普通に当たり前のものとしてある国家や政府の生い立ちや役割を0ベースに立ち戻って問い直し、巨大にシステム化された現代の政治経済社会の中で「どうしたら自分たちの身の回りの問題を自分たちで解決できるのか、そのために何が必要なのかを考えること」(p151)の重要性を説く。筆者はそれを人類学や民俗学の知見や筆者自身のフィールドワーク経験を踏まえて考察する。人任せにしない、顔(宛先)の見える活動で政治・経済を自分たちに取り戻すこと(くらしのアナキズム)を勧める。
大きなテーマなので具体的なアクションについての言及が弱いのは残念だが、生き方、考え方のスタンスとしてとっても参考になるし、勉強になる。この半年で読んだ民俗学や人類学などの書籍と関連するところも多く、頷かされるところ多い。とっても良書だと思う。
(興味を引いた具体的記載等については、別途、時間あるときに追記予定)