先日、参加した組織・人事分野のセミナーで、登壇者であった著者が社内での読書会の効用について語っていたのを聞いた。共通言語を持つことにより、社内のコミュニケーションの効率化・活性化に役立てるなど、参考になるポイントが幾つかあったので著作を手に取ってみた。
従来の知識を習得するだけの読書では無く、知識創造型の読書をするためのノウハウを解説した1冊。
知識創造型の読書のためのコツは3つ。1つが目的志向型の読書。2つ目が大勢の人とともに読むこと。そして、3つめが即、行動に結びつけること。(2つ目のコツが、セミナーでも触れられた読書会の企画・運営にあたる。)
目的志向型の読書は、目的を明確にしてその解答を求めれば、必ずしも本は全部読まなくてよい。目的意識が明確であれば、必要な情報が見分けやすいし、読後もリアルな行動に結びつきやすい。「読んでない本を堂々と語る」ことができるぐらいでちょうど良いという。
そのための技法のひとつとして「フォト・リーディング」という技法が簡単に紹介される。フォト・リーディングは写真を撮るように、1ページ1-2秒でページをめくって情報を取り出す技法で、以前から聞いたことはあるワードだったが実際にやってみたことは無かった。試しに本書をネタにちょっと試したところ、確かにある程度の情報は取れるものだと感じた。もちろん、この義方が使えるのは本の種類にもよるが、可能なところでは使ってみたい。
なんとなく読む、スローリーディングな私にどこまでできるかは、今後のお楽しみ。