虹色仮面 通信

神出鬼没なオッサンが毎日感じたことを取り留めなく書き連ねます

ファンが支える

2010-08-15 08:18:18 | 文化
今から約30年前の話。

1981年に発売された日産スカイライン2000RS(DR30型)というクルマがあった。
4バルブDOHCエンジンを搭載した本格的なスポーツカーとしてのスカイラインが約8年ぶりに復活したのだ。
このスカイラインというクルマは、当時サーキットレースのイメージが色濃く、オイルショックの影響でスカイラインGT-Rがサーキットから姿を消してから、しばらくのブランクを経てサーキットに戻ってきたのです。

「ハコスカ」当時は『PMC・S』(プリンスモーターリストクラブ・スポーツ)がレース活動をしてきましたが、DR30スカイラインの時は新たに『PDC』(プリンスディーラーズクラブ)によってサポート・運営されての復活を遂げたのでした。
当時の『PMC・S』は実質的なワークスチームでしたが、『PDC』は「ディーラーズ」の名が示すようにメーカー主体の活動では無かったのです。

全国のプリンス系ディーラー及びスカイラインオーナー達の多大なカンパによって、スカイラインの「シルエットフォーミュラ」(写真)は誕生しました。

このような事は、日本の自動車業界では空前絶後なことでしょうし、長く語り継がれるでしょう。
損得では無く、純粋にスカイラインがレースフィールドに復活するのを願った人々が、私財を投じてスカイラインをサーキットに戻したのです。

このような活動はモータースポーツのみならず、多くのスポーツや文化などの活動支援には不可欠なことです。
とりわけ、現代のように経済活動が冷え込んでいる時には、想いを共有する人たちで支えていかねばならないのです。
なかなか簡単ではないのですが、あることを残すのか、廃れさせるかの分岐点は、多くの支援者=ファンの熱い想いなのではないでしょうか?

思い立ったら、出来るところから行動することが、とても大事なことだと感じます。