木工芸・漆・道具        

 木肌の美しさに惹かれ、指物の伝統技術と道具に魅せられて・・・・・ 木工芸 市川 (宇治市炭山)

椅子とダイニングテーブル

2022-12-15 18:56:04 | 木工
椅子とダイニングテーブルの制作 その後。



椅子の拭漆が完了。仕口の養生テープを外すと木地が現れます。



前脚から決まった順番で組み立て。
接着剤は水性のものに色を付けて使用、後々もし修理が必要になった時分解できるようにしています。



途中は省略して椅子が完成。
この椅子、食事の後ちょっとくつろげる使い方を想定し、背板、座板の角度、奥行き、腰のサポートなどの設計をしています。
また、シンプルながら、各部材が補強し合うような構造にしています。
したがって、もし接着剤が剥がれて緩んでも、部材がはずれるということはありません。

テーブルは、



表の拭漆が完成。



裏返して蟻桟を送り、



棚板、貫、脚を組み立て、摺桟に嵌めて完成。

そして先日、





無事納品させていただきました。

Nさんありがとうございました。


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お盆の制作 続き

2022-09-25 22:50:54 | 木工
前回の続き


側面は、鉋で削って仕上げ。
と言っても、平鉋で鉋目を残したまま仕上げます。
角は、ナイフで落とし、小鉋で仕上げ。



裏面は、極浅の四方反鉋で横摺。



縁には反り台の豆鉋で僅かな丸みをつけます。
長年使うことにより自然にできた丸みを模したもので「手擦れ面」と言います。
僅かなことで雰囲気が違ってきます。



10枚+1枚が彫り上がりました。


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お盆の制作

2022-09-19 22:07:12 | 木工
個展で注文をいただいたお盆の制作にやっと取りかかりました。


栗の板10枚をルーターで粗彫り。


見込みを丸鑿で彫る。


我谷盆といいたいところですが、
30年来の友人である、元祖我谷盆の森口さんは、我谷盆は栗の生木を割った材から鑿で掘った無塗装の盆と位置づけています。
今回の盆は栗の乾燥材で木取り、ルーターで粗彫りしているので、あえて我谷盆とは言わないでおきます。
粗彫りし乾燥中板が少し沿ったのですがそのまま使います。中央部を深く彫り、見込みを平らに仕上げます。
我谷盆の場合、溝の幅で深さがわかることに気が付きました。これも先人の知恵でしょうか。


この盆は、小料理屋さんで使っていただくので、あまり深い溝にせず少し細めの溝で彫りました。

続けて立ち上がりを丸鑿で彫る。


2日で10枚彫ったら、流石に柔な手に(?)お豆さんが二つできて潰れました。(^_^;

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もう6月!!

2022-06-03 23:00:54 | 木工

気がつけばもう6月!迫り来る期日に焦りを感じつつ、いくつかの仕事を並行して進めている今日この頃。

まずは煎茶用のお盆各種。材は欅、栗、ブビンガ。240番での研ぎの後の摺り。


そして、コーヒー焙煎器「珈悦」のハンドル・・・。

今回まとめて作っておきます。
珈琲焙煎器「珈悦」については、暁陶房のサイト


そんな折ですが、明日から2日間は久しぶりの休日。

工房の机上にドクダミの花を飾ってみました。

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「家元茶合を作る」第三弾 完成編

2022-02-20 20:07:11 | 木工
11月に行われた全日本煎茶道連盟のお家元の「茶合作り体験」の動画第三弾 完成編が全日本煎茶道連盟のYouTubeチャンネル
にアップロードされました。









当日は朝、工房近くの山に入り、「宇治木こりの会」の桑村さん坂田さんのご協力で間伐材を切り倒すところから始め、
工房に戻り、木を割り、削り、切り、磨き、一日掛けて茶合を完成させました。
お家元皆さん、とても集中して取り組まれ、きれいな茶合を完成されました。
お疲れ様でした。

動画の最後に、3月下旬から開催する、私の個展についても紹介していただいています。
ありがとうございました。
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「家元茶合を作る」第二弾 そして制作記事

2022-02-17 22:20:31 | 木工
紹介が遅れましたが、昨年秋の「家元茶合を作る」の動画の第二弾、「制作編」が全日本煎茶道連盟のYouTubeチャンネルにuproadされました。
第二弾制作編はこちらをご覧下さい。

いつの間にか2月も半ばを過ぎ、下旬の日本煎茶工芸展への応募、そして3月下旬からの初めての個展に向けての制作に追われる毎日です。

久しぶりの挽物。栃と欅で銘々皿等を挽きました。


裏は拭漆、面は一閑摺で仕上げます。


一閑摺のための和紙貼り・・・暫くやっていないので手順を忘れてしまって・・・(>_<) 一度やり直し。


朱の発色をよくしようと、朱を混ぜた糊漆で和紙を固めてみましたが・・・あまり意味が無かった・・(>_<)


もう一つの制作は、唐木(カラー木?)の小箪笥。どんなものができるか・・・お楽しみに。

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「家元茶合を作る!」の動画がYouTubeにUPされました!

