週に2,3日の出社ではあるものの、職場が新橋になって皇居ランや日比谷公園がアクセス良く楽しめるようになって嬉しい。その日比谷公園内にある図書文化館で開催中の特別展「学年誌100年と玉井力三」を訪れた。ツイッターでフォローしている方のポストを読んで、とっても魅かれたためである。
昭和の学年誌の表紙画を手掛けた玉井力三の原画やその雑誌らが展示されている。
1970年代に小学生時代を送った私には、会場に足を踏みいれた途端に時計の針がぐーっと逆廻しになる間隔に襲われる。
明るく希望に満ちた男の子、女の子、宇宙飛行士、オリンピック、トランシーバー・・・、世相と世代を表すアイコン。一つの時代や世代のイメージを作り上げていたその影響力の強さを今更のように感じる。(もちろん良いことづくめではないが、)右肩上がりでの成長の時代のオーラが凄い。今、見るとジェンダー問題としてどうよ、というような描き方もあって微笑ましくもある。
観ていて、いわゆる街角の似顔絵画家さんたちにも、意識・無意識に相当の影響を与えてるんではないかとも思った。先日、地域のお祭りで、親戚の子の似顔絵を描いてもらったが、画風はまさにこの表紙画ののりだった。
個人的な思い出もフラッシュバックする。何故か私の両親は、どんなに私がせがんでも、年に1,2冊しか買ってくれず、定期的に購入することを許してくれなかったので、その分、友達の家に行っては貪るように読んだ記憶が蘇る。友人が持つ付録が羨ましくてしょうがなかった。
<小学1年生の私が読んだはずの号>
社会史・メディア史の一端としても、玉井力三という画家の作品の鑑賞としても、自分史の振り返りとしても楽しめる、小規模ではあるが夫々の満足が得られる特別展である。訪問者は、若い人もいたが、比較的私に近い世代にお見受けする人たちが多く、夫々の思い浸っているように見えたのも印象的。
11月15日(火)まで。日ないですが、行ける方はお勧めします。
<公園内の紅葉も最盛期です>