★★たそがれジョージの些事彩彩★★

時の過ぎゆくままに忘れ去られていく日々の些事を、気の向くままに記しています。

校門の前の喫茶店

2024年07月21日 11時37分07秒 | 徒然(つれづれ)
 私が大学に入学した1973年当時、京都は喫茶店の全盛期だった。
 繫華街の河原町や木屋町、大学の周辺はもちろん、駅や下宿周辺にも必ず1軒や2軒の喫茶店があった。

 九州の辺境の村出身の私は、喫茶店に入るだけで大学生になったと実感したものだ。
 好きでもない苦いコーヒーを飲むのが、大学生のステイタスと信じて疑わなかった。
 
 吉田拓郎も『青春の詩』で歌っていた。

  ♪ 喫茶店に彼女とふたりで入って~
  コーヒーを注文すること~ 
  ああ それが青春~

 当時は喫茶店の中でも、ちょっと上を行くジャズ喫茶やフォーク喫茶が、大学生の私たちの行きつけだった。
 
 そんな私が一番通ったのが、所属していたフォークソング同好会のメンバーの溜まり場、校門前の「スペース」という喫茶店だった。
 当時は各クラブや同好会御用達の、そんな行きつけの喫茶店が大学周辺にあった。

 その喫茶店は洋服店の二階にあり、細い階段を上がると、フォークロアな雰囲気が広がっていた。
 店内には、ウエストコースト系のフォークロックが流れていて、漫画や週刊誌や新聞が常備されていた。
 クジラカツ定食が売りで、バイトのおネエちゃんたちとはすぐに顔馴染みになった。

 講義の合間にそこへ行くと、必ず同好会の誰かがいた。
 多い時は1日2、3回は通っていた。
 まさにガロの『学生街の喫茶店』そのものだった。

 時は流れて、今や京都の喫茶店は半減した感がある。
 当然、「スペース」や行きつけのジャズ喫茶もなくなった。
 もう、あの時の歌は聴こえない。
  

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