2022-01-20 17:19:29 | 木工
昨年秋、全日本前茶道連盟事務局より、家元が自ら茶合を作るという取り組みについてお話しがあり、お手伝いさせていただきました。
工房がある炭山に来ていただけるのですから、他ではできない事を。と材料の檜を山で伐採するところからやってはどうでしょう?と提案させていただきました。
炭山で活動されている「宇治木こりの会」の桑村さんに協力をお願いして取り組みが実現しました。
その様子は、昨年11月25日のブログ記事で紹介させていただきましたが、その動画が全日本煎茶道連盟のYouTubeチャンネルにuproadされました。

今回は。素材採集編です。

画像をクリックして下さい。

全日本煎茶道連盟のFaceBookはこちらへ

この後第2段「制作編」、


第3段「仕上げ・完成編」が公開されるそうです。


お楽しみに。
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テレビ台納品

2021-12-29 21:09:55 | 木工

9月から取りかかっていたテレビ台がようやく完成しました。


箱体の拭漆が完了し、外枠を組み立てたのは11月下旬。


それから抽斗と開き戸を制作。


抽斗は前板に手掛かりや、側板、底板の作理をしてから拭漆。
側板、先板、底板は桐。
扉も先に鏡板の拭漆をしてから框を組み、拭漆。

各種展覧会の合間を縫いながらの作業なので時間がかかってしまいました。


今日、無事納品をさせていただきました。
ありがとうございました。





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お家元、茶合を作る!

2021-11-25 22:27:14 | 木工
全日本煎茶道連盟の企画「お家元茶合を作る」のお手伝いをさせていただきました。
材料は檜。折角炭山で作るのですから、材木(間伐材)を伐採するところからしよう、ということになりました。

桑村明憲さんを代表とする「宇治木こりの会」の皆さんに協力していただき、安全に留意しながら間伐材を伐採。

手鋸で挽いて直径25cm程の檜を切り倒しました。

「宇治木こりの会」の皆さんは炭山地区の山林を譲り受け、間伐材を伐採しそこに広葉樹を植えるなど山の保全に努めとともに、
子ども達が豊かな自然の中でいろいろな体験ができるよう取り組みを進めておられます。

20cm程の長さに輪切りにして、三つ割りにして工房に持ち帰りました。


持ち帰った材を鉈や手斧で茶合がとれる大きさに割り、


電子レンジをかけて強制乾燥。


お昼を挟み、材に型紙を使って墨をつけ,


内側を丸鑿で粗彫り。写真は売茶流の高取若宗匠。
粗彫りの後は外丸鉋で仕上げ削り


外側は、鉈で余分な所を割ったあと、鉋削り。
最後はペーパーをかけて仕上げ 
写真は内丸鉋で仕上げ削りをする松月流の渡辺宗匠と、最後のペーパーがけをする東阿部流の土居宗匠。

この頃になると皆さん熱が入ってきて、休憩も取らずに作業に没頭。


事務局の皆さんにも挑戦してもらいました!




仕上がりはご覧の通り、お一人が2~3本作り、初めてとは思えない大変綺麗な仕上がりでした。

時間があっという間に過ぎ、皆さんに楽しんでいただけ何よりでした。お疲れ様でした。
私も楽しい1日を過ごさせていただきました。
お家元のみなさん、事務局の皆さん楽しい企画をありがとうございました。

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ミニ屏風丁番

2021-11-20 20:50:40 | 木工
桐の屏風
長手が20cm弱の小さな屏風。桜の縁を付けました。
この屏風に合う丁番は・・・市販の金属の丁番は合わないし、
紐丁番も考えましたが、二枚のすきまはない方が良いと・・・

それで考えました。


開くと

すきまはできません。


もちろん後もスッキリ!

窮すれば通ず!というほどの事でもありませんが・・・(^_^;

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