ホリスティックライフ in 世田谷

都会の中の田舎に住み、ウキウキ、ワクワク楽しく暮らす。
キーワードは、ホリスティックライフ。

被災地応援ファンドツアー’22<2>

2022-05-30 19:25:14 | 東日本大震災
南三陸の次に向かったのは陸前高田。
本当は南三陸の各地域(特にボランティアでよく行った歌津)を巡りながら
北上したかったのですが、三陸道が先のほうまで開通しているため、
三陸道でスイスイ走って陸前高田に到着。

もう街は全く変わってしまっています。
高田松原津波復興祈念公園として整備されている場所は広大な緑が。



まずは、防潮堤を見学に行きます。高さは12.5メートル。



震災前は高田松原として松の名所でした。それが津波で奇跡の一本松を残して、すべて流されて。
防潮堤の向こう側には、その松を取り戻そうと植林されています。



写真の中央に見えるのが奇跡の一本松。もう植物の松としては死んでしまっているそうですが、
残すことにしました。確かに、色がもう茶色っぽくなっていて、生気がありません。



右の先にある三角の建物は、道の駅高田松原だった建物で、下から3分の2ぐらいの高さまで津波が来ました。
伝承館では、震災や津波の様子を後世に伝えるための展示がしてあり、
津波の大きな被害を受けた消防の車の展示などもありました。
私は最初にボランティアバスに参加した時は、ぺっちゃんこになった車を何十台も積み上げてある
車の墓場のような場所がまだ残っている時期で、その光景はまだはっきり覚えています。



被災地応援ファンドに関わる陸前高田の事業者の代表ともいえる八木澤商店の社長が
陸前高田の街をバスで案内してくださいました。
このあたりは三陸復興国立公園に指定され、人が住むことはできないそうです。

人口18000人の陸前高田で、86%の企業が震災・津波の被害を受け、事業を再開できたのは
そのうち6割だけだそうです。
ただ、若者を中心に、新しく会社を立ち上げる動きも活発になっていて、小さな会社が多いとはいえ、
140社もの会社が立ち上がっているそうです。
ほかの地域ではほとんど取り組んでいない夏のいちご栽培、東北では唯一といえる青のり栽培など、
陸前高田ならではということを意識して事業を進めています。
大阪の企業がピーカンナッツを植えることにも取り組んでいて、
これからピーカンナッツで盛り上げていこうという動きもあるそうです。





ワタミの子会社が関係しているオーガニックランドというテーマパーク?もできていて、
修学旅行生が農業体験したり、大人数で食事を取ったりできる施設となっています。
ブドウの栽培も始まっていて、ワインを作る計画があります。

社長の話を伺っていると、陸前高田がしっかり未来に向かって動いている、
それを実感しました。



その象徴ともなるのが、発酵パーク CAMOCY(カモシー)。
八木澤商店は震災前、気仙という地域にお店がありましたが、津波ですべて流され、
一旦はほかの地域で本社を構えることにしました。
その後、10年の時を経て、元の場所に戻ることを決心し、10メートルかさ上げされた
この地域に味噌工場を建て、本社も移転しました。

陸前高田は味噌・醤油や酒などの醸造所が昔からあり、発酵に関わってきました。
そこで、発酵をテーマにしたこの施設をオープン。
八木澤商店のほか、クラフトビールの醸造所、パン屋、発酵をテーマにしたデリなどが入っています
こちら参照)。



木造りの建物は、陸前高田で取れた間伐材などを使ってあり、太陽光発電なども利用し、
持続可能性を意識した事業を進めています。
小さなことを一つずつと社長はおっしゃっていましたが、
最先端を行っていると思いましたね。
すべてを失って、言ってみればゼロからのスタート。だからこそ、最先端で行けるのです。
素晴らしいことです。他の地方からたくさんの人が訪れたり、見学に来たりするといいですね。





薬剤師監修のフェアトレードチョコレートもウリです。カカオ77%のチョコを購入。



せっかくなので、八木澤商店を代表する醤油とぽん酢も買いました。久しぶりです!



夕食もこちらでいただきます。





すてきな字ですね。カレンダーの裏に書いてあるところが、またいい!
カモシーで店を構えるジャンティーと発酵食堂やぎさわの方々が準備してくださいました。



参加者や事業者の方々とお話ししながら、おいしくいただきましたよ。



なかでも、ホタテのぶ厚さと大きさが衝撃でしたね。こんなに大きなものは初めてです。





お菓子の木村屋からは、社長がやはりご挨拶にいらっしゃっていて、お土産をいただきました。
こちらでもピーカンナッツを使ったお菓子を開発しています。
陸前高田のピーカンナッツの展開に今後も注目していきたいです。

さて、お宿は気仙沼の民宿「唐桑御殿つなかん」。有名な民宿で、名物女将が待っています。

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