ルーチン

　人はそのルーチンを変えることに少なからず抵抗があるものだ。
　スポーツ選手など特にそうかもしれない。
　ルーチンとは生活のリズムみたいなもので、それが狂うと違和感が生じ、下手をすると体調や思考に変調を及ぼすこともある。

　会社員時代の私の通勤経路は何十年にも渡り一定していた。
　もちろん何度かはその経路を意識的に変えてみたこともあるが、全然馴染めず、すぐに元に戻ったものだ。
　通勤に限らず、部署の異動はあったものの、業務自体がすぐにルーチンワーク化していた。
　それはマンネリと言っていいかもしれない。

　極論すれば、サラリーマン人生自体、大いなるルーチンワーク、いわゆるマンネリだ。
　それを変えることは至難の業だ。
　サラリーマンの場合、ルーチンを断ち切るためには転職しかない、というのが私の持論だ。

　定年退職後に始めたウォーキングでは、ルーチンというマンネリ化を防止するために、そのコースを日々少しずつ変えてみた。
　しかしそれも許容の範囲内で、大まかに見てみると、もはやルーチンになっている。
　試しに一度逆回りをしてみたが、かなりの抵抗があり、その一度でやめてしまった。

　気がつけば今の引きこもり年金生活も、完全にルーチン化している。
　人生そのものが、長い目で見るとルーチンワークにほかならないのではないだろうか。　


*本日の1桁ナンバープレート
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