴史館へ。そこで開催中の特別展「志士のかたち 桜田門、天狗党、そして新撰組」を見学しました。尊王、佐幕に拘らず、幕末の志士たちの動きに光を当てた展示です。徳川斉昭、吉田松陰、西郷隆盛、近藤勇の直筆の手紙、大久保利通の日記など、生々しい史料は本物ならではの迫力があります。天璋院(篤姫)が使っていたという香炉とかもありました。


《銀杏並木が綺麗》



 私として目新しかったのは、旧水戸藩士らが起こした幕末の乱である「天狗党の乱」について詳しく知れたこと。乱そのものの存在は知ってましたが、1000名規模の武士が加わったものだったこと、300名以上の乱に加わった武士が切腹の処分を受けていることなどは知らず、勉強になりました。

半日足らずの駆け足観光でしたが、歴史好きの私には十二分に満足な観光となりました。


コメント
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