★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

泡沫(うたかた)

2019年12月24日 11時04分58秒 | 徒然(つれづれ)
 泡沫と書いて、そのまま読めば'ほうまつ'だ。
 泡沫候補に代表されるマイナスイメージだ。
 しかし'うたかた'と読めば、なにやら格調高そうなわびさび感が漂う。
 意味としては前者が'つまらないもの'、後者が'はかないもの'ということになる。

「行く川のながれは絶えずして、しかも本の水にあらず。よどみに浮ぶうたかたは、かつ消えかつ結びて久しくとゞまることなし。世の中にある人とすみかと、またかくの如し」

 方丈記にあるように、人の人生ははかないものだ。
 鴨長明が'うたかた'に反映させたのは、人生のつまらなさではなく、人生のはかなさだ。
'つまらない'は一言で切り捨ててしまえるが、'はかない'はそこに漂う透徹した無常感やおぼろげで崇高な光、神々しい脆さなどを想起させる。

 はかないから大切なのだ。
 歳をとると、それが実感として強く感じられるのは当然のことだろう。

 しかし時すでに遅しだ。
 そこに何をも見い出せないまま、はかない人生のほとんどを無為に費やしてしまっている。
 アフターフェスティバル、あとの祭りだ。
 残りの人生で、はかなさの中に、悟りや光を見つけられるのだろうか。
 
 


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