自由だ～!!

　定年退職後の引きこもり年金生活も1年以上が経ち、生活のパターンが完全に固定化された。

　午前中は最低限の体力維持、老化予防のためのウォーキング、午後からは狭い書斎に引きこもり、漫然とインターネット検索だ。
　人と会うのは月1回のたそがれオヤジ飲み会だ。
　あと年に数回、すい臓、緑内障、股関節の検査のための通院だ。
　
　そんなルーチンこそ健康のリズムだ。

　傍から見れば非生産的な日々かもしれない。
　もはや何ものをも生産する必要もない年齢だし、人付き合いも億劫なので、それはそれでいいと思う。

　そしてその生活が苦痛ではなく、快適なのだから自分でも笑えてくる。
　何者にも、何事にも邪魔されず、ストレスや悩み、焦りや気がかりなどとも縁がない。
　今のところ大病もせず、経済的にも年金の範囲で十分暮らしていけている。

　これこそ自由というものではないだろうか。
　
　もしこの生活がより良い方向に変わるとすれば、宝くじで大金が入った時くらいだろう。
　そうなれば賞金を山分けで家内に離縁されるかもしれない。
　当たっても内緒にしておこう。
　しかしその宝くじも滅多に買わないので、このまま今の生活が続いていくのだろう。

　人はそれをぐうたらというのだろうか。

